「あれ、今日はハンジさんなんですね。……って誰ですか、その子供」
「ぶっ、子供だってはっはははははは! エレン夜道には気をつけるんだね!」
「しねハンジ」

子供になった俺がエレンのお守りを出来るはずも無く(そもそも外見から言えば俺はするよりされる方だ)、エレンを起こす為に捕虜のハンジを連れてきたのだが奴の歩幅が大きすぎて俺は走るしかなかった。絶対エルヴィンがこの状況を知ったら面白がるに違いない。それを思うと最早溜息すら出ないが。

ハンジの実験で子供になってしまった、と説明すると、エレンは若干不可解そうに眉を顰めつつもへえ、と頷いた。俺のこの姿を見ても笑わないのは正直頭を撫でてやりたいが、それも今の姿から鑑みるとおそらく俺が撫でられる側だ(撫でないのは決して身長が足りないからでは無いのだ)。

「それで、兵長は元に戻るんですか」
「一週間後にね」
「いっしゅ……え!?」

しばらくは大きな演習も壁外調査も無いので問題ないと言えばそうなのだが、日常生活には支障が出るのでしばらくこの城からも出られない。絶対ハンジの奴自分が面白いからってだけでこんなことしでかして、これじゃ仕事が出来やしないじゃないか、と一応怒ってみるものの仕事をしなくてもいいのは少しばかり嬉しい俺であった。


うーん、なかなか
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