ご加護厄除けでもありそうなイケメンの個人情報をポケットに入れると、俺は皆に片付けの指示を出した。そのときにちょいちょいと隅の方で手招きしていたオサムちゃんが見えたので駆け寄ると、なんとそこには…!



「平先輩、何で……」

「今年のインターハイ東京開催なんやねん。暇やし行こかと思ってな、試合見させてもろたで」

「なんとなぁ、スイカ差し入れしてくれたんやで」



お礼を言いつつも四つのスイカを受け取ると(四個の理由は“四”天宝寺だかららしい。皆の分足りるかな…)、先輩は俺の頭を撫でてくる。身長も身長だし男が男の頭を撫でるという傍から見てもごつい光景だとは思うが、俺はすごく嬉しかった。俺試合してないけどね。

だけどその後に見事な平手やったなぁと褒められたのは嬉しくも無かった。というか見られてたのね…!
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