アイドルシリーズ

バードウォッチング*
義務教育を終えてからの初夏休み!毎年変わらず仕事三昧ですやっふー!今日はいつもと違うスタジオでダンスレッスンです。マネージャーさんは明日の仕事の打ち合わせで外してるのでわたしがメンバーみんなのご飯を買いにコンビニにやってきたのです。じゃんけんで負けたよこんちくしょう!

「ファ●チキ10個とか絶対待たされるやつじゃん…半分スパイシーチキンにしたら早いかな?あっ、でも辛いの駄目だって怒られるやどーしよー」
「なっ…吉川!?」
「ミドリンだー!久々だね!」
「なぜお前がここにいるのだよ」
「なぜと言われても」
「コンビニだぞここは」
「え?わたしコンビニすら知らない田舎者と思われてる?」
「違う、お前はなぜこのコンビニにいるのだよ」
「しーんちゃーん!」
「ちっ、厄介なのが来た…、吉川はやく帰れ」

制服姿のミドリンに再会したかと思えばぐいぐいと肩を押される。え、待ってよファミ●キ買ってかないと怒られるんだって食べ物の恨みは半端ないんだよ?先輩後輩関係ないのよ?

「わたし来たばっかりなのに」
「オレが代わりに買っといてやるから外で待つのだよ!」
「えーじゃあファミチキ10個とおにぎりの鮭が二つとツナマヨ3つとー」
「おい、ファミチキ10個とか時間かかるだろうが」
「だからわたしを通すのだよ!」
「真似するな」

ごっちん。久しぶりのげんこつが降ってきた。ミドリンは結構こうやってゲンコツしてくるんだ。地味に痛い。ぐわんぐわんする!


「真ちゃんシカトかよ〜、なに誰と話してんの?え、うわ、女の子じゃん真ちゃんナンパでもして…ええええええ?!」
「ミドリンのお友達?なかなかハイテンションな友達だね」
「友達じゃないのだよ」
「え、これまさかの?まさかの遭遇ってやつ?この子ってあれっしょ真ちゃん吉川紗希乃ちゃんっしょ」
「その通りなのだよ」
「ぶふっ!まさかの返しなのだよ!!」
「お前ら2人してオレを馬鹿にしてるのか…!」
「待ってよミドリンそんな怒んないで!」
「そーそー、真ちゃん、オレやっと紗希乃ちゃんに会えて感動してんだからさー」
「あら感動してくれてるんだ!嬉しい!」
「オレ真ちゃんの相棒の高尾和成でっす!いつも真ちゃんとか宮地サンの話聞いてて一回会ってみたかったんすよ」
「相棒ってことは鷹の目の人だね!」
「おっ詳しい」
「桃ちゃんが教えてくれたの〜」
「へ〜覚えててくれたんだオレも嬉しいや」
「ミドリンがいつもお世話になってます」
「なってないのだよ」
「もうミドリンたらツンデレさんだねぇ」
「ぷっはー!紗希乃ちゃんサイッコー!」
「へへ、ありがとー!あっ、ちょっといいかな」
「ん?なになに?」
「ファミチキ揚げてもらってくるわ」
「このタイミングでかよ!」


ファミチキはやっぱり時間がかかりました。でも、待ち時間に高尾くんとお話できたので楽しかった。なんと彼はこの前の新曲のリリイベに来ていたらしい。まじか。今日たまたま使ったスタジオの近くに秀徳高校があるみたい!全然気づかなかった!これからも紗希乃ちゃんいるかどうか探すね(キラッ)って言われたけどたまたまだって言うの忘れた。でもね、東京って案外狭いからいつか会うよね?って思ってファミチキの入った袋を振り回しながらスタジオに戻った。



((「あ、おにぎり買うの忘れた」))




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バードウォッチング。
鷹との遭遇。
高尾和成との遭遇

で迷ってバードウォッチング。鷹だけにね。
高尾はすぐにお友達になれるよね。話題豊富そうだもんね!


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