中華を食べる

PM12:30

講義は終わり
午後からは講義もなく。

解放されたついでに、お昼を取りに行きつけのチャイナタウン付近のお店に来ていた

少しこじんまりした店だが、内装は割としっかりしてて綺麗で、味も確か
あまり人に知られてないので隠れた名店というべきだろうか

「こんにちわー」


「いらっしゃいあるー」


「いらっしゃい…的な?」


「担担麺ひとつ、辛くしてください」


「あ、イヴちゃん久しぶりー」


「あぁ、イヴァンさん。またここにいるんですか?仕事は?」


「僕の会社ってあんまりすることないんだよねー」


「社長ならではの特権…ですか」


「あはは、そうかなー?」

現在進行形で会話しているのは某大企業の社長のイヴァンさん、私と同じこの店の常連さんだ。味もあるけど、なにより店主の耀さんの友人だからだろう。
忙しくないのだろうか、一日中フェラーリ乗り回して、どこに行っても割とみるから暇なのだろうけど

「香、イヴに水出してやるある」


「わかってるし的な、まじうるさい」


この店は店主の王耀さんとその親戚(?)の子が経営している、ほかにも耀さんの弟とかいるらしいけど、みんな自分で独立してるようだ

ちなみに今のへんな口調の子は香くん

「今日は湾ちゃんいないんですか?」

そう私が言った名前がもう一人の親戚の子

「今日湾は友達と映画見に行ったあるよ」

ちなみに二人は高校生なので夏季休業中だ
耀さんはロリ顔で中性的な顔立ちだが、結構歳行った男らしい。信じられない

見た目年齢は香君や湾ちゃんとかわらない

「あ、そういえばね」


「?なんですか、イヴァンさん」


「イヴちゃんが引っ越したいって言ってたから、僕の会社の人に頼んでマンションの見取り図持ってきたよ、見る?」


「本当ですか?見ます、要ります」
ちなみに、この大富豪さんは不動産も何社か吸収して経営してるらしい。

見取り図を渡されると素早くそれらに目を通した。
結構広く周りの環境もいい、駅も近い
条件はどれもいい物ばかりだ
問題はその中でも家賃。どれも高い
そのなかで一番安いのでも

「…15万か…」


「ちょっと高いんだよね…でも一応これ元値30万で僕が頼んで半額にしてもらったんだ」


「そうですよね。そうだと思いました」


「流石の僕でもここまでしかね…ほかの物件もあるよ?」


「ゆっくり見させてください、決まったら連絡します」
そう微笑みかけて、とんとんと数回紙を整えてから私はそれらをバックにしまった


コトッ

「担担麺お待ちある。のびねぇうちに食うよろし」


「そのつもりですよ」
これはまた辛そうなのが持ってこられた
好きだから構わないんだけど。そうやって昼食を食べて、終わって店をでた

付近を探索しているとケータイにメールが来た

「誰…」
カバンから携帯を出して名前を見ると


「ベル…?」

Not title
ウチ今、お兄ちゃんとルート君でカラオケいんねんけど、くるー?

「……」
そうだな、行こう
そう思って返信文に行くと打ち込んで
ベルの返信を待った、どうやら駅前のカラオケらしい

割と近かったので、ゆっくり目にそこに向かった


――――大学内

「アルー」

「ん?なんか聞こえたんだぞ」

「ココだよ!!目の前!!」

「おぉ!マシューそんな所にいたのかい?」

「ずっといたよ!というか君に頼まれた奴もってきたよ」

「本当かい!?やっぱり君は頼りになるよ!」

「…でも君が言った条件で探して見つけた結果だから、家賃見て驚かないでくれよ…」


「HAHAHA!!大丈夫さ!なんたって俺はヒーローだからね!!」

「そういう問題じゃ…」


――――PM9:00

今日も普通に楽しく終わったな

カラオケから帰った私は1000字書けと言われた明後日提出のレポートを片付けていた。

明日は講義午後からだしいいかと半ば思ったが甘えは失敗を生むので片付けることにした。


早く今月中に引越したい
9月には新学期だ、卒論を書き始めなきゃだし、綺麗で新しい環境でやりたい。

いろいろ資料整理も踏まえて
本も溜まってきてこの部屋には入りきらない
広い部屋に引っ越したい。

そしたら朝の気怠さともバイバイできるかもしれないし。




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