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虎徹さんの体の力が抜けているうちにティッシュで手をぬぐい、用意しておいたローションをとった。自分の手にたっぷりとたらして人肌くらいの温度にしてから今度は虎徹さんの後ろにたらす。
「うおっ、なんだ?」
「ローションですよ。解すのに必要ですから」
しわ一つ一つに丁寧に塗りこんでいく。暫くしていると少しずつ入り口が柔らかくなってきたので、さらにローションをたして1本目の指をゆっくりとうめた。
「痛いですか?」
「いや…でも異物感がすげえ」
じわじわと広げるように動かす。頃合いをみてもう一本うめるがやはりまだまだキツイ。再び広げるようにわかしていると、指先が突起に当たった。これは……
「ひやぁああ!なっ、なんだ」
「前立腺です。良かった、これで苦しい思いだけではなくなる」
最初は痛みを伴うとどこの情報でも見たし、なるべく無理をさせたくない。積極的に前立腺をいじる。たまにひっかくようにするとひっきりなしに声があがり、中がうねるような反応をした。3本目をうめる。
「はぁ…もう3本入りましたよ。わかりますか?虎徹さん」
「ぁあ…っバニー!」
「なんですか?」
「もうっ、いいから」
小さな声でいれて、と虎徹さんが言った。優しく傷つけないように時間をかけて…そんな余裕はどこかに飛んで行った。正直もう我慢出来ない。何度も練習したようにゴムをつけて、後ろに当てた。
「ゆっくり息吸って下さいね」
指示通りにゆっくり吸い始めたのを見てこっちもゆっくりと自身を埋めていく。さっき指でわかしたとはいえかなりキツイ。しかしうねり絞り取るような中の動きに中心から全身に快感がまわる。まずい
「うっ、うあああ」
気づいた時には目の前が真っ白になってゴムの中がじんわりと熱くなっていた。先にイってしまったことに恥ずかしさとショックとあいまって、泣きそうになった。情けない…
「あー…バニーちゃん気にすんな」
「……すいません」
「いや、最初はよくあるって」
励ますように頭を撫でられさらに惨めな気持ちになる。どうせまた可愛いと思われているんだろう。それを見返したいと、前立腺を狙って腰を動かした。
「うああっ、ばかっいきなり…んっ…ふぅ」
「はぁ、くそっ、気持ちよすぎですよ」
「そんなんしらなっ、あっ、あっ」
ぐちゅぐちゃとローションの泡立つ音と腰骨がぶつかる音が静かな寝室に響く。耳からも犯されているような錯覚がうまれ、さらに身体が熱くなった。虎徹さんの顔は涙と汗にまみれていた。
「虎徹さん、一緒に」
「バニーちゃ、ふぅ、あっ、くそ、イく」
ラストスパートをかけつつ、虎徹さんに口付ける。お互い夢中になって舌を絡める。強く抱き合って、虎徹さんを感じつつ
「んっ、んっ、んんんんん!!」
僕らは一緒にはてた。
疲れたように眠る虎徹さんの頭をなでる。起きた時目の前に居るのが僕というのはとても幸せだろう。ヘタだったかもしれない。かっこ悪かったかもしれない。でも今の僕には後悔とかじゃなく虎徹さんへの愛と満ち足りた幸せしかなかった。
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