04
別に興味なかったはずなのに。
相楽の顔を見たら、聞かずにはいられなかった。
「俺さぁ、見た感じ…あんま良くねぇじゃん?」
「……………」
「だから、学校の奴らにウザがられてんだろ?バカでもそんくらい態度でわかる」
「…そんなこと」
ハッキリと否定してあげることができない。
俺が否定する必要はないけど、相楽の悲しそうな、自分を馬鹿にしているような顔を見るとどうしようもない気持ちになる。
「俺は、相楽好きだよ」
何を言っているんだろう。
俺は相楽を嫌いだろ?
気付いたら、隣に相楽がいなかった。
焦ってキョロキョロと見回してみたら、歩くのを止めている。俺の少し後ろで、下を向いて立ち尽くしていた。
「どうしたの?」
「いや、あの、うん。…やばい」
「相楽?」
「俺、今までりゅーたとか愛実とかいればいいや、って。別に、嫌われてても知らねぇよって思ってたけどさ」
「うん」
「やっぱ、ちょっと寂しくて……うん、ありがとう。すげぇ嬉しい」