▼ 自分の世界観でキャラ化(3) @Twitter
(2014/09/28)
3度目の正直、ツイッターで行った「#RTしてくれたフォロワーさんを自分の世界観でキャラ化する」のログです。
3回目ともなると「タグ内でひとつのお話の始めから終わりまで書けるんじゃないか?」なんて感じてしまう方もいらっしゃったりして、なんだか先が楽しみになってきました。そろそろ考えるのもつらくなるかという当初の予想を裏切り、なんだかんだ毎回楽しく考えています。
以前1度以上参加してくださった方は◎をつけています。
続き形式になっているので設定については前の分を見ていただけるとわかりやすいかと思われます。よろしければ前の分とあわせてどうぞ。
(→
1回目のログ)
(→
2回目のログ)
◎泰子(@yasukokame)さん
海鳴りの廃屋、冒涜を象った少年は紅を引く。「昨日はお母様でしたから、」と袖を通す浅黄の衣、割れた鏡が歪んだ姿を映し出す。「今日は姉様ですよ」振り袖から出る手は死人の手、女のような白い手で上気した頬の熱を冷ます。「ねえお父様、うれしい?」
・月影零奈(@darkcrow8307)さん
画材屋で働き本人も絵を嗜む普通のフリーター……であったはずが、何をどう間違ったか都市伝説「ひきこさん」に心底惚れ込んでしまう。「ひきこさん」の情報を普段から積極的に集め、出現の噂あらば全国どこでも駆けつけるバイタリティの持ち主。
・惠(@47kei)さん
実家の農園を助けるためデビューした売れないアイドル。アイドルとは名前ばかりで普段は農作業と売り込み営業に精を出す。月上ゲ町のゆるキャラ・メロンガメくんとコラボ商品計画は着々進行中。歌って踊れる果樹園アイドルを目指す彼女の明日はどっちだ!
・井村(@immmmmmura)さん
図書館には秘密が居る。書庫の奥に神棚を設けるその理由、館長は戯れ混じりにこう語る「古より書のある場に住み着きし付喪神、人を食うとか文字を食うとかや。これを祭れば図書の虫食い消え去りぬ。人呼んで文車妖妃といひはべり。かしこかしこ」
◎騒(@urei_150)さん
「出張買い取りはいいが、そいつぁ本当にこの店に見合うような品なんだろうね」とて、いわくありげなキセルから紫煙をくゆらせる。くだんの古道具屋である。「そこまで言うなら仕方ない」と重い腰を上げ続ける言葉には「これで凡品なら出張料金は倍、頂戴するとしよう」
◎白金木犀(@higanrindou)さん
「金木犀の花言葉を知っているかね。」古道具屋が筆を持つ。その手が「白」と書き込むとにわかに一色刷りの金木犀が色づいた。古道具屋が結んでいた手の、指の間からはらはらと小さな花がこぼれ出す。「『真実』というのさ。ナニ、綺麗なもんじゃないか」
・ぐるぐるラムネ(@kurakurausag07)さん
月上ゲ高校1年、新聞部のきっての期待の星。怪奇事件専門の記者として校内を駆け回る。体当たり取材と称してしばしば現地取材を試みるが、当の自分が心霊関係の事件に巻き込まれたことがないのが悩み。そんな彼女が最近注目しているのは…?
◎志津(@wanderer_xxx)さん
「幽霊灯台の乙女」の噂を聞いた男がいた。物好きな男は地元の人間の制止を振り切り灯台に挑んだ。ラプンツェルよろしく蔦を伝ってのぼりつめ「乙女よ怪しむな。汝の顔を一目見せておくれ」と、小窓へかけられた男の手を、たくましい腕ががっしりとつかんだ。
・シャーペンの芯(@shapen_so)さん
ストーリーライターは「恋人をドアの外に置き去りにしてしまった」という妄想に取り憑かれている。原因が舶来ものの煙草にあることは想像がついていた。しかし困るようなことはない。彼にしか見えない恋人を幻視してしまう、それだけの話だ。
・もとこ(@kiomotoko)さん
シフォン、フロンターリヤ、サマンタ。慣れた手つきで注文する。機械的殺し屋は仕事を終えた後、決まって甘い物が食べたくなる。人間に戻るための儀式のようなものだ。機関、人口過多の世界に均衡を保つための機関から、人間に。無骨な指は明日も誰かの首を折る。
・蜂蜜バニラ(@vanilla1096)さん
マヌカンの少年男娼、今宵もドレスに身を包み、ショーウィンドウに並び立つ。「背中のネジを巻いてくれる、まだ見ぬ誰かを待っているんだ。」そうやって同い年のカストラートにだけ拙い夢を語る。その心まで機械になりきるには彼はまだ若すぎる。
◎次(@tgih)さん
前任者が残した鍵のかかった本。最後のページに走り書きされた文字、「私はそれを偽りと知っている。」この本を隠匿したことが発覚すれば処罰は免れないだろう。若き美術屋は立ちすくんだ。だが彼は遅かれ早かれ気づくことになる。以前と同じ台詞を口ずさめなくなっている自分に。
◎山川(@mtn_river)さん
この新たな研究対象は毒の海水しか受け付けないようで、海の側を離れたがらない。だから水質検査官は外地に移り、新たに研究を始めた。ここへ移ってわかったことがある。潮風はそう悪いものではないということ。気づけば彼女の手は自然とマスクを外していた。
・遠子(@tohko_aoi)さん
墜落する夢を見る。生まれからずっとだ。だから彼女は夢で見た長さに髪が伸びきった頃、夢の通りに校舎の一番高いところから飛び降りる。また目覚める。そして再び夢を見る。彼女はそれが前世の記憶だと気づかない。気づかないまま、飛び降りる。
◎ナオムラミチノ(@azamimichi)さん
古ぼけたレコードを見つめる。最初に作った、彼自身の記憶だ。再生したことはない、一度も。一度再生すれば崩れてしまうことを知っているからだ。彼はすでにそれがどんな記憶だったかを思い出せなくなっている。ただそれは大切な思い出であるはずだった。
・ゆうき(@neko000002)さん
クラック!クラック!クラック!
相手も知らない間に脳から情報をこそげ盗る「ドロイド専門のハッカー」など都市伝説…被害に遭うまでは誰もがそう考えている。姿の見えない泥棒は何でもないような顔をしてあなたの横をすり抜けていく。その正体を誰も知らない。
・青波零也(@aonami)さん
両手両足義肢の飼育員。義体屋「ガジェットチート」の常連。給料の大半を改造費用につぎ込んでしまうため万年金欠。折を見て西海樓の技術屋を訪問したいが、合成獣の世話ができる数少ない飼育員であるためなかなか長期休暇が取れないのが悩みの種。
・比恋乃(@hikonorgel)さん
【彼女】は人と話す時間が好きだった。多言語を自在に操り言語統一以前から人々を支えてきた、その歴史が【彼女】をそういうふうに作り上げた。図書館島の『鳥』たちを束ねるAI。識色は赤、人によっては緑。本体はF語なる独自の言語で暗号化されている。