MIRROR-NEURON |

 青峰が、捜査開始以来ずっと奥歯に挟まっている"なにか"があることを黒子に告白したのは、ふたりがコンビを組んでしばらくしてからの事だった。
「この事件さ、ほんとに初犯か?」
「――と、言うと?」
 青峰はどうにも解せぬ、とでも言うような難しい顔で、さきほどから捜査資料と睨めっこを続けている。青峰の未だギリギリ若々しさを保った肌に、一番に出来る皺は眉間の皺だろうななどと要らぬことを考えつつも黒子は返事を返す。
 ここ一時間ほど、黙りっきりだった青峰のようやくぶりの発言である。
 青峰は、行儀悪く机に乗り上げて組んだ脚を、苛立たし気にか落ち着かなさ気にか、兎に角揺れ動かせながら、ぐぬぅ、と呻いたあとにまた続ける。
「いや、よお。こう、説明しろっつわれたらちょっと、あの・・なんか、ムズいんだけど、なんつーか・・・あああ"〜っなんか、胸糞わりぃんだよ!」
「・・・はあ、確かに反吐が出るほど胸糞悪い事件ではありますが。」
「そうじゃなくて!いや、確かにそう言う意味でも胸糞わりぃけど、今言ってんのはそうじゃなくて、」
「なにか、納得出来ない点でも?」
「・・・・おう。」
 ふむ、と黒子は青峰がこの一時間覗き込んでいた資料を自分も覗き込んでみるが、そこには黒子が記憶している通りの記載しかない。青峰の違和感がなにを指してのものなのか、黒子には残念ながら分からなかった。
「どのような点が?」
 黒子が聞く体勢に入ったのが分かると、青峰もへの字に曲げていた口元を戻し、椅子に座り直して手元の資料を手放した。
「この事件、その異常性ばかりが取り上げられてあんまり考えられてねぇけど・・俺にはなんか、これが初犯だってのが、こう、どっか納得出来なくて・・・」
「連続性があると?」
「うん・・・や、そこまではっきり思ってるわけじゃねぇんだけど、でもどうにもなあ。」
「・・・しかし、プロファイルでも衝動的犯行の可能性が強いと出ていますし、これに似た手口の殺しも過去の記録にありません。」
「確かに。確かにその通りだとは思う。だが、これがほんとのほんとにはじめての犯行だとしたらよ、なんか・・完成されすぎてると、思わね?」
「完成?」
 青峰はそこで、深く背もたれにもたせていた上体を、ぐっと黒子の方に寄せると自身の膝に肘をついて捜査資料のある一ページを引っ張り出して見せた。
 それは、被害者を写した現場写真のなかの一枚だった。
「なんか、スタイルみたいなもんが出来上がってる感じがすんだよ。」
「確かに、躊躇した痕跡もないどれも綺麗で思い切りのいい傷口ではありますが・・」
「そう、それもあるけど、なんかこう、傷つける場所を予め決めてたような、いや、決まってたような――――、」


「"まるで筋書きがあるような"殺しっスね、これは。」


 黄瀬の言った言葉が、先日青峰が零していた言葉と呼応した。弾かれたように青峰が机に広がった資料から頭をあげて、まじまじと黄瀬の横顔を見詰める。相変わらず、どの瞬間に見てもそれは作り物のように整っていた。
「なんスかこれ?連続事件かなんか?じゃあこれ以外の殺しの資料も貰わないと――、」
「いえ、」
 黄瀬がまるで、無垢なままのような瞳で机に広がった無惨な死体の写真達を見ながら矢継ぎ早に言うもんだから、黒子はその言葉が終わる前に、思わず口を挟んでいた。
「・・いえ、この件、被害者はこの男性ひとりです。」
 ぱち、ぱち、と二度ほど瞬きをして黒子の顔を見た黄瀬はそっか、と言ってまた何事もなく机を見下ろし出した。
 黒子も、青峰もなんとも言えずそんな黄瀬を眺めているしかなかった。青峰などは、思わぬところで自分の感じている違和感への賛同者を得たことから、色々と聞きたいのは山々なのだが、なんとなく、黄瀬の瞬きのない琥珀の瞳を見ていると、その言葉がなかなか口に登ってきてはくれなかった。
 そんななか、一時の沈黙を破ったのはまたも黄瀬だった。
 徐に机上の資料どもを纏め出した黄瀬は、トントン、とA4紙の角を合わせながら言う。
「でもさ、これに似た感じの事件、探すべきだと思うっスよ。条件とか期間とか限定せずに、取り敢えずどっかに共通性のある事件。」
 はい、と綺麗にファイルに収め直された資料を、黄瀬は黒子に差し出す。受け取った黒子は、簡単に頷く事は出来ずにただ黄瀬の瞳を見詰めた。
 黄瀬は興味の薄そうな無表情のまま、黒子の方には向かずに自分のデスクに置かれたミネラルウォーターの入ったコップを掲げた。そしてそれを舐めるように僅か口に含む。
 その様子に唐突に喉の渇きを覚えた黒子と青峰も、それぞれ自らの前に置かれたコップを取って口に含んだ。コップは揃いではなく、どれも形の違うガラスコップだった。そして青峰にはやはり、水の味の違いなど分からない。しかしいつの間にか乾いていた唇は湿らすことが出来た。だからか、今度は青峰の口からするりと言葉が出てきた。
「――俺も、この事件、なにかしらのスタイルみたいなもんを感じてる。」
 黄瀬がきょとりと瞳をさせて振り返って、青峰をその視線の中心に捉える。その視線は話しの続きを促していた。
「確かな確信はねぇが、これが犯人の"最初"とはどうも思えない。すでに完成されているような感じがする。完成させるには過程が・・なんにだって、必要だろう?」
 青峰の強い瞳が黄瀬に尋ねていた。来る前まではああも胡散臭気にしていた探偵に、青峰は一種の評価や信頼をやって、黄瀬の意見を求めていた。その青峰の鋭く光る瞳を見て、黒子はふっと赤司の瞳を思い出す。赤司がこの黄瀬を思って見せた、輝き。それと青峰のこれは同種のものを孕んでいるように黒子には見えた。所謂、"同種"を見付けたときのような瞳だ。
「スタイル、面白い表現っスね。――確かに、完成に至るには何事もその過程を必要とする。そしてもっと言えば、"原体験"を必要とする。」
「原体験?」
 黒子が首を傾げる。青峰も、いまいち言葉の意味を解しかねるような様子だ。黄瀬は続ける。
「そう、原体験。物事のスタートライン・・ううん、スタートライン以前とでも言うかなぁ・・・その言葉は、その人の思想やスタイルが固まる前にする経験、それ以後の思考形成にとても大きな影響を与えたものを指す。今回のこの事件、こんなにも強烈なスタイルを形成するには、それはもう印象的な原体験を経験する必要があると、そう思わない?」
「――つまり、調べればどこかに、その形跡が見付かるかもしれない、と?」
 黄瀬のその意見は捜査本部にはこれまでなかった見解だった。
「うーん。まあそんな感じスかね。ただ、その原体験が表に出て記録に残ってるものなのか、それとも犯人の心にのみ残っているものなのか、どちらなのかは分からないけどね。」
 肩を竦めた黄瀬は、もう一度青峰に目線をやって、小さく首を傾げるようにしてほんの少し笑ってみせた。
「俺の言う方は、下手したら犯人の幼少時代にまで遡る可能性も充分あるから、それだと時間も経ちすぎててもっと調べるのは困難だしね。だから、現実的に言ったら青峰っちが言った可能性の方を調べるほうが、何か実入りはあるかも、スね!」
 語尾の口癖のようなものを言うとともににぱっと笑った黄瀬は、なんだか妙に嬉しそうに青峰を見ている。
 作り物の様で、人形のようだったその風情から一気に、どこか愛玩物じみた雰囲気に黄瀬が変わっている。黒子はひとり、黄瀬の臀部から垂れる金色の尾を思わず夢想した。
「あ・・アオミネッチ?」
 青峰が、自身へと唐突につけられた渾名に不可解そうな顔をする。うん!とそれはそれは自信満々に頷いた黄瀬はふふふ、と笑ってミネラルウォーターのおかわりを聞いた。相変わらず、青峰には聞き取れぬ横文字をいくつも言い並べる。サン、サンペレ・・なんだって?
 その後も、しつこくミネラルウォーターの商品名をあげていく黄瀬に、事件に関する話しはもう終わったと察した黒子と青峰はいそいそと立ち上がると、取り敢えずは美味しいお水の礼を言って、そそくさと事務所を後にしたのだった。



 近隣では一番起きな大学の医学部で、桐皇署管轄内で起きた事件で司法解剖が必要になった場合、その大抵の遺体がこちらにまわされる。故に、青峰もここの法医学研究室にはすでにこれまで何度も足を運んでいた。
「緑間。」
 研究室に向かい大学構内のリノリウムの廊下を歩いていた青峰は、ちょうど研究室から出てきた白衣の男へと声をかけ、振り向かせる。眼鏡をかけた少々神経質そうな雰囲気のその白衣の男は、青峰の来訪に予期していたかのように頷くと、手に持った資料でこっちだ、とでも言うように青峰とそして黒子を促した。
 解剖室へ入ると、胸元までを手術衣と同色の緑がかったシートで覆われた遺体たちがいくつか、室内に整然と並んだ解剖台の上に横たえられていた。
 白衣を脱ぎ手術衣になった男は、そこを素通りしより奥の遺体保管スペースへと向かう。
 遺体と遺族らの対面時などには、別階の遺体安置所をつかう。このスペースには、解剖待ちや検証途中の遺体が保管されていた。壁に2×4個ずつステンレス製の四角い扉が備え付けられたこの壁の中に、青峰らの今回の目的の人物は眠っているのだ。
 右端下段の扉を開き、冷気とともに引き出された台上に、生気の失せた顔で横たわる男。
 木内諭だった。
「緑間真太郎だ。」
 説明に入る前にと、手袋を嵌めながら手術衣の男――緑間がそう言うと、青峰の横で黒子も、思い出したように自己紹介をした。相変わらず自分の部署をくそ長い正式名称で唱える黒子の声を横耳に聞き流しながら、青峰は無視して「で?」と強引に話しを進める。
 少々失礼な態度ではあるが、緑間に気にしたようなところはなかった。どころか先程から緑間の視線は目の前の遺体に注がれて離されないままでいる。"こちら"になど興味がないのかもしれない、そう黒子は初対面ながら感想をいだいた。
 青峰はすでに一度、解剖されたばかりの木内諭に対面済みである。そのときはまだ捜査本部が立ち上げられる前で、青峰はひとりで緑間から解剖結果を聞いてた。今日は、黒子に直接緑間の解説を聞かせる為に来ていた。解剖結果は資料にしっかりと纏められ関係刑事全員に渡っていたが、もう一度情報を見直す為にも、黒子が一度直接遺体に立ち会うことを希望したのだ。
 青峰、黒子の、ふたりともの心に、昨日会ったある男の言葉たちが引っ掛かっていた。妙な雰囲気を擁した男だったと、青峰も黒子も思う。青峰は無意識にその名前を口内で転がしていた。探偵の癖に名刺はないと言っていた、だから青峰はその漢字を知らない――キセ。珍しくも、有り触れてもいないそれは名前だ。
 なにかに急き立てられるように、昨晩の報告書を纏めたあとから、ふたりは揃って泊まり込むと事件の一切を確認し直していた。
「こちらでは新しい発見はないのだよ。科捜から結果は届いたか?」
「ああ。」
「ふん、ではそれを踏まえて説明するが――」


「まず、死因は失血性のショック死。刺し傷は計26あるがどれも心臓には達さず直接的な死因ではないのだよ。
 傷の状態からみて、まず後ろから後頭部を鈍器――これは傷口に付着していたコンクリート片から現場近くに積まれてあった割れたコンクリートブロックを使用しているのが分かっているが、それで殴打昏睡後、仰向けにし刃物で腹部・大腿部を中心に繰り返し繰り返し26回、刺しているのだよ。凶器は刃渡り20の料理包丁、傷口周りに残った痣から柄の形状が大凡で分かったが、大きな特徴のない一般的に売られている大量生産品で絞り込みは難しいだろうな。その後、同包丁で陰茎を根元から切断、切り口からみてこの時点ではまだ被害者には息がある。
 -―――そして肛門に異物を挿入してのレイプ・・残念ながら体内から精液などの残留物は得られなかった。腸内の傷から見てこの行為は被害者が死亡するまで、そしてその後もしばらく続けられており、肛門内の筋肉はその形で死後硬直を起こしはじめていたのだよ。
 あと特筆すべきところとしては、被害者の口元に塗りたくられていたものだが、科捜の結果では口紅と出たようだな。乱暴に塗ったのか唇に小さな傷があったがそこからもDNAなど検出物はなし。口内の傷は後頭部を殴打された際に自身の歯で傷つけたものなのだよ。」


 その後、緑間はすでに閉じてしまった開腹時の縫い痕を指しながら胃の内容物や被害者の健康状態などを述べた後、死亡推定時刻を6月7日の22:00頃と推定した。
 報告書にすでに纏められていた内容を今一度丁寧に実物を前に説明し直した緑間が、質問の如何をその瞳で問うて来た。青峰も黒子を見遣って尋ねると、少し考えた後に口を開いた。
「刺し傷に、規則性やパターンといったものはないのでしょうか?」
「特に見られないのだよ。順序も力加減も無規則だ。胸部ではなく腹部を中心に傷口が分布していることから、純粋に殺し目的というより怨恨や享楽殺人のケースに多い刺し方ではあるが・・」
「そうですか。」
 黄瀬の言葉を受けての質問であろう。黒子もなにか、この事件に潜む納得し難い違和感を感じはじめていた。そして、その正体が知りたかった。
「ふむ。パターンといえば、確かにこの殺人には明確なストーリーがあるのだろうな。」
「えっ?」
 緑間の発言に、青峰と黒子はふいをつかれたようにはっと顔を上げた。緑間の口から、黄瀬や青峰が言った言葉と似通った単語が出てきたからだ。
「ストーリー・・?」
「ストーリー、というか。分かり易い手順を踏んでいるだろう。まず後頭部を殴打し昏倒させ、抵抗出来ないうちに致命的な刺傷を与える。痛みからこの途中被害者が覚醒した可能性は極めて高いが、大腿部や肩部等の大きい筋を傷付けられた事と強烈な痛みにより動く事もままならない。そういったなか陰茎を切断し、肛門を使っての強制的な性交。被害者に口紅が施されていたことからみても、犯人は被害者男性を"女に造り変え"、己の服従下にした。そして恐怖を与え続けた・・・・死後硬直と眼球の乾燥で瞼を閉じるのに苦労したのだよ。被害者は、死の間際まで犯人の行為を目の前で目撃し続けたのだろうな。」
 "女に造り変える"・・衝撃的な言葉だ。しかし、そう言われればその言葉はとてもしっくりくるように思えた。犯人の常軌の逸した行動など、一般の感覚を持った青峰や黒子には到底理解出来るものではない。しかし、犯人には犯人のロジックがあるのだ。犯人にとってそれは、とても整合性をもったストーリーであり、納得し得る動機なのである。
「これは・・"殺す事"に重きを置いた殺人じゃねぇってことか。」
 青峰が呟く。
 つまり犯人にとって重要な点とは、まさにストーリーなのである。"死"という結果にはなんの興味もない。過程を堪能した後は打ち捨てるだけ・・・死体は、乱雑なほどに放置されていた。道端に堂々と捨て去られ、殺人を隠そうとかいう工作は一切なかった。
 青峰が朧げに感じていた"スタイル"とは、この"ストーリー"のことだったと、ふたりはここで納得した。
 黄瀬の言葉を思い出す。このストーリーが完成されるまでの過程があるはずなのだと――。
「なんなのだよ?」
 急に黙り込んだ目の前のふたりに、緑間が怪訝そうな顔をする。それに、青峰と黒子は頷き合って、緑間に黄瀬の意見を聞かせる事にする。
「捜査本部は今この事件を単独の事件として捜査しているのですが、我々の・・協力者に、それとは違う意見を持った者がいまして。この事件、某か関連の事件があるはずだと。」
 緑間が眉間を寄せて頷いた。先を促している。
「先程緑間さんが仰ったように、この殺人にはある種のストーリーライン・・筋書きがあるように思えます。彼が言うには、その筋書きを完成させる為の過程がこれまであったはずだと。もっと言えば、"原体験"があるはずだと。」
 "原体験"・・・とその単語を一度口内で繰り返した緑間は、納得するかのように首を一度振る。その瞳には確かに、同意するような色が見えていた。
 そのことに、黒子は少しばかり驚く。ここにも――ここにも、"そう"思う者がいた。
「一理あるな。面白い見解なのだよ。」
「では緑間さんも、この事件・・、まだ奥があると」
 声を潜めて尋ねた黒子に、緑間は暫し黙ってからまた口を開いた。
「・・・芸術は自然を模倣する、という言葉がある。アリストテレスの言葉で、イデア論やミメーシス論に端を発したものなのだが、詳しい事は今はいいのだよ。
 兎に角、この言葉がもつ多くの意味のそのひとつとして、すべての芸術の根幹には模倣が存在する、と言っているのだ。自然の美、又先人の造り出した美を模倣し、新たな美を生み出していく、絵描きは嘗ての彫像をデッサンするだろう?音楽家は嘗ての名曲を聞き、文学家は嘗ての文豪を読み老ける、乱暴に言ってしまえばそういうことだな。つまり、生まれ得るものはすべて多かれ少なかれ、どこかにルーツをもっている、とも言い換えられる訳なのだよ。
 ・・この考えに基づくなら、今回の犯人も同様であろう、とその者は言いたいのだろう。この"ストーリー"を思い付くにあたる、原体験、インスパイアされた出来事。ここまで特殊な犯行であると、その出来事も相応に常識外れなものである可能性が高い。そして常識から逸した出来事とは、記録に、残りやすい。――――まあ、すべては憶測に過ぎないのだよ。」
 最後は誤摩化すように、眼鏡を上げながら緑間は視線を外した。
 しかしすでにその言葉は黒子のもとにも青峰のもとにも届いていた。ふたりは考え込むようにして一時眼下の遺体を眺めながら黙ったが、ふっと顔を上げると、ありがとうございました、と言って退室の仕草を見せた。
 それに緑間も、遺体の引き出しを仕舞い扉を閉じて目礼で応じる。解剖室を横切り廊下に出、研究室の扉の前に来たあたりで、今一度礼をして刑事ふたりは去っていった。
 その後ろ姿を見、緑間は白衣を羽織り直しながらふいに口を開いた。

「別の人物は、すべての創造は模倣から出発する、と言った後、こうも続けている。
 ――そして創造が真の意味で創造である為には、その創造の為の模倣が創造的模倣でなければならない。もっと簡単に説明すれば、芸術家の盗み方に創造の秘訣、或いは独創性が隠されているのである――と。
 ・・・・つまり、優秀であればあるだけ、それが"何の"模倣であるのか、分からないという事だよ。」




prev next









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -