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14


――また、夢を見た。
――どうして、誰も女王を止めないんだろう。


「ヨヅキ〜! おっ、もう起きてたんだゾ」目が覚めて談話室におりると、すでにエースやデュースやグリムがいた。おりてきた夜月に気づき、グリムが声を上げ、必然的に2人もそちらに視線を向けた。


「今日は決戦日だ! さ、行こうぜ」



◇ ◆ ◇



「これより、ハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います」


決闘はハーツラビュル寮で行われた。「挑戦者はエース・トラッポラ。そしてデュース・スペード。挑戦を受けるのは現寮長であるリドル・ローズハート」部外者である夜月とグリムは、遠巻きに見ているハーツラビュル寮生のケイトとトレイの隣に立って彼らを見ていた。


「ヨヅキ、何か考えはあるのか?」
「一応作戦は練ったんですけど。でも、どうでしょう・・・・・・」
「リドルくんの魔法封じを受けたら手出しできないよ、あの2人」


クロウリーの言葉により、決闘のおきてに従いリドルは挑戦者のハンデである魔法封じの首輪を外した。やっと首輪が外れ、2人は一息つく。


「フン、そじゃあさっさと始めよう」
「リドルくん、今日の午後のお茶の用意はどうする?」
「愚問だね、ボクが遅れるとでも? ボクのお茶の時間は毎日キッカリ16時とルールで決まってる」


しかしもう15時半を過ぎている。それでも送れるはずがないというリドルに、エースやデュースは不満げな顔をしリドルを睨みつけた。


「この手鏡が地面に落ちて割れるのが始まりの合図です。では・・・・・・レディ・ファイッ!」