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25


グリフィンドールの談話室はどんちゃん騒ぎだった。談話室に限らず、勝利を収めたグリフィンドール寮生誰もが浮足立って上機嫌だ。初めてクィディッチという試合を見たが、本当に誰もが大好きな競技らしい。

勝利を収めたと言ってもいいハリーはこの騒ぎに参加せず、ロン、ハーマイオニー、ディーアと一緒にハグリッドの小屋で濃い紅茶を淹れてもらっていた。


「スネイプだったんだよ」


「ハーマイオニーもディーアも僕も見たんだ。君の箒にブツブツ呪いをかけていた。ずっと君から目を離さずにね」ロンはそう言ってハリーやハグリッドに説明し、ハーマイオニーもそれに頷きを見せる。


「でも、何かの間違いじゃない。スネイプ先生がそんなことをするとは思えないわ」


ディーアが素直にそう言うとロンは「君も見てただろう、他に誰がしたって言うんだい?」と強気に言う。「クィレル先生もずっと瞬きをしないで一点を見ていたの、私見たわ」ディーアが見た事実を言うと、ロンはクィレルがそんなことをする度胸があるわけがない、と全く耳を傾けようとしなかった。


「ディーアの言う通りだ。なんでスネイプがそんなことをする必要があるんだ?」


ハグリッドの言葉に、ディーアを除く3人は互いに顔を見合わせ、どういおうか迷っていた。そしてハリーが口を開き、スネイプが三頭犬に噛まれた傷を負っていたことを話した。

ディーアはスネイプではないと思っているが、その傷は何なのかと言われれば3人に反論する言葉が出てこない。


「なんでフラッフィーを知ってるんだ?」

「フラッフィー? あの犬の名前?」

「そう、あいつの名前だ。去年パブで合ったギリシャ人のやつから買ったんだ。俺がダンブルドアに貸した。守るため・・・・・・」

「何を?」


ハグリッドの口から出た重要な手掛かりに、ハリーは身を乗り出して聞く。口を滑らせたハグリッドは「もう聞かんでくれ」と頼むが、続けて「だけど、スネイプが盗もうとしたんだよ」とハリーが言う。ハグリッドは「バカな」と繰り返した。


「スネイプはホグワーツの教師だ。そんなころするわけなかろう」

「ならどうしてハリーを殺そうとしたの?」


ハーマイオニーが叫んだ。午後の出来事が、スネイプに対するハーマイオニーの考えを変えさせたようだ。3人ともすっかりスネイプが犯人だと思い込んでいる。唯一微妙な顔をしつつ聞いているディーアにも目を向け、ハグリッドは1人ひとり指さした。


「いいか、よく聞け。お前さんたちは関係ないことに首を突っ込んどる。あの犬に事も、犬が守ってる物のことも忘れるんだ。あれはダンブルドア先生とニコラス・フラメルの・・・・・・」

「ニコラス・フラメル?」


ハリーは目ざとく、その言葉を聞き逃さなかった。ハグリッドは口が滑った自分自身に強烈に腹を立てているよう。
ディーアはスネイプではないと変わらず思いながらも、あの傷は何だったのかと疑問に思いながら、3人の後を追い小屋を出た。