from two second to four forth | ナノ


from two second to four fourth


お昼時、食堂は混雑する。
…決して今日も例外ではなく。

「混んでるー」
「標的(ターゲット)は…」

二人はあたりを見回し、決めた。

「「神田♪」」


ついさっきジェリーから貰ったパンと飲み物を持って神田のもとへ行く。
こんなに混雑しているのに、妙に神田の周りは席が空いている。

――教団七不思議だ。

「ユウ、また蕎麦か?」

ひょこっと神田の横から顔を出す。

「蕎麦だけじゃ体に悪いよー? はい」

パンを神田の口に突っ込もうとする。

「なっ…てめぇ、やめろ。ルーナ」

「残念、私ルーナじゃないよー?」

と、ルーナであることを否定した白衣を着ているルーラは言った。

「外したので、これはぼっしゅー♪」

団服を着たルーナは神田の蕎麦を奪い、ジャムをべっとり付けたパンを渡す。

「ふざけんなよ、てめぇら…」
「「『てめぇら』っていう人は此処にいませーん」」

神田の頭に怒りマークがつくのを微塵に恐れていない様子で双子は言った。

「…」

無言で六幻を握る神田、蕎麦のためなら何でもするという表情の神田。

「ルーラ」
「おぅ、分かってる (イノセンス第二解放闇ガ再ビ(ダークネスアゲイン))」

ルーラの首にかけてあるリングが光った。

そして、神田は闇に包まれた。




「チ… ルーラのヤツ、イノセンス使いやがったな…」

ルーラのイノセンス、それは幻覚を出し相手を惑わせるモノだった…




――神田、また外したね。

――だな…

ルーラは少し心がモヤモヤした感じがあったが、
それはきっと、虐め足りないから…だと思った。

「ルーナちゃん!! ルーラちゃん!!」

リナリーが遠くから手を振って来る。
アレンとラビも一緒だった。

――ルーラ、私が行く。

ルーナはアイコンタクトをルーラに送り、3人の元へ駆け寄った。

「ルーナちゃん、大丈夫? 徹夜だって聞いてたけど…」
「甘いもの食べていたから、大丈夫っぽいぜ?」
「ところで、……」

ラビをルーナが睨む。
まるで、「黙れ」と言っているように。

――うぅ… なんでルーナが団服着てるんさ? って聞こうとしただけなのに… 
  ちょっと、ショックさ……

「私はあな…ん?」

向こうでルーラがリナリーを呼ぶ。
リナリーはすぐにルーラのもとへ行った。

「ねー、アレン。
 ユウに蕎麦だけじゃダメだって言ってくれよー」
「僕がですか? しょうがないですね… ルーラの頼みなら…」
「最低さ、アレン」
「え?」
「ルーラ、お願い」
「分かった、(闇ガ再ビ(ダークネスアゲイン))」

アレンも闇に包まれた。






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