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まだ冷え込む朝。
檜佐木修兵は九番隊舎に向かっていた。

「(…昨日、新しい九番隊の隊長って言う女性が来たけど。。。本当なのか?)」

ふと檜佐木が振り返ると地獄蝶が飛んでいた。


― 九番隊・新隊長決定。今日各隊にあいさつに行かせる。以上、繰り返す…… ―


「(……本当だった、な)」




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――面倒臭いから、順番に行こう。うんそうしよう。

菜舞は9番隊隊長の羽織を羽織り、2番隊舎に向かっていた。


山本総隊長に命じられたのは昨日。

『何ィ!!?まだ決めてないじゃと!!?』
『はぁ、今日決めないといけなかったんですか?入隊する隊を』
『当り前じゃ!!隊首会で紹介すると言ったろう!!!』
『あーそんなこともあったよーな、なかった気がします』
『日番谷!!!!!』
『ゴメンナサイ』
『それと、十三番隊の日番谷隊長と苗字が被る』
『そうですね。ハハ』
『色々呼び変えるのが面倒臭いから、お前は違う苗字を名乗れ』
『えー叔母上から貰った大切な苗字なのにー』
『煩い!十三番隊の日番谷隊長もこんなのが姉で可哀そうじゃろう』
『やっだ!総隊長。シロちゃんの可愛さ解るんですか〜流石総隊長!』
『(駄目じゃこの娘…)
 で、別の苗字を考えたか?』
『あーじゃあどうしましょう』
『速く決めてくれ』
『うーん。なら冥地はどうですか』
『それでいい』



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「知ってます?隊長〜」
「…何をだ」

「9番隊に新隊長が来るんですって!」

「知ってる。隊長のオレが知らないとでも思ったのか」

所変わって、10番隊舎。
日番谷冬獅郎、松本乱菊だ。

「どんな人なんですか?」
「…そん時はいなかったな、そいつ」
「え〜隊長、あ・や・し・い〜」
「仕事しろッ!!!!!」




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2番隊舎に着いた。

――あー緊張する。笑

菜舞は心にもないことを思っていた。


門番に話しかける。

「すいません」
「ん!?(コイツ誰だ?…隊長のようだが……)」
「私、本日9番隊隊長に就任致しました、冥地菜舞です。よろしくお願いします」
「は…はあ」
「御挨拶のために砕蜂隊長に面会させて頂きたいのですが…」
「は、はい!!少々お待ち下さい!!!!!」

門番はすぐさま姿を消した。

――流石、隠密機動…

「失礼します、冥地隊長」
「はい」

「2番隊砕蜂隊長が面会を許可するとのことです」





「初めまして、この度9番隊の隊長を務めさせて頂く、冥地菜舞です」
「ああ、話は聞いている」

――あれ、それだけ?
  普通"こちらこそ"とか言って、仲良く…

「私があの、率いる隊を選択していなく、このような結果となり、お仕事中に…」

「隊長ー」

巨漢の男が部屋に入ってきた。


そう、ここは2番隊の執務室。
菜舞は砕蜂と面会していた。


「…誰ッすか?見たところ隊長みたいですけど」
「初めまして、私9番隊の隊長を今日付けでさせて頂いている冥地菜舞です」
「挨拶に廻っているんだと」
「あ〜貴女が」

「冥地」

「…はい」
「隊長?」

「率いる隊を決めていなかったと先程言ったな。
 覚悟が足りないんじゃないのか。
 護廷十三隊隊長の使命と矜持を忘れるな」

「……砕蜂隊長は優しいんですね」
「なッ!!?」
「は!!?隊長が!!??」
「…何だ大前田、その驚き方は」
「すんません」
「私のこと心配してくれて言って下さったんですよね。
 そのままじゃ、死ぬぞって。
 でも大丈夫です。私、こう見えて結構強いですから!」
「フッ… 不思議な奴だな、お前は」
「あれ…(勘で言ったのに当ってたのか…)」

基本、適当人な菜舞。

「大前田、菜舞を送ってやれ」
「は?何言ってんすか、隊長!!オレだって忙しいんすよ」
「私のほうが忙しいにきまっておろうがッ!!」
「そんな、お気遣いなく…」
「私の気が済まん」
「冥地隊長がいいって言ってるんスからいいじゃないッスか!」
「戯(タワ)け!!」
「これから3番隊以降の隊にも挨拶をと考えているので大丈夫です、砕蜂隊長」
「……菜舞、呼び捨てでも構わない」
「えぇ!!? いや、でも仕事上…」
「フッ。 隊長として選ばれてなかったら、2番隊に欲しかったな。
 大前田が前任じゃ嫌だろうが、副隊長をさせてやる!」
「な、何言ってんスか。たいちょ〜!!!」
「いいですね!」
「冥地隊長まで〜!!!?」

さらに見苦しい顔になっていく大前田。

「いいだろう、浮竹や京楽も呼び捨てのようなものだからな」
「…じゃあ、解りました。私3番隊の隊長に挨拶に行ってきます、砕蜂隊長」
「話を聞いていたのか?お前」
「あんまり聞いてなかったです」
「……お前なぁ。堂々と言うことじゃないぞ」
「こういう性格です」
「さっぱりしてて格好いいッスね、冥地隊長!」
「ありがとうございます、大前田副隊長」
「隊長なのにそんな敬語使ってくれる人なかなかいませんよ!!」
「そうなんですか。
 てか帰っていいですか。マジで3番隊に行かないと」

「菜舞」

砕蜂が菜舞を放送禁止になるような顔で睨む。

「なんですか、…………………砕蜂」

菜舞は自身の葛藤の末、負けてしまった。


――いや無理。あんな顔されたら終わりでしょ、人生が!!
  大前田副隊長…ドンマイです(笑)

「これから大変だと思うが頑張れよ」
「はい、それじゃ失礼します」





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砕蜂のキャラがどっか行った←
夢主はきっと心の中で愚痴愚痴いうタイプ←笑

2010.10.20./12.3.8.


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