Ears | ナノ


Ears


今朝迎えに来てくれたツナ君の顔は酷いものでした。

月空≪お、おはよう……ツナ君≫
ツ「おはよう、月空…ちゃん」

だって顔じゅう腫れてるんだよ!!?
しかも制服はぼろぼろだし!!
何があったの!!??

獄「すみません…十代目ぇ……」

…獄寺君の所為なのかしら。

月空≪大丈夫なの?≫
ツ「アハハ、今日はすぐに保健室に行こうかなって思ってるよ」

それがいいよね。
そんなんじゃ授業受けれないよ。





------------





獄寺君が土下座をする。
…アホなの?この人。

ツナ君はこの学校の女の保健室の先生に包帯を巻いてもらっていた。
蜂に刺されたんだって。
朝から何があったの。

獄「申し訳ありませんでした!」
ツ「別に獄寺君の所為じゃないし、怪我だって大したこと…」

かなり大怪我だと思うのは私だけかな?

獄「実践なら十代目は死んでいました」
ツ「嫌なこと言わないでよ…」
獄「それに…―――――」
ツ「はあ?母さん?」

ツナ君はベッドに寝転び、獄寺君はその横で土下座。
私は獄寺君と反対側の椅子に座っている。

獄「(オレは調子に乗り過ぎてた。情けない)
  (これじゃあ右腕失格だ)」
ツ「ご、獄寺君!そんなに深く考え込まなくてもね!!」

ツナが半身を起き上がらせる。
ちょ、寝てないと。

獄「オレ…もっと鍛えます!!
  強くなって十代目の右腕に相応(フサワ)しい男になります!!!」
ツ「いや…そんなの別に」

リ「よく言ったぞ、獄寺」

個室のカーテンを少し開け、リボーン君登場。
誰かの肩に乗っている。
丁度個室のカーテンが邪魔して見えない。

リ「オレは今、ボンゴレに伝わるファミリー強化プログラムを実施中だぞ。
  やってみるか」
獄「強化プログラム?」
リ「お前はもっと強くなるぞ」

へえ……
ボンゴレファミリーを強くするために特訓するんだ。

獄「(リボーンさん直々に特訓ということは…オレは期待されてるんだ!)」
ピンク「隼人にそんな根性あるかしら」

カーテンを開け、ピンクの人(=ビアンキ)が出てくる。
…シャマル先生がピンクの人(=ビアンキ)にキスを迫っている。

すると、ピンクの人(=ビアンキ)がシャマルさんを蹴った。
飛んでくるシャマルさん。
ツナ君とぶつかる。

ツ「痛…」
シャ「てめぇ!そんなところにいるんじゃねぇ!!」
リ「シャマルは今日からこの学校の保険医だぞ」
ツ「えぇ!!?う、嘘!!?」

まあ女性の先生もいるから、大丈夫なんじゃない?
ちょっとみんなにこの先生に近づくなって言っておかないといけないけど。

ピンク「隼人がこんなんじゃ、特訓なんて無理ね」
リ「そうだな」

あ、ホントだ。
獄寺君お腹を抱えて蹲(ウズクマ)っている。

獄「ま、ま、待って下さい」

獄寺君が起き上がる。

獄「やります、やらせて下さい!
  オレは十代目の右腕としてその期待に応えてみせます!!」
月空≪私も参加できるの?リボーン君≫
リ「もちろんだぞ、月空」
月空≪やった!よろしくお願いします!!リボーン先生!≫
ツ「ええ!!?月空ちゃんするの!!?」

リ「よし、明日は学校が休みだ。朝から始めるぞ」
獄「今からでも大丈夫ッス」
リ「もう1人、特訓する奴がいる」
ツ「もう1人?」

ここにいない、もう1人のメンバーって…
山本君?

リ「そうだ、月空」
月空≪何?≫
リ「今日お前の家に行くからな」
月空≪えぇ!!?今日!!!?≫

いっつも突発的だな、おい!!

リ「早く親と連絡取れ」
月空≪…うん≫

パターンが見破られているようだ。
親を口実に家に来ささないというのは無理らしい。

友達が今日家に来たいって言ってるんだけど…

もちろん、いいわよ!!!!(^0^)


今回も早いね、お母さん!
すぐ返事が来たよ!!!!

リ「なら決定だな。一応月空のママンに特訓許可を得るからな」
月空≪ああ…そういうことかぁ…≫

成程。




------------




山本君は部活があるから、家に来ないらしい。
来るのはリボーン君、ツナ君。
おまけに獄寺君。

ツ「毎日月空ちゃんの家の前まで行ってるけど、何階にあるとか知らないなぁ」
月空≪そうだね〜≫

どうせ引っ越しするんだから、あんまり仲良くはならない方がいい。
でも少しは仲良くならないと、学校生活は辛い。
…別れが辛くならないように。

ツナ君の頭の上に乗っているリボーン君が喋る。

リ「12階の409号室だよな」
月空≪…何で知ってるの?≫

毎度のことだけどね!
私のメアド知ってたり、お母さんの名前知ってたり!

リ「蜂に調べさせた」
月空≪…蜂?≫
ツ「だから今朝お前の顔に蜂がたくさん止まってたのか!!?」
リ「いや、前から知ってたぞ。今日のは別のことだ」

顔に蜂が?
…想像しただけで怖いよ。

エレベーターを上がる。
結構ぼろいけれど、でも中学生3人と赤ん坊が乗れるような頑丈さは残ってる…はず。

12階に着いて、右に曲がる。
409号室の前で止まる。

月空≪ここだよ。ちょっと待っててね、準備してくる≫
リ「解ったぞ、10秒だぞ」
月空≪短!≫
リ「10…9…8……」

どたばたと玄関を開け、自室に入る。
そして荷物を投げ、お母さんを探す。
どこよ!!?
家狭いはずなのに、お母さんを探せない…
こうなったらメールする!!

お母さん!友達来たよ!!

返事は待ってられない。

いいわよ〜化粧室にいるの

…トイレね。
OK。

玄関に急いで、扉を開ける。

月空≪いらっしゃい!≫
リ「4.3秒遅かったな。入るぞ」

リボーン君細かい…

ツ「お邪魔します」
獄「…」

無言かよ獄寺コラ。
入ってくんなお前。

月空≪じゃあ取り敢えずリビングにどぞ≫

案内して、ソファに座ってもらう。
ツナ君硬くなりすぎ…(笑)
ツナ君の横で獄寺君がどがっと座る。
…家は禁煙ですからね。
リボーン君は向かいのソファにちょこんと座っている。

月空≪ジュースいる?≫
ツ「あ、悪いよ」
リ「エスプレッソがいいぞ」
ツ「…お前は遠慮というものがないのか!!??」
リ「必要がないからな」

酷い…
でもエスプレッソ3つ入れようかな。

獄「オレコーラな」
月空≪ツナ君もコーラがいいの?≫
ツ「え、あじゃあお茶お願いします!」
月空≪解った≫

後ろを向いて台所へ行く。
冷蔵庫を開けているとお母さんが来た。

母「ジュース出すの?」
月空≪えっと…コーラとお茶と、エスプレッソ≫
母「エスプレッソ?ふふふ、そんな趣味の中学生がいるのね」
月空≪中学生というか……≫

赤ちゃんなんだよね。

母「お母さんがエスプレッソ淹れるから、お茶とコーラ淹れてちょうだい。
  私、得意なのよ、エスプレッソ淹れるの」
月空≪そう?解った≫

えーと。
ペットボトルのほうじ茶とコーラをお盆に乗せる。
リビングへGO!

片手でお盆を持ち、携帯で話す。

月空≪お待たせ。リボーン君はお母さんがエスプレッソ淹れてるからもう少し待ってね≫
リ「解ったぞ。(…久し振りに月奈のエスプレッソが飲める……)」
ツ「ありがとう、月空ちゃん」

配ると、ツナ君だけお礼を言ってくれる。
獄寺君は勝手にコーラを飲んでいる。
やっぱりお前帰れ!!

この部屋には机を挟んで、ソファが2人がけのソファが2つしかない。
だから私は絨毯の上に直に座る。

台所の方を見てみると、丁度お母さんがこっちに来ているところだ。
リボーン君はお母さんに用事があって来たんだよね。

母「はい、お待たせ〜」
月空≪こちらが私のお母さんなの≫

リ「久し振りだな、月奈」

リボーン君がお母さんの名前を言う。
不思議だったんだけど、何で知ってるの?

母「えっと…
  (ありえない、ありえない。彼じゃない。ここにいるはずがないじゃない)」
リ「オレだぞ、月奈」

お母さんが少し震えながら、エスプレッソを出す。

母「…もしかして、リ、リボーン?」
リ「そうだぞ。相変わらず綺麗だな」

話が読めない。

ツ「リボーン…知り合い?」
リ「昔何度も任務に出たんだぞ」
獄「もしかしてこいつもマフィアッスか!!?」

お母さんに向かってこいつって。

リ「マフィアだぞ。元な」
ツ「元!!?月空ちゃんのお母さんマフィアだったの!!!?」

私も初耳だよ!!?
どういうこと!!???

母「…リボーン、言わないで。私も時期を追って月空には話すつもりだったんだから」
リ「あの時のお返しだぞ」
母「……あれは態とじゃないわ。仕方がなかったの…」
リ「知ってるぞ。友達の為に匣を売り、マフィアから足を洗ったんだろ」
母「…知ってるんじゃない」
リ「だから追わなかったんだぞ。月奈の意思を尊重してな」

…話が重い。
そしてついていけない。
しかも結局真相については話してもらってない。

母「こちらの格好いいイケメンさんは?」
リ「ああ、ボンゴレ十代目候補・沢田綱吉と、"ハリケーンボム"の獄寺隼人だぞ」
母「まあ!ボンゴレ十代目候補!!?
  若いのに大変ねぇ、沢田君」
ツ「ッ!!オレはボンゴレ何て継ぐ気はありませんから!!」

ツナ君はお茶を飲みこんだ後、否定の言葉を発する。

月空≪何で?私達ファミリーじゃない≫
ツ「で、でも…」
母「月空もファミリー?
  ……リボーン、月空をボンゴレ十代目守護者に?」
リ「そのつもだりだぞ。
  それで、明日特訓をしたいんだが、いいだろ」
母「クエスチョンマークがないんだけど。私に対しての問いかけのはずなんだけど」
リ「確認だけだ」
母「…いいわよ。月空に怪我だけはさせないでね」
リ「過保護だな」

過保護?
普通に今までそんな感じで生きてきたよ?
料理しようと思っても、怪我するから駄目!!お母さんに任せないさい!!!って包丁取り上げられたり。
洗濯物を干そうと思っても、落ちちゃいけないから駄目!!お母さんに任せなさい!!!って洗濯物を取り上げられたり。
カッターでクリスマスカードを作ろうと思っても、危ないから駄目!!買って友達に渡しなさい!!!って言われた…
それじゃあ意味がないんだけど。

リ「やっぱり過保護だな」
母「当然じゃない!可愛い可愛い愛娘に危険なことさせれる訳ないでしょ」
ツ「(月空ちゃんも可哀そうだなぁ…)」
獄「ずずー」

獄寺君はコーラを飲み終える。

獄「月奈さんッスよね。後から話を聞かせて貰ってもいいッスか?」
母「話?リボーンの後でもいいかしら。
  リボーン…話させて?」
リ「もちろんだぞ、その為に来たんだからな」
母「…ありがとう」

私には話してくれないの?
リボーン君と獄寺君にだけ?

母「じゃあ月空には明日の夕方に話すわ。お父さんと一緒に」
月空≪…解った≫

今まで知らなかったことを知ることになる。
…お母さんに昔、何があったの?




------------
管理人から!

うおおおお!何か解りにくい!!
気付き次第直していきます((Д))
次のページはちょっと番外編です。
リボーンと月奈の絡み(笑)

2011.2.22./12.4.30.


[] []
[back]
[TOP]
×