「あー今日はまじで災難だった」
「あれはなかなか見られない光景だったな」

そんな事を喋りながらグリフィンドール寮へと向かっていた矢先


「やあやあ、ヒナタじゃないか」

ドラコとクラッブとゴイルが俺達の前に現れた。前から思ってたけど、こいつら暇人だよなー


「あ。ドラたん」
「ジュリアスその呼び方は止めろって言ってるだろう!?」

真っ赤になって怒るドラコだがカインはまったく違う方向を見ていた。

相変わらずドラコ可哀想だなあ
カインが変なあだ名呼びやめるわけないんだから諦めればいいのに…

「…ごほん。とにかく、怪我の調子は大丈夫なのかい?あーんな素敵な怪我の仕方は初めて見たよ」

馬鹿にしたように笑うドラコ・マルフォイとそのお仲間達

完璧嫌味だよなこれ
よし、少しからかってやろうかな


「おかげさまで。マダム・ホンプリーは優秀だからね、火傷痕も残らないってさ、ほら」

ひら、とシャツを捲ってみせる。


「なななな…!(肌綺麗だ…触ったらすべすべなんだろうか…ていうか色気が…ああああ!僕は一体何を考えて…!)」

あーやっぱり真っ赤になっちゃってウブだなー、ドラコは。


「心配してくれたのか?サンキュウ」

あえてそう言い、余裕な表情で、にっこりと笑ってみせるとドラコは、更に赤くなった。

「し、心配なんてしてないからな…!」
「ツンデレだな、ドラたん」
「ジュリアス!!!!!」

カインも俺と一緒になってからかっている(いや、こいつの場合本気で言ってるかもしんねーけど)


「…ぼ、僕はこれで失礼する!せいぜいお大事に!クラッブ、ゴイル行くぞ!」

これ以上は、此処にはいられないとばかりに顔を真っ赤にしてドラコは去って行った。

ていうか一応お大事にとは言うんだ。
可愛すぎるだろドラコ

俺は走り去って行くドラコを見ながらケラケラと笑った。



「あーまったくドラコってば、超イジメがいがあるよなー」
「別にドラたんには興味ないな。まあ強いて言うなら、俺的には、レンをイジメたいが」

「…は?え…ちょっと待てよ!」




え?今の聞き間違い?なんか不穏な台詞聞こえた気するんだけど。

サラッと爆弾を投下して、スタスタと先を歩くカインを、俺は急いで追いかけるのだった。