翌朝。

荒れていた天気は治まり、ホグワーツで最初の授業がスタートした。
初日の授業は、『薬草学』と『魔法生物飼育学』と『数占い』だ。(『占い学』は面倒くさそうだったのでやめた)

朝はどうにも弱く、とにかく眠たくて、俺はカインにひきずられながら温室へとたどり着いた。



「おはよう、レン」
「昨日はよく眠れた?」
声をかけられてそちらを向くと、ハリーとロンとハーマイオニーがいた。

「朝食のとき大広間にいなかったみたいだけどどうかしたの?」
朝、大広間に行かなかったことをハーマイオニーに問い詰められた。
「あー朝弱くて…お願いしてデリバリーしてもらったんだよ」

新学期が始まるまでホグワーツ城にいた俺は、厨房にもよく出入りしていて、屋敷しもべ妖精とも面識があり、あらかじめ、頼んでおいたのだ。
休みの間も、毎日部屋まで持ってきてもらってたしな


「まあ!学校なんだから朝はちゃんと起きなくちゃ駄目よ」
「ごめん。なるべく頑張るよ」
ハーマイオニーに叱られたが、曖昧に笑ってごまかしておいた。

「さあ!授業を始めますよ」
スプラウト先生が声をかけると、生徒たちはいっせいに前を向いた。




「ブボチューバ、腫れ草です。」
そう言ってなにやらグロイ植物を見せられた。どうやらこの植物から膿を搾りとらなければいけないらしい。

「グロ…」
思わずそうつぶやくと周りのみんなも首を縦に振り同意し、隣のカインだけが意気揚々と膿を搾りとっていた(どうやら薬草学が好きらしい)


「カインって薬草学、好きなのか?」
「ああ。採取したりするのが好きだしな。様々な面白い植物があるのも興味深い。因みにそこのネビルと薬草学同好会を開いているぞ」
「部員は今のところ、俺とネビルの2人でれんれんも入らないか?」と勧誘された。

「あー、気が向いたらな」

薬草学同好会って具体的に何するんだろうかと思いながら、ようやくなんとか膿を搾りだし瓶に詰め終わると、授業が終わった。



「次はハグリッドの授業か」
「魔法生物…今度はどんな生き物を出してくるんだろうな、もじゃ男は」
「もじゃ…?カイン、ハグリッドにまで変なニックネームつけてんのか…」
「そういえば次の授業は、ドラたん達と一緒だな」
「……(もうつっこむのめんどくさいな)あースリザリンと合同授業か」

険悪ムードになるんだろうなと思いつつ、俺はカインと一緒にハグリッドの小屋へと向かった。