渋々グリフィンドールの席へ向かうと、カインが手招きをしていたので、カインの隣に座った。

「れんれん、グリフィンドールで良かったな」
「あー…うん。」
そう言われたが帽子とのことを思い返し苦笑するしかなかった。
そうこうしている内に校長の話が終わり、食事が始まった。



「おおお…!やべーうまそう」

目の前に出される料理にキラキラと目を輝かせながら、次々に、皿に取り分けて行く。

「うま」
「れんれん幸せそうだな」
「おう!だって俺食べるの好きだし」
「確かにアイスクリームパーラーでも幸せそうな顔してたな」
「甘いもの好きなんだよ」

カインと雑談しながら、もくもくと食べているレンを見て、前の席の3人組が目を丸くしていた。



「君、よく食べるね」
目を丸くしていた3人組の内1人、赤毛の少年が話しかけてきた。

「ああ、ホグワーツって良いよな。毎日豪華で」
「ははは、君変わってるね!編入生ってただでさえ珍しいのに」
「そーか?」
「そうよ!編入生なんてホグワーツ始まって以来初の出来事よ」
そう言って会話に入ってきたのはふわふわした髪の気が強そうな女の子だ。

「へー編入生ってやっぱ珍しいんだな」
ま、魔法学校だし普通は最初から入るよな、と納得した。


「わたし、ハーマイオニー・グレンジャー。よろしくね」
「僕はロン・ウィーズリー。で、こっちが」
「ハリー・ポッターだよ。よろしく」


「………………」

ぽかん、そのような擬音がつきそうなほど俺は目を丸くしていた。
てゆーか主人公(ハリー)きたーーー!

「お、俺はヒナタ・レン。よろしく」

とりあえず挨拶するしかないので、挨拶すると3人は、改めてよろしくと言ってにっこり笑った。

あー、こんなに早くに関わるつもりなかったのに。と考えつつも出会ってしまったのはしょうがないので、食事を再開した。





「「女王様(クイーン)!」」

途端に、ガバッと両側から抱きつかれて何事かと思って見ると双子だった。

「……はぁ」と深いため息を吐くと
「なんで溜め息吐くのさ」と言われ「関わりたくないから」と答えると
「「酷いよクイーン…!」」
めそめそと2人は泣きまねをしてきた

「ていうかクイーンて何…」


「「それはね」」
「あの時は名前知らなかったし」
「綺麗なのに、笑顔でキレるし」
「「まるで女王様に叱られてる気分だったからさ」」

綺麗にユニゾンして、かしこまったようにお辞儀をする双子。なんなの、こいつら馬鹿なの?

「いや、名前知ったんだからやめろよ」
とりあえず冷静にツッコミを入れると
「「イ・ヤ !もう決めたんだから」」と断られた。

なんでこう俺の周りはこういう奴らばっかりなんだろうかと考えたが、考えるのがめんどくさくなったのでもういいや。


「2人と知り合いなの?」
とりあえず双子を適当にあしらっていると、ロンが目を丸くして聞いてきた。

「あー悪戯仕掛けられて。」
「ごめん」
そういうと苦笑されつつ謝られた。ロン、良い奴だな。

「ロンが謝る必要ねーから大丈夫」
そう言ってにっこり笑うと何故かロンが赤くなった。後ろで双子が「笑顔独り占めずるいぞロニー」とか何とか言ってるが無視しよう。

「カインとも仲良いよね」
おっと、主人公(ハリー)に話しかけられたー
「カインは…なんつーかちょっとした「れんれんは、友達以上恋人未満ってやつだ、眼鏡」
「お前何言ってんの!?ただの友達だろ友達!しかも会うの今日で2回目!」
「もう、眼鏡って呼び方やめてよカイン…レン、君も大変だね」
なんかもう憐れみの目線がツラい。


ふと、ハーマイオニーを見ると、食事を終えたのか教科書を必死に読み込んでいた。

「ハーマイオニーって頑張り屋だよな」
思わず呟くと、それが聞こえたのか、バッと顔を上げた。

「そ、そんなことないわ。」
どうやら照れているらしい。可愛い

「いや、ハーマイオニーは努力家だと思う。俺、頑張ってる子、好き」
にっこり笑うと、ハーマイオニーは真っ赤になって、ありがとうと呟く声が聞こえた。

あー、ロンの視線が痛い。嫉妬かな?ロンも可愛いな

「友達としてだよ、ロン?」
そう言って笑いかけると
「な、僕は関係ないよ!何で僕に言うのさ」
と、あたふたしていた。