「もーセブルスってば聞いてんのかよーそれとももうネタ切れですかー」
「うるさい!大体貴様はもうホグワーツで習うレベルの魔法薬学は全部マスターしたのだろう。これ以上知る必要はない!!」
くそっ!なんだってこんな貴重な休みをこやつに使わねばならないのだ。まったく…しかもなんで我が輩だけなのだ。他の教員に頼めばいいだろう。新学期が始まるまで後1ヶ月を切っているから、何人かはホグワーツにいる筈だろうに。
「えーセブルスのドケチ!」
「誰がドケチだ!!貴様の相手をするのはもう疲れた。他の教員を当たればよいだろうが」
「えーだって…」
時が、止まるかと思った。
「俺、セブルス好きだもん」
ニヤリと微笑むヒナタ。その笑みは、言葉で表現するならば“妖艶”。誰もが虜になるだろう笑みだ。
ごくり、と思わず唾をのむ。計算なのか、計算じゃないのかわからないが、これは厄介な奴に捕まってしまったのだろうな、とセブルスは、改めて溜め息をつくのだった。
「…大体、馴れ馴れしいぞ貴様、下の名前で呼ぶなとあれほど…」
「俺が呼びたいから呼ぶの。スネイプとか呼ぶのなんか嫌なんだもん。俺の事もレンでいいって言ってるだろーが。それでおあいこだろ」
そういってまたにっこり微笑むヒナタ。こやつはもう何を言っても聞かないだろう。ならこちらも意地でも名前で呼んでやるものか。
「"ヒナタ"、我が輩の事が好きだと言ったな…」
「うん。好きだよセブルスー」
「なら覚悟しておけ!その言葉後悔させてやる。校長や他の先生方みたいに甘くないぞ。なにせ我が輩はスパルタだからな。」
たまには、こういうのもいいか。なんて我が輩らしくもないが、しごきがいのありそうな奴だからな。少しの間だけ面倒見てやるとするか。
セブルス視点終わり。
次からちゃんと主人公視点で書きます。どうやら主人公は、我が儘言い放題言ってからかう相手としてセブルスを選んだようです(笑)
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