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「#エロ」のBL小説を読む
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本気で殺すつもり
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「不用意に突っ込むんじゃねぇ!聞こえてたか!?お前ら狙われてるってよ。はなこももう勝手に動くな!俺たちと一緒に動け!」
『爆豪くんも…』
この差し迫った状況の中、マンダレイがテレパスで爆豪の名前を" かっちゃん "と呼んだのは恐らく緑谷が関係しているのだろう。
自分がこの襲撃の目的の一つだと言うことは予測していた上に連合のヴィランである青離に直接聞いて知っていたが、まさか爆豪までその目的とは思わた。
「かっちゃかっちゃうるっせぇんだよ頭ン中でぇ……クソデクが何かしたなオイ!戦えっつったり戦うなっつったりよぉ……ああ!?」
ーー だとしても自分がやることは変わらない。
「クッソどうでもいいんだよ!!……わっ!!」
歯茎剥き出しの不気味なヴィランは個性の歯の刃を先程とは違う出し方で三人に放つ。
この時、歯の刃から間合いを取る為爆豪は掴んでいたはなこの左手首から手を離していた。
『地形と個性の使い方が上手い ーーー
…「あラ」ーーね。』
一瞬のこと。
はなこが個性を発動したかと思うと、ゲートから出た一本の短ドスの持ち手を握って爆豪に ーーー …否。爆豪の背後、ゲートから現れた青離の頭目掛けて振り下ろした。それも喋っている途中に気づいて喋り終わる前に。
「……何…してんだはなこ…?!」
「チッ……死ねェ!!!」
しかしそうなることを予測して出てきたの青離は短ドスを軽く頭で避け、それを爆豪が爆破しようと掌を向けたがはなこに止められた上に青離はゲートごと消えた。
信じられないことが次々と起こる中
轟と爆豪は今、もっと信じられないものを目にしてしまった。
今のドスといいさっきの黒い鳥の攻撃といいはなこは完全に青離を殺すつもりだ。
短ドスを創造し、ドスがゲートから出きらないうちに引き抜くように持ち手を掴んで爆豪の背後に現れた青離に振り下ろした…。
ギラリと光るそのドスはどう見たって本物だ。
転入初日にオールマイトのW鬼ごっこでもナイフを見せていたが、あれには刃が付いていなかった。
幾ら敵の目的の一つが自分で、その相手が実の兄だったとしても普通はそこまでする必要はないし、第一自分達は仮免許すら持たないヒーローの卵。
はなこの取っている行動は学校に知れれば最悪退学になりかねない。
ーー しかし爆豪はこの時、全てを理解していた。
青離の襲撃を受けたことを家に報告をした日からどこか遠くを見るようになったこと。
合宿最初の試練で魔獣を相手にした時の容赦のなさ。
はなこは青離に勝って左腕を治させると言っていた。
でも実際は ーー " 殺すつもり " だった。
そしてそれは青離も同じ。
「"劣化版"はご退場願います!」
「なッ……!?はなこ!!!」
突如はなこの両足の下に現れたゲートから鎖が飛び出し、はなこの体にキツく巻きついて一瞬でゲートに引きずり込んだ。
轟が咄嗟に伸ばした手は空を掴む。
『ン''…!!』
「テメェ……!」
爆豪と轟の数メートル先、またゲートの奥に沈んで行く青離はニタリと笑っていた。
「はなこを大事にしてくれてありがとう。兄として嬉しい。だから先に言っとくわ。はなこは殺す。で、爆豪君。君は半殺し」
「テメェ何が目的だ言いやがれ!はなこに何させてんだ!」
「何もなにも。アイツはアイツの意思で俺を殺しにきてるんだ。まあ、家の命令なんだけど。焦凍君ならわかるよね。はなこは家に従う以外の生き方をした事がないんだよ。
ジジイやオヤジをカミサマと思ってる憐れなピエロに、どっちが優秀か教えてやる」
触れることはかなわない。なぜならゲートはずっと遠く、高い位置にあるからだ。
轟と爆豪の個性なら距離を詰めることも、距離自体を無視した攻撃を仕掛けることも可能だが、そうしないのは背後にも敵がいるからで。
消えゆくゲート。
「待ちやがれッ!!!」
伸ばした手は届かない。
「待て爆豪!!」
待ったなしで降り注ぐ歯の刃 ーー。
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