01
所変わって、裏庭まで到着したパロマは・・・
「また出たらどうしよう・・・あの木の後ろなんかちょっと怪しい。・・・ふぇぇん」
夜の闇を相変わらず怖がっていた。
照明が灯されているとはいえ、暗い森の奥深くまでは到底見渡せない。
走れと言われてここまで来たが、森に目を奪われたままその場から一歩も足が出ないパロマだった。


ガサガザッ


「ひゃああああっっ!!」
風で擦れる木々の葉の音にも敏感に反応して、そこにあの晩の男の子がいないか確認せずにはいられない。
というのも、ブラッドとエリオットには笑って済まされてしまったが、パロマはどうしても鉢合わせてしまった存在の幽霊説を捨てられないでいたのだ。
何せ自分の目で見て、耳で聞いてしまったのだから。
自分の心だけは誤魔化せない。


ガサガサガサガサ


森がイヤにざわついていた。
風が吹いたとしても、音が不自然過ぎる。
パロマは走るのも忘れて、警戒心剥き出しのまま徐々に森へと近づいて行った。
一番怪しいと目処を付けた暗闇一点を凝視していると突如背後から・・・








「ねぇ」









「ぎやああああああああ―――――!!!!!!」








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bkm


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