09
(ええ?・・・えええ??・・・・・えええええ・・・っ?!)





「ちょろちょろと逃げんなああっ!」
「おおおりゃあああっっ!!」
ギインっ ガキン・・っ
金属のぶつかり合う音が円形の空洞内を激しく響き渡る。
「大振り治さないと銅がガラ空きだぜ?ほらっ前に出過ぎだ。」
ブゥン!!ガキッ  ズサササ――ッガッシャンガラガラガラッ・・・
恐らくエースが大剣を振り切り、双子のどちらかが斧で防ぎ、そして受けきれずに後方に飛ばされている。大破した甲冑の瓦礫にでも身体が当たってしまったのか、何かの崩れる音が痛々しくも木霊する。
「ふっざけんなあああっ」
ザッと駆け出す音が耳に入った。
ギィィィン・・・ッ
さらに双子のどちらかが、エースに挑んでいるのが見なくても分かる。


また違う方向からは・・・
「くっ姑息な手をっ!これだがらマフィアは!!」
バァン、ドカッ ザザッ  バンバンバン!
「ぶぁか!何処見て撃ってんだよ!今度は顔面蹴ってやろうか?」
きっと、エリオットが銃弾を避けたペーターに向かって、体勢を立て直す前にすかさず蹴りを入れ、後ずさったペーターがそのまますぐに発砲したのだろう。
「戦い方までおキレイなこって。こっちは準備運動にもなんねぇな。」
エリオットの声は痛みを我慢する響きは無い。弾丸は当たってはいない様だ。しかし、すぐさま地面を蹴る音がして、耳に響く発砲音がその後を追う。
「くたばれッ!!!!!」
煽られたペーターの連射する音と、エリオットの銃の火の吹く音が硬質の甲冑に振動する。





(どどどどどうしたら良いのっっ?!?!?)





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bkm


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