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その後、パロマは力尽きて、ナイトメアは笑い疲れて、しばしお茶を挟んで休憩タイムとなった。しかし、パロマは湯呑越しにまだナイトメアを睨んではいたが。
「あ〜笑った笑った。それはそうと、君は今どこにいるのだ。」
「う・・っ」
ナイトメアの質問に、パロマは熱いお茶を喉に詰まらせてしまった。

夢魔にはパロマの現状が正確には分かってはいない。以前、夢の中でそう伝えられていたが、パロマは今の拘束されている状態を話すのは、いささか躊躇いが生じた。が、現状を話さない限り、話は先には進まない。パロマがしぶしぶ重い口を開く。
「・・・・牢屋ですけど・・・ハートのお城の。」
今度はナイトメアの方がガバっと体勢を起こした。
「何?!君はまた牢屋に入れられたのか!!ブッ・・・ぶわははっははは!!!」
(やっぱり笑われた!!)
前から、そうじゃないか、そうじゃないかと思ってはいたが、この人物、パロマの体験談を面白がっている節がある。目の前でひぃーひぃー言いながらテーブルをバンバン叩いているナイトメアに対して、ある種いけない感情が芽生えた。
「中立地帯を除いた三大勢力の内、二つの牢屋を制覇するとは!パロマ、君は中々やるな!!このまま遊園地の牢屋も入って、完全攻略―――いたたたっそんなにガンガン叩くな!私は病弱なのだと言っただろう。」
「何なんですか完全攻略って!!私はちっとも面白くなんてありませんから!!!」
「良いではないか!それも何かを成し遂げたと言う立派な成果だろうが!余所者なのに、何処に行っても牢屋に入れられる。クマに会ったら追い掛けられる・・・・ブッ・・が、我慢出来んブハッハハハ!!」
「もうううう!!!いい加減にしてくださああいい!!!」
またもやお互いゼーゼー言いながら、第二回目の休憩タイムを挟む。


 




温くなったお茶を一口呑み込み、冷静さを取り戻したパロマは、今までの経緯をナイトメアに話してきかせた。
「―――と言う訳で、ただ今兵士に捕まってしまった次第です。もぅ、にっちもさっちも行きません〜・・・。」
すべてを話し終えたパロマは、いつもの如くテーブルに頭をうっ潰した。


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