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家に着いても、男は俺について来ていた。

「ここが君の家?おじゃましまーす!」
楽しそうに入っていく。
いつもの女と違う。
これは、幻覚ではない?

そう思い至ったものの、時すでに遅し。
男は俺の家に堂々と入っていった後だった。
とんでもない化物を、家に入れてしまったのかもしれない。


「ね、君の名前ってさ、なんていうの?」
俺の名前を答えると、男は満足そうに笑う。どことなく嬉しそうだ。
「俺のことは藤。藤って読んで。不死身のふじ。」
不死身のふじって。馬鹿にしてんのか。
そもそも、こいつはなんなんだ。
今、不死身と言ったよな?
「…不死身?」
そう問いかけるとふじは「そ、不死身〜。俺、そーいう体質なんだよね。外傷じゃ死なないの。病気もしないよ。」とにまにまと笑った。
だからさ、何度殺したって大丈夫だよ。俺の耳元でふじはいやらしく囁いた。
そこで、俺の正気は吹き飛んだ。







「あー……今までで一番気持ちいいかも。」
俺は、ふじのことを今までの女と同じように殺して、そして、犯していた。
男相手にする趣味はなかったんだけどなー…。

ぐったりとしているふじの体を抱きしめ、ぐっと奥深くを穿つと、びくんとふじが痙攣した。
「ひうぅっ!?」
甲高い声が響く。
こいつが不死身、というのは嘘ではないようだ。だって、さっきは。息が止まっていることも、確認した。今度は胸を貫いて、その心臓を俺の手で握り潰したのだから。その鼓動は完全に止まっていたはずだ。

まじかよ、化物じゃねぇか。
そう思うと同時に、とてつもなく満たされた感覚がした。

こいつなら、殺しても死なない。
何度でも、あの瞬間をくれる。
「だれがっ、あっ、犯していいって、言ったよ…っ」
びくびくと跳ね回るのが面白くて、首を絞めた。
ふじは恍惚とした顔をして、「やっぱ君、さいっこぉっ…!」と潰れた声で喘いだ。



決めた。こいつを俺のものにする。
こいつを。こいつだけを、何度だって殺して犯してバラしてやる。





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