小説 | ナノ

「あら?
私と2人で行く予定じゃなかったかしら?」


「行くって聞かなくて…」


「俺がいちゃマズいことでもあるのか?」


ロビーにつくとローがいることについて早速モネから指摘が入るが、ローが返答すると、まぁいいわと言って案内する準備を始めた。

モネいわくアイゼンは島の炎がある場所に拠点を作り、そこで住み込みで作業しているらしい
アイゼンにしてもシザーにしてもお互いに邪魔しなければ問題ないようで、この島に共生しているそうだ



「どうやって作っているかはわからないんだけど、拠点にいろいろ仕掛けとかあって突破するのも面倒だから、最初しか話したことないのよ」


「あ…なるほど(錬金術を使えるのかしら…?)」


「そういやお前足は自分で直せねェのか?」


「応急処置とかなら出来なくないかもだけど、さすがにオートメイルのプロじゃないからね、完璧には無理かなー」


「貴女でも直せないものを直せるってことは、あのおじいさん結構すごいのかしら?」


んーまぁ別枠というかなんというか、説明が難しいわね…なんて話をしているうちに拠点に辿り着いた



「ここよ、案内はもういいかしら?」

「ええ、ありがとうモネ」


中に入るのが相当面倒なのか、案内が終わるとサッと飛び立っていくモネ
案内された拠点は岩山の中に作られており、どこかで見たことがある気がする…



「レコルト…!って、そうよ!
ラッシュバレーの凄腕機械鎧技師…!ドミニク・"レコルト"じゃない!」


「知り合いか?」


「ううん、兄弟がいたなんて聞いたことないけど…もしそうなら私と同じでこっちに来てしまったのかしら…」


思い出してみたら拠点である岩山は、ラッシュバレーでみたドミニクの家にそっくりで驚く


「しかし、どう入ったもんか…
ここからノックしたところで聞こえそうにねェな」


「ゴリ押しでいく?」


モネ達には出来ないが私ならできる方法
分解して再構築すればいいのだ

スッと手を合わせて地面につける動作をすると、ローが呆れたように任せる、と笑った


ズガガガッ!!

拠点の分解再構築をしつつ、即興で作ったソリに2人で乗って中を進んでいく。




「…あ?!なんだァ!?」


「うわ!顔ソックリ!!ドミニクさんじゃん!」


入り口から分解再構築を繰り返して進んでいくと、見慣れた顔に瓜二つの顔が見えた



「てめェら人の家壊しといて謝罪もなしかァ!?!…って、こいつァ…」



「壊してねェぞ、外からじゃノックが届かなそうだったんで、悪ィな。」


「突然押しかけてすみません、アイゼン・レコルトさんですよね?
私はトリシー・エルリックと申します。」


「………ドミニクを知ってるとはなァ、」


全ての再構築が終わりアイゼンのいる部屋で止まると、私の錬金術をみて言葉を飲み込み、飲み物を用意して、まぁ座れ。と言ってくれた。




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