小説 | ナノ




教師陣が来たことで有利となった生徒側は急いで重傷者を運んでいく。
その中に美鳥の姿もあった。


「これは…どういうことだい…!?」

「あ!?お、い、嘘だろ…!?」


爆豪が横抱きしていた美鳥を急いでリカバリーガール渡そうとした瞬間、美鳥の全身が燃え上がったのだ。
燃え上がった体は炭のようにポロポロと落ちていく。その姿はまるで火葬のようで、すべて燃えて消えてしまうのではないかと思わせた。


「ふ、ざけんな…!!なんだこれ!!」

「おいなんで美鳥が燃えてる!!?」

「俺がわかるか!!てめーの氷で何とかしやがれ!!でないと…!!」

「いや、まて…この色の炎…!」

すべて 燃えて 無くなる
皆がそう感じる中、轟だけは“碧い”炎を見て何かに気づく。
ボッ!!と燃え上がった炎は##の体を焼き尽くしポロポロと炭が落ちていく。
多量の炭が残り爆豪が軽くなった腕が喪失感で震え今にも落としそうになった時、


「…ん、かっちゃ…?」


「は?」

腕の中にあった炭の中から赤子のような美鳥が出てきたではないか。


「…みんな、無事?ごめん疲れたから…」


「……は?」

疲れたといって意識を落とした赤子の美鳥に思わず耳を当てるが、息もしているし心臓も動いていた。


「…―――ッハア、くそが…生きとンならいいわ」



こっちの気も知らねえで。言いたいことはいろいろあったが言葉が出てこなかった。
起きたらたっぷり叱ってやる。




「おい美鳥を渡せ」

「誰が渡すかボケナス」

とりあえず俺も疲れたと考えるのを放棄し、美鳥を抱えなおすと歩き出した。


少女は 不死鳥の如く蘇る






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