小説 | ナノ
靄が晴れ、視界が開いたら空中にいた。
「え。うわぁ!?」
突然襲った浮遊感に焦って周りを見渡せば、先に落ちている紅白頭が見えた。
そして、下は、
「ガキどもが落ちてきたぞ!」
「切り刻んでやる〜!」
「うわ…!敵だらけじゃん…!!」
「美鳥!」
「わかってるよ焦凍くん…!」
焔皇“炎落”!!
ボボッ…
ドカンッ!!!
「ギャアア!!くそ、ただのガキじゃねえ…!!」
「あっちい!!」
馬鹿にしたように私たちを待ち構えている敵を見てカチンときたのは私だけじゃなかったらしい。
呼びかけられた声に応えるが如く、最大出力の碧い炎を下に向けて暴発させ、敵を攻撃しながらその爆風で下降速度下げた。
「熱いか…?じゃあ、冷やしてやるよ」
「え…?」
トンッ、
ヒュオッ…パキィン!!!
私の炎に熱いと悲鳴を上げた敵を、一足先に地面へ降り立った焦凍くんが周囲諸共凍らせる。
「あわ、」
ポスン、
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫だから降ろしていいよ」
あとから落ちてきた私を地面に落ちる前にかかえる焦凍くんに、ありがとうと伝えて降りる。
「二人とも、連携完璧だね…」
「「!?」」
すべて敵を倒したのに、突然背後から聞こえてきた声に驚き振り返ると葉隠さんがいたようだ。
透明で全然見えない…
「全然気づかなかった…ごめん攻撃当たってない?」
「美鳥ちゃんのは大丈夫!」
「ということは」
動けないの溶かして☆という葉隠さんに平謝りし、足を覆っていた氷を溶かした。
「みんなバラバラに飛ばされたみたいだね…」
「そうだね…でも轟と美鳥ちゃんと一緒でラッキー!!」
なんで?と聞くと、めっちゃ強いから安心!!と返される。
そんなやり取りをしている間に、焦凍くんがいろいろと敵から情報を奪えたようでとりあえずセントラル広場に向かうことになった。
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