小説 | ナノ
その頃、ハート海賊団ーーーー
「…ちょっと遅くないですか?」
「……」
「いや、もしかしたら遠い所に飛ぶとそれだけ時間がかかるんじゃないか?」
「でもそれにしたってもう3日になるぞ?こりゃなんかあったんじゃないっすかね!?キャプテン!」
ニュースクーから届いた新聞を読むローを挟み、会話するキャスとペンギン。
「うるせぇぞお前ら、まだ3日だ。もう少し待て。」
「…はぁ…(そんなこと言ったって…)」
「アイアイ…(トリシーがいない時のキャプテン怖すぎる)」
バシバシと殺気を飛ばしまくるローに2人はため息をついた。
「あの野郎…帰ってきたら説教だな」
ローが悪い笑みを浮かべた頃、
赤髪海賊団ーーーーーーー
「っ!?」
「ん?どうした?」
突然ブルリと悪感が走った。
これはマジでキャプテンが怒ってそうだ…
「んーん、なんでもないわシャンクスさん」
「そうか、トリシーどうしても帰るのか?」
仔犬の様に目をウルウルとさせて、ここに居ろよ〜と言ってくるシャンクスさんはどう見ても三十路超えには見えない。
キャプテンもこういうところがあると可愛いんだけどな。
「ウチのキャプテンは怖いんで、帰りますよ」
「そうかぁ、残念だ…」
錬成陣を書き終えて、いざ帰ろうとするとシャンクスさんに引き止められていたが、諦めた様でそう呟く。
「まぁ、俺は海賊だからな」
「?はい?」
何当たり前の事言ってんのかなと思っていると、ベンさんがお頭…マジか。と頭を抱えた。
「じゃあ、お世話?になりました!また何処かでお会いしましょう!シャンクスさーー」
「シャンクス。そう呼んでくれよトリシー」
「!ふふ、…シャンクス、またね」
そういってふわりと笑えば、切羽詰まった様なシャンクスの顔が映る。
「ッ俺は海賊だからな!!」
「?知ってますよ?」
「欲しい物は奪いに行くぜ、な?
トリシー」
錬成陣に手をおいて既に発動していた術が、機能を発揮する前のほんの一瞬。
鮮やかな赤色が視界一杯に映った。
「…!?!」
ドタンッ!!
一瞬だったが塞がれた唇は熱を持ったまま、ハートの海賊団の船へと戻った。
どうやらきちんと術は発動した様で、恐らく物置だろう部屋についた。
「…え、ええ〜…///術が失敗したらどうしてくれるのよ…」
思わずそのまま座り込んでいると、音を聞き付けたクルー達が駆けつけてきた。
「そこに誰かいるな!?何もんだ!!」
「!あ、キャス…?」
「!!?トリシー…!?おまっ漸く帰って…!じゃねえ!なんだその顔…っ」
「え?」
どうやらシャンクスにキスされた事で顔が真っ赤の様で、キャスがそれを見て狼狽えた。
「え、えっと、これはその色々あって…っ」
「そんな顔船長に見られたらヤベーだろ!!ただでさえ機嫌悪いのに…!ど、どうしよ…!」
「どうしたのー?キャスー!誰かいたー?」
「げっ!ベポ!?おまっ、一緒にいた船長は?!」
ワラワラと集まってくる中でどうやら、先程までキャプテンと一緒にいたベポが来たようだ。
「キャプテン?キャプテンならほらここに…」
「ギャーーーーーー!!!キャプテン!?」
「なんだ、敵なら排除しろキャス」
「え、ええと…!敵じゃないと、いうか…!」
「煮え切らねえな、めんどくせえ。俺は虫の居所が悪ィんだ、そこを退け。」
「「(それは知ってます!!)」」
「え!?!いや、お、俺がどうにかします!」
「あ…?!!」
ギロンと自分に向く、隈の酷くなった目。
「…てめぇ、誰に向かって言ってる
二度言わすんじゃねぇ、キャス」
「ヒッ…!!」
ドガッ!!っと顔横に突き付けられたローの愛刀鬼哭に、クルー全員がもうダメだ!と思ったその時だった。
ドタンッ!!
一瞬だったが塞がれた唇は熱を持ったまま、ハートの海賊団の船へと戻った。
どうやらきちんと術は発動した様で、恐らく物置だろう部屋についた。
「…え、ええ〜…///術が失敗したらどうしてくれるのよ…」
思わずそのまま座り込んでいると、音を聞き付けたクルー達が駆けつけてきた。
「そこに誰かいるな!?何もんだ!!」
「!あ、キャス…?」
「!!?トリシー…!?おまっ漸く帰って…!じゃねえ!なんだその顔…っ」
「え?」
どうやらシャンクスにキスされた事で顔が真っ赤の様で、キャスがそれを見て狼狽えた。
「え、えっと、これはその色々あって…っ」
「そんな顔船長に見られたらヤベーだろ!!ただでさえ機嫌悪いのに…!ど、どうしよ…!」
「どうしたのー?キャスー!誰かいたー?」
「げっ!ベポ!?おまっ、一緒にいた船長は?!」
ワラワラと集まってくる中でどうやら、先程までキャプテンと一緒にいたベポが来たようだ。
「キャプテン?キャプテンならほらここに…」
「ギャーーーーーー!!!キャプテン!?」
「なんだ、敵なら排除しろキャス」
「え、ええと…!敵じゃないと、いうか…!」
「煮え切らねえな、めんどくせえ。俺は虫の居所が悪ィんだ、そこを退け。」
「「(それは知ってます!!)」」
「え!?!いや、お、俺がどうにかします!」
「あ…?!!」
ギロンと自分に向く、隈の酷くなった目。
「…てめぇ、誰に向かって言ってる
二度言わすんじゃねぇ、キャス」
「ヒッ…!!」
ドガッ!!っと顔横に突き付けられたローの愛刀鬼哭に、クルー全員がもうダメだ!と思ったその時だった。
「そんなに殺気撒き散らしてたら、トリシーが出てこれませんよキャプテン。」
「は…?何言ってやがるペンギン」
「トリシーがいるの!?」
「ああ、キャスの後ろにな。だからキャスは敵じゃないと言ったんだ。」
遠くから見ていたペンギンには、キャスの後ろで合図するトリシーの姿が見えていたのだ。
「…それならそうとさっさと言え…!」
「ギャッ!!あ!キャプテン!トリシーは今ッ!」
「ありがとうね、キャス」
「え!?あ、あれっ…」
いつの間にかフツーに戻っているトリシーの顔色に驚いていると、キャプテンがトリシーを連れて行ってしまった。
「あ、あ、焦ったぁ〜…!!」
「そりゃこっちの台詞だ馬鹿野郎!!!」
「だってよぉ〜」
「まぁとにかくペンギンがいてくれて助かった…」
そうクルーが口々に言うと、黙っていたペンギンが口を開く。
「まぁ安心するのは早いぞ、お前ら明日覚悟しておいたほうがいいかもな」
「!?!え!?!」
「嘘だろ!?」
「どういうことだよ!?おい!」
「ペンギーーーン!!」
ペンギンは感じていたのだ、トリシーを見つけた一瞬、チリッとローの纏う空気が変わったのを。
「上手くまとまってくれるのが、1番だがな…」
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