きみは僕のかわいいおんなのこ(蘭ジャン)


*ジャンヌが現代にいます。
*二人共大学生位。
*同居中。
*微裏。


「あ、あの…蘭丸?」
「ん?」
「えっと…その、いつまでこうしているんですか?」

今日明日は二人共珍しくオフ。
二人で遅くまで寝坊して朝御飯を食べた後、蘭丸はソファで休憩していた。
当番であった後片付けが終わり、台所から出てきたジャンヌを暫くボーッと見た後ちょいちょいと手招きし、不思議そうにしながらも近寄ってくるジャンヌの腕をグイッと引っ張るとそのまま抱きしめた。

そして今に至る。

「嫌?」

ジャンヌの頭に顔をうずめながらそう静かに聞くとジャンヌはバッと顔をあげた。

「そんな事ありません!…けど…その…」
「恥ずかしい?」
「う…」

だんだん声が小さくなっていくジャンヌに優しく問いかけると顔を真っ赤にした後小さくコクりと頷いた。

「…可愛いな。」
「かわ…っ!?」
「けどだーめ。」

蘭丸はフッと笑うと先程よりも更に強くジャンヌを抱きしめた。

「最近なかなか時間が合わなくてこうしてジャンヌに触れる時間が取れなかっただろ?だから今日はジャンヌ補給日。」
「補給日…ですか」
「あぁ。今日はジャンヌとずっといる。」
「…嬉しいです」

ずっと、と言った途端ジャンヌの顔がほころび、顔を蘭丸の胸元にすりよせた。
それだけジャンヌに淋しい思いをさせていたのかと思うと自分が情けなくなり蘭丸は優しくジャンヌの額に口付けした。
するとひゃっ、と小さく身震いするジャンヌ。
キスどころか、それ以上の事もしているというのにいつまでも初めてかの様に顔を赤らめて少し震えるジャンヌを可愛いと思う辺り自分も重症だな、と一人笑った。

「蘭丸…?」
「いや、やっぱりジャンヌは可愛いなと思ってさ」
「…蘭丸だって十分可愛いですよ」
「…それはあまり嬉しくないな」

ジャンヌが少し拗ねたように言った。
確かに自分は認めたくないが女顔だ。
だからと言って女の子に、しかも好きな子に可愛いと言われて嬉しい訳がない。
蘭丸はその言葉に反抗するかのようにジャンヌの頬に手を滑らせると少し強引にキスをした。

「ん!?……ん…ふ…」

いきなりで驚いたのか上手く呼吸が出来ないようだ。
苦しくなったのかジャンヌが蘭丸の胸元を押すと蘭丸はあっさりと離れたがジャンヌが呼吸の為に薄くあいた口にすかさず己の舌を滑りこませた。

「!!……ふ…ぁ…」

ジャンヌは目を大きく見開いたが嫌でも耳に入ってくるくちゅくちゅという音に耐えきれなくなりぎゅっ、と目を瞑った。
蘭丸はそんなジャンヌも愛しく思いながら思う存分堪能した。

「は…ぁ…」
「ん…」

蘭丸がジャンヌから名残惜しそうに離れるとジャンヌは限界だったのかくたりと蘭丸に寄りかかり息を整えていた。

「は…ぁ…ら、蘭丸…」
「ん?」

蘭丸はそんなジャンヌに構わずちゅ、ちゅ、と額から頬、首筋へとキスを落としながら次第にジャンヌごとソファに押し倒した。

「え、あ…ら、蘭丸?」
「言っただろ?今日はジャンヌ補給日だって。…ジャンヌ…俺、ジャンヌが足りないんだ…嫌か?」
「え、あの、その…」

蘭丸が熱っぽくそう問いかけるとその意味がわかったのかジャンヌはさっき以上に顔を赤くした。
ジャンヌが足りないのは事実だが無理矢理するのは本意ではない。
蘭丸はジャンヌの答えを待った。

「あの…その…」
「ん?」
「……ベッドなら、いいですよ」

顔を両手で隠しながら背け、か細い声ではあったがジャンヌは了承してくれた。
蘭丸はわかった、と柔らかく笑うともう一度ジャンヌの額にキスをし、優しく頭を撫でるとお姫様抱っこで二人の寝室へと姿を消した。


ポスン、とジャンヌをベッドに寝かせると蘭丸はその上に跨がった。
ジャンヌのメガネを取ると蘭丸はまたジャンヌにキスをした。
そして胸元のボタンを一つずつ外していき、その首筋につー、と指を鎖骨部分にそわせると己の唇をあて、少し強めに吸い付いた。
赤い花がついたのに満足すると蘭丸はジャンヌに笑いかけた。

「…好きだよ、ジャンヌ」
「…はい…私も蘭丸の事が大好きです」

蘭丸は再びジャンヌと深く口付けを交わした。

聞こえてくるのはベッドの軋む音と二人の熱っぽい吐息だけ。
邪魔するものは何もない。
蘭丸はジャンヌの隅々まで愛撫し、ジャンヌもそれに応えていた。

「ジャンヌ…いいか?」

限界が近いのかそう問う蘭丸の息は荒く、目は少しギラづいていて獣のようだった。
そんな蘭丸に少し怯えながらもジャンヌは蘭丸の頬に手を滑らせ微笑んだ。

「大丈夫です…私ももう…」
「………っ、」
「蘭丸?」
「ごめんジャンヌ…優しくしようと思ったけどダメみたいだ」
「え……っあぁ!!」

蘭丸はそう言うと勢いよくジャンヌを貫いた。

「ジャンヌ…っ」
「蘭丸…っ」

蘭丸が全てを吐き出した。
そこでジャンヌの意識は途切れてしまった。


「ん……え!?」

ジャンヌが目を開くと裸の男の胸の中にいた。

(な、なんで……!!)

思わぬ事態に驚きながらも自分も裸なのに気がつくと全てを思い出したのかふしゅ〜、と茹で蛸のように真っ赤になった。

(そっか……私昨日蘭丸と……)

ちらっと上を見上げるとそこには気持ち良さそうに寝息をたてている蘭丸がいた。
ジャンヌは手を蘭丸の頬にあてると少し撫でた。

「…こんなに可愛らしい顔でもやっぱり男の方なんですね…」

そう一人呟くと恥ずかしくなったのか服を着ようと蘭丸の腕から抜け出そうとした。
その時だった。

「どこいくんだ?」
「え…」
「まだだーめ」

グイッと腕を引っ張られ、背中越しに抱きしめられたのは。

「ら、蘭丸起きて…」
「あぁ、おはよ。可愛かったよ、さっきから赤くなってばかりのジャンヌ。」
「え!!じゃあさっきの言葉も聞いて…」
「勿論。俺だって男だからな。ちゃんとわかってくれて嬉しいよ。さすがにジャンヌにまで可愛いだなんて言って欲しくないからさ。可愛いのはジャンヌだけで十分だ」
「……そんなに気にしてたんですか……ごめんなさい」
「可愛いジャンヌの姿が見れたからもういいさ。」

蘭丸はそう笑うとジャンヌの頭に口付けを落とした。

「もう少しこうしてようぜ。そしたら今日は一緒にどこかへ出かけようか」
「……っはい!!」


(さぁ今度は何をしようか)

――――――――――――

きみは僕のかわいいおんなのこ
title by『魔女』




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