南沢
*イナラインの会話にて
「タイムジャンプ、ねぇ……」
南沢はスマホを右手で弄んだ。
「今度は一体何企んでるんだか」
サッカー禁止令が出てイラついているのは南沢も同じだ。
ストレスが溜まるったらありゃしない。
けれどたかが中学生の自分に何が出来る?
けどあいつらは違うのだろう。
またあいつが雷門の皆を引き連れて何かしているに違いない。
南沢の脳裏にあの独特な髪形の一人の少年が思い浮かんだ。
あの時の様に足掻けるだけ足掻いてみろ。
あいつならこの世の中をひっくり返すことも出来るかもしれない。
だから、
「せいぜい頑張れよ」
俺達のサッカーを取り戻してくれ。
今の俺に出来るのは願うことだけだ。
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