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 Edna



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人々を蹂躙する兄。待ち続ける妹。兄を討つは兄の友人。なんて世界は惨たらしいんだろうと思ってしまう。どこの世界でも兄弟や親子供は引き裂かれるように出来ているのだろうか、その手で殺すように、出来ているのだろうかと。
もう一度会いたかった、話したかったと、堰を切ったように泣きじゃくる彼女を憑魔から守るべく、杖槍を構える。だが、守りながら戦うのは不慣れだ。溢れんばかりの魔力を奮って、戦場で敵を屠ることだけは得意だった。だからこの魔力が嫌いで、いっそ無くなればいいのにと思うこともあった。
けれど今だけは彼女を守る力をください、幼くて泣き虫な、大切な彼女を守る力を。一瞬に祈りを込めて、大地を強く蹴り憑魔に杖槍を振りかざした。


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