「あぢ〜」

「地球温暖化止まれC…」


バスの中で騒ぎまくった向日先輩と芥川先輩は案の定潰れました。
さっきまでの元気はどこへ行ったのか、今はぐったりとしている。



「あれほど落ち着けと言ったのに聞かなかったお前らが悪いんだろ?」

「自業自得やな。」


宍戸先輩と忍足先輩に呆れられた二人にクーラーボックスから取り出したドリンクを渡す。


「うおー!!いいのか志帆!!」

『はい。こんなことがあるんじゃないかと思って持ってきたんです。』

「ぷはー!!生き返ったCー!!志帆ありがと!!」

『いえいえ。あ、他にいる人いますかー?』


そう聞くと、全員が挙手した。あ〜皆喉乾いてたんだね。
隣の若もちっちゃく手挙げてるし。

なんだか可笑しくて、少し笑いながらドリンクを配る。



「初めて飲むな、このドリンク」

『あ、それは朝部室の冷蔵庫にあった残り物で作ったからです。不味いですか?』

「美味いぜ。俺は結構この味好きだ。」

『なら、改良してみますね』



残り物で作ったし、急いでたから味見もせず渡しちゃったけど、大丈夫みたいだね。
よろこんでもらえてよかった。


「お前ら荷物まとめろ!!もう着くぜ。」



跡部先輩の一言で、全員が動き出す。
私も荷物をまとめて席についた。

どんな人がいるんだろう
他校のマネはどんな人なんだろう

大きな期待と少しの不安を抱えて、バスに揺られながら目を瞑った。




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