正反対の愛

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『不動って言ってる事と思ってることが正反対だよね』

「あぁ？何言ってんだお前」


俺の恋人である名前はいきなり俺にそう言った。
言ってる事と思ってる事が正反対？



『別に？』


何を怒っているのか。
彼女はそっぽを向いて何処かへ行ってしまった。



正反対。
確かに俺はそうだ。
だって仕方ないだろ？
好きな女に可愛いとか綺麗だとか言えるわけねぇじゃん？
俺はホストじゃねぇんだし？



「不動、ここにいたのか」

「…鬼道じゃねぇか。なんだよ、俺は昼寝中なんだけど。」


「ほう、気楽な奴だな。お前が昼寝してる間に名前を貰うとするか」



「あぁ？どういう意味だ…
名前は俺のモンだ。誰にも渡す気はねぇよ」

「泣かせたのにか？」

「泣かせた？俺はんなことしてねぇよ」

「…一生言ってろ」


そう言って鬼道は帰った。
何なんだよ、どいつもこいつも。






















“泣かせたくせにか？”



泣いてんのか？名前。





「しゃあねぇな…」



俺は立ち上がって屋上を出る。
教室にいんだろ。

そう思って向かう途中、俺は鬼道と








鬼道に抱きしめられている名前を見つけた。



「何してんだてめぇ!!!」

『不動!!?』

「遅いぞ不動」

「俺の女に何してんだって聞いてんだ!!!」

「見て分かるだろ？慰めているんだ」

「こっちこい名前!!!」

『え、ちょ不動…っ』


俺は無理矢理名前を鬼道から引き離し、腕を引っ張って屋上へ連れて行った。



「何してたんだ。何で鬼道に抱きつかれてんだよ」

『…鬼道君が、不動の足音がするって言って』


「………」


嵌められた。
あの野郎、俺がくるのが分かってて名前に抱きついたのかよ!!性格悪!!!




『不動!?』

「消毒だ、バーカ」


俺も名前に抱きつく。
あぁ、マジ落ち着くわ。


「今日しか言わねぇからよく聞けよ…？







好きだぜ、名前。
お前の事ブサイクなんて思ったこと一度もねぇよ。可愛いよお前は。
俺、あんまり人に優しくされたことねぇからさ、お前といると安心する。
俺も同じ人間だって思えるんだよ。

好きだ、愛してる…」


コレが今の俺の精一杯。


『……ふふっ、』

「何がおかしいんだよ」


『ありがとう不動
これからもよろしくね』

「あぁ」





もう泣かせたり、しねぇからな。








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いぶき様リクの不動でした!!
遅くなって申し訳ないです(汗)

では、リクエストくださったいぶき様、ありがとうございました!!!!

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