浴衣デート



「ごめん待った?」

『ううん、今来た所だから』


言った後に後悔。
漫画みたいなベタな台詞を言ってしまった自分が恥ずかしい。

ホントは1時間位前から来てました!!
すいません、殴らないで!!


「誰にも声掛けられなかった?」

『うん』

「誰にも襲われなかった?」

『う、うん…?』


夢の中であなたに襲われましたよリョーマ!!


「誰も襲わなかった?」

『頭の中でリョーマを襲いました。』


あ、言っちゃった。
でも、まぁいっか←


「あっそ。じゃ、行こうよ」


今日は近くの神社でお祭りがある。
そのお祭りに私とリョーマは二人で行くことになった。
私もリョーマも浴衣を着て草履を履いている。


『ねぇ、あの射的の景品、カルピンに似てない?』


射的のお店を除くと、カルピンによく似た人形が景品として置いてあった。


「……やる」


一言そう言ってリョーマはお店に向かった。
可愛いなぁ…とか本人に言ったら拗ねちゃうね。

射的に熱中しているリョーマ。
なかなかカルピン(そっくりの人形)にあたらないらしい。


テニスとは勝手が違うのか…


『おじさん、私もやる』

「はい、どうぞお嬢さん」

『ありがとう』



構えて狙いを定め…打つ。
見事カルピンの人形にヒットした。


「お嬢さん上手だね。はい景品」

『ありがとうございます
はい、リョーマ』

「あ、ありがと…」



人形をリョーマに渡す。
なんだか嬉しそうだ。


「先輩」

『ん?』

「何か奢るっス」

『カルピンのお礼?』

「…ッス」



カルピンを胸の前で抱えているリョーマ。
クソ可愛いなオイ。
是非ともカルピン(人形)になりたい。


『じゃあ、あんず飴』

「了解っス。俺買ってきます」

『はい、いってらっしゃい』


座れる場所を探して少し歩くと、平らな岩があった。
そこに腰掛けてリョーマを待つ。


「ねぇ、一人?」

『は?』

「こんなに可愛い子と会えるなんてラッキー♪」

『(誰…?)』


オレンジ色の髪の毛の人に話しかけられた。
あれ、これってナンパ?
うわぁ、ナンパ(可愛い女の子とリョーマに)したことはあるけどされたことはないや!!


「俺と遊ばない?」

『悪いけど、ナンパされる趣味はないの』

「君変わってるね〜
ますます興味が湧いてきちゃったよ」


「何やってんの」



リョーマ登場。
相変わらずカルピンの人形を抱えて、りんご飴を持って立っている。


なんていうか…






『超可愛い!!!!!』

「うわっ、ちょっと…!!」


あまりにも可愛いリョーマに抱きつく。
あ、カルピン人形も一緒にね。



「あぁ〜アンラッキー。彼氏がいるんだね。しかも越前君。」

『あれ、知り合い?』

「……知らない。
兎に角もう行くよ、先輩」



リョーマが私の腕を引っ張る。
後ろでオレンジ頭の人が何か言ってたけど、とりえず無視。


「先輩」

『ん、何?』

「俺から離れないでよ」


『………あははっ、了解!!』



私の恋人は、年下で生意気だけど
とっても可愛いです。


頼まれたって離れるもんか!!!




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剣哉様リクエストのリョーマでした!!
遅くなってしまって申し訳ないです!!

では、リクエスト下さった剣哉様!!ありがとうございました!!!

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