だって財閥ですもの
「手っ取り早いのは、証拠を残すことだな。」
『でも、どうやって?』
「私にお任せくださいな」
宍戸さんと和解した次の日。
今回のように先輩たちが気づくのをひたすら待つのは時間がかかりすぎると言って日吉とチョタと樺地と西園寺さんで作戦会議をしていた。
証拠を掴むと言っても、大体は二人きりのときに事件は起こるし、目の前でカメラ出して写真撮るのもアウト。
一体どうするのかと思っていたら、西園寺さんには案があるらしい。
『どんな作戦?』
「我が西園寺家が如月さんのために作りました。
この、超小型集音機と超小型監視カメラをお使い下さい」
『えっ…わざわざこんなことのために作ったの?』
「こんな時のために作ったのですわ。
常にこの集音機は体につけておいてくださいね。
日吉君と鳳君のもありますから。どうぞ。」
「ありがとう、西園寺さん」
「いいえ。如月さんの名誉挽回のためですもの。何でもしますわ
それから、このカメラは部室に設置するよう家の者に言ってありますから、今日にでもお使いいただけます。」
『どうしてそこまでしてくれるの?』
「さっきも申し上げた通り、如月さんの無実を証明したいだけですわ
そして、また以前のような笑顔を見せて欲しいだけです
それだけの理由じゃだめでしょうか?」
『ううん!!そっか…ありがとう西園寺さん』
「どういたしまして」
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