長女には敵わない


「ねぇ、部活どうする?」

「帰宅部」

「春樹ちゃ〜ん」


この氷帝学園に転入してからもう一週間が経つ。屋上で昼ごはんを食べていた時、夏美が部活動の話題を持ち出してきた。

部活に興味を示した夏美は、氷帝学園の全部活動の概要を載せた冊子をパラパラとめくり楽しそうにしている。


「秋音、授業中居眠りしてないか?」

「うん、してないよ」

「そうか。夏美は隣の席の子をいじめたりしてないだろうな」

「してないもんっ!!それより、テニス部のマネージャー募集中だって!!これにしない?」

「却下。」

「春樹ちゃんなんてもう知らない!!秋音と冬香は?何がいい?」

「テニス部のマネって楽しそうだね。私は夏美ちゃんの意見に賛成だなぁ」

「私は何でもいい」

「多数決!!三対一だよ春樹ちゃん!!」

「…夏美はともかく、秋音と冬香が興味あるんだったらやらないとな。」

「うわーーん、春樹ちゃん私にばっかり酷い!!」

「そんな事はない。夏美、入部届けだしておいてくれ」

「うわーーん!!」


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