長女と次女は今日も仲良し




「クラスどうだった?」

「普通だよ」

「最悪」


昼休みになり、三人とも私がいるC組に来た。昼食をとるためだ。
私の問いかけに答えたのは夏美と冬香だった。

秋音はうなずいた。多分普通ってことだろう。秋音は元から喋るほうではないので、これでいい。



「どうしたんだよ夏美。気持ち悪い男子にでも引っかかったの?」

「いや、顔はイケメンなの。でも性格最悪だったー」

「何されたの夏美ちゃん。」

「何されたっていうか、思われたっていうか…。」

「ダメだ。それはお前が悪いぞ夏美」

「えー!!何でよ!!まだ何も言ってないじゃない!!」

「“思われた”の時点でお前が勝手に心読んだのわかった!!夏美のお隣さんかわいそうだなあ」

「春樹ちゃん酷い!!そんないつも読みまくってる訳じゃないよ!!?ただ今回はちょっとアレだっただけで…」

「アレって何だ?」

「アレは、アレよ…。」


夏美は口ごもる。私が散々心読まれて痛い目見たから禁止したのに。
これは家に帰ったら本格的に説教だな。



「春樹ちゃんはどうだったの?」

「あぁ、私は平和そのものだよ。」


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