愛しの神様
「名前ーー!!」
『はいはい、宿題ね』
「マジ神!!愛してっぞ名前!!」
『はいはい喋ってないで早く写しなよ。三橋も早く』
「あ、あり…がとう!!!苗字さ、ん!!」
毎朝恒例の宿題写し大会開催。
もうすでに恒例行事ってのが笑えるよな。
つか、田島。
俺の名前に何言ってんだよ。
それを受け流す名前も名前だけど。
「名前って頭良いよな。塾とか行ってんの?」
『いや、行ってない。』
「泉ずりぃよ。名前が隣に住んでるからお前赤点取らねぇんだな!!!」
「お前らが授業中寝てっからだろ。自業自得だ馬鹿。」
『でも孝介、テスト前はよくうちに来るよね』
「馬鹿、言うなよ」
「ほら、ずるしてんじゃねぇかよ泉!!」
俺の場合、わからない所を名前に聞けて赤点回避出来るし、さらに名前に会えるから一石二鳥。
な、誰も損しねぇだろ
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