「名字はいつの写真持ってきたんだ?」
『いつだろ…小学校低学年位のときのかなぁ…』
今日の総合の授業は“自分についてもっと知ろう!!”という内容だ。
自分の幼少期や、そのときの夢、家族友達のことなどを適当にまとめレポートにする。
そのレポートには必ず一枚以上自分の幼少期の写真を貼らなければならない。
そこで私が持ってきた写真は、引越しする前に住んでいた家の前で近所の子らしき男の子と写っているものだった。
でも、それが詳しくはいつで、私と一緒に写っている人物が誰なのかわからない。
「お前の隣に居るの誰?」
『う〜ん、わかんない。佐久間は?いつの写真?』
「俺は小4のときの。
サッカークラブで優勝したんだよなぁ〜」
ほらっ、といって佐久間が見せた写真はサッカーボールとトロフィを片手に満面の笑みで写っている写真だった。
『女の子みたいだね』
「殺すぞ。あ、源田!!お前はいつの写真持ってきた?」
「小1…多分
一緒に写ってる奴が誰なのかもわかんねぇんだよなぁ」
「お前もわかんねぇのかよ…」
「おい、ちょ…佐久間!」
「あれ…?」
『どうしたの?』
源田君の手から写真をひったくった佐久間は写真を見て固まった。
私もそれを覗き込む
『この写真…』
「名字のと、一緒…」
「はぁ?そんなわけ…………マジかよ、」
「じゃあ、この写真に写ってる女の子って…」
『この写真に写ってる男の子は…』
「『名字!!?/源田君!!?』」
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