お前さえいなければ


「げん、だ…こうじろ……」

「離れろ……」


『こう、じろ……っ』


「俺の女から離れろっ!!!」





名前の叫び声が聞こえた。
俺を呼ぶ声がした。

生徒会室の扉を思いっきり開ける。
そして、目に入ったのは


泣いてる名前。


上に乗ってるのは、生徒会役員の………




『こうじろ……、助けて………っ』


「っ!!」


上に乗ってる奴を蹴り倒して胸倉をつかむ。




「名前に何してんだ!!」

「お前が……」

「あぁ!!?聞こえねぇよ!!」

「お前が会長を取ったんだ!!!俺がずっと好きだった人をお前が取った!!!

お前がいなければ…………っ!!?」


「名前…?」


『私の幸次郎に…何て事言うのよ……』










29/35
<< >>