『ハジメテ』って何ですか



「あの、リヴァイさん」

「何だ」

「『ハジメテ』って何ですか」

「……は?」

「学校でアルミンが言ってたんです。恋人には『ハジメテ』をプレゼントするんだって」

それは、付き合い始めて1週間を過ぎようとしていたある日のことだった。

エレンがとんでもない事を言い出した。

「でも『ハジメテ』って何なのか分からなくて、聞いても答えてくれなかったんです」

「…お前はまだ知らなくていい話だ」

今にでも襲って喰いつくしてやりたいことろだったが、こいつはまだ大人にもなってねぇガキだ。
下手なこと教えて興味を持たれるよりは、教えない方がよっぽどいい。
そう思って答えたこの言葉を後からものすごく後悔するなんて、このときはまだ知らなかった。

「知らなくていいって言われても…」

「お前にはまだ早い」

「でもアルミンは知ってましたよ?」

「だがお前にはまだ…」

「リヴァイさん、…おれ、あげたいんです…大切な恋人だから、おれの『ハジメテ』を、プレゼントしたい…っ」

「え、エレ…」


「リヴァイさん…おれの『ハジメテ』、全部もらってくれますか…?」


全身の血が沸騰した。
こいつは『ハジメテ』が何かを知らないくせに、こんなエロすぎる誘い文句を淡々と並べていく。
ソッチの素質が伺えるが…エレンのダチも中々いいコトを吹き込みやがった。
上目遣いに俺を見やる表情に、無意識に口角が上がる。
ガキとはいえ、こんなこと言われた日にはそんなもの関係ない。

す、とエレンを抱え上げて寝室に向かった。


********************


「エレン!恋人が出来たって本当?!」

タタ、と駆けつけてきたのはバイト仲間のアルミン。
キラキラとした目でその噂の真意を問う。
おれはそれを肯定した上で、その相手が同性であることも話した。
アルミンは軽蔑したりせず、ちゃんと分かってくれた。
おれはリヴァイさんについてたくさん語っていた。そんなときだった。

「エレンはもう『ハジメテ』をあげたのかな?」

「ん?何だそれ。言ってることがよくわかんねぇぞアルミン」

「あぁ、まだっぽいね…あのねエレン、恋人には『ハジメテ』をプレゼントするんだよ?そうしたらきっと喜んでくれるよ!」

「うぅーん…『ハジメテ』か…」

変わらずキラキラとした目で話すアルミンと別れ、家に帰った。
プレゼントならサプライズにしたかったけど、それが何なのか分からないエレンにとって本人に聞く以外の手段は残されていなかった。

勇気を出して聞いても、やっぱりリヴァイさんも答えてくれなかった。
知っているならもったいぶることないのに。

そして負けずに懇願した結果、おれはなぜかベッドに沈んでいる。

「り、リヴァイさん…?」

「俺に全部の『ハジメテ』をくれるんだろう?」

「えと…そ、そう!リヴァイさんにあげたいです…けど」

「じゃあ遠慮なく…頂戴しよう」

エレンの上に跨がったリヴァイは、するするとシャツを捲っていく。
その手が小さな蕾に触れた途端、エレンはヒッ、と声を漏らして身体を震わせた。

「ココ、触られるのは『ハジメテ』か」

「ひぅっ、はいぃっ、!」

「そうか…悪くない」

また無意識に口角が上がってしまう。
エレンの全てを俺が奪う。
全ての『ハジメテ』を、俺が喰う。

喘ぐ口にキスを落とし、遠慮ぎみにちょこんと勃った尖端に思いきり吸い付く。
ちぅ、と吸う度に浮く腰は何かが主張し始めたことを表していた。

「はぁぁぁあっ、んんぅ、っ!」

「舐められんのも『ハジメテ』…か」

濡れた下着を取り去り、パンパンに膨れたソレに直接触れる。
一層高い声で啼いたエレンの頬には、すでに期待の涙がつたっていた。

「ココ握られるのも、こうやって擦られるのも…俺が『ハジメテ』だな?エレンよ」

「ひ、ぃいっ、はぅっぁんん、そんなっこすっちゃあぁっ、!!」

「何だ、そんなにイイか?」

グリグリと先を押し潰してやれば、びくんっと大きく跳ねて白濁液を飛び散らした。
きっと人の手でイかされるのも『ハジメテ』だろう。
荒く呼吸を繰り返し余韻に浸るエレンを無視して後ろに中指を立てる。
ビックリしたように目を真ん丸にしてそれを見つめていたが、ゆっくりと入っていく快感に焦点すら合わなくなっていった。

「痛いか?」

「は、なんかっ…おく、おくがへん…っ!」

「すぐ気持ちよくなるからな」

指を二本に増やし、コリ、としているところを何度か刺激してやれば、前からは再び白濁色の少し混ざった透明な液体が溢れだした。

「ひやぁあっ、!!りば、ぁぁあっや、そこっ、そこやらぁっ、!!またっまたキちゃ、はぁぁっ、ん…っ!!!」

「は…スゴいイき方だなエレン…こんな奥、自分でも触ったことねぇだろ」

「はぁっ、あ…『ハジメテ』…たくさんプレゼントできて、うれしい…れす…」

「ったく、誘ってんじゃねぇエロガキ…っ」

ぐるりとエレンをうつ伏せにし、尻を突き出させる格好にする。
はち切れんばかりに膨らんだソレを小さなすぼみに当てがえば、嬉しそうにヒクヒクと受け入れ始める。
そんな下の口とは裏腹に少し苦しそうな声を上げるエレンの姿に、また自分のソレは質量を増した。

「んぅっ、いた、痛いっ、!」

「…一旦、抜くか」

「へ…?や、やだ、抜いちゃ、やだ…もっと…リヴァイ、さん…っ、」

「そんなに、煽るな…っ、!」

「ふぁっ、?!はっ、ぁああっ入って…っくる、!」

「キツい、な…持ってかれそうだ…っ」

ぐりぐりと最奥まで押し込み、一気に入り口まで抜く。
ゆっくりと繰り返す間に滑りはどんどんと良くなっていき、それと共に絶頂へのスピードは高まっていく。

ぐちゅ、ぐちゃっと卑猥な音が小刻みに響く中、エレンは身体を逸らして三度目の絶頂を迎えた。
その締め付けで快感を得たリヴァイも続けて最奥に注ぎ込む。
荒い呼吸を落ち着けるようにねっとりとキスを交わしながら、二人は枕に頭を落とした。

「リヴァイ…さんに、いっぱい『ハジメテ』…プレゼント、できました…」

「は…まだまだ足りねぇ…もっと捧げろ…お前の『ハジメテ』を…」

「もちろんです…リヴァイさん…」



後日、キラキラとした目でアルミンに『ハジメテ』の感想を聞かれて赤面したエレンだった。



fin.


やっとおエロ書けた!
溜まってたあれが吐き出ましたねー←

アルミン役ゲスミン…じゃなくて
ゲスミン役アルミンお疲れ様でした笑
※アルミンはこんな人じゃありません。
 きっと、そんなことありません。

お読み下さりありがとうございました!







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