見られていると気付かずにキス 


久しぶりのデート。
俺はエレンの小さな手を握って、きらびやかな街の一角を歩いていた。
夜空からは少しの雪がちらついていた。

「あのパスタ、美味しかったですね!おれ、あぁゆうの大好きなんです!」

「そうか、それなら良かった」

「あっ、リヴァイさんこれ!前の誕生日にあげたくまさんに似てますね!スカーフしてて可愛いです!」

「あぁ、そうだな」

はしゃぎっぱなしのエレンは繋いだ手をきゅ、と引っ張り、色々な店のショーケースをじっくり眺めていた。

そのショーケースに嫉妬している俺はいったい何なんだろうか。
もっと俺を見てほしい。俺から目を離せなくしてやりたい。
そしてその唇を奪って、エレンを堪能したい。
チっ、と舌打ちし、俺に背を向けたままショーケースに貼り付いているエレンを背後から抱きしめた。

「わ…リヴァイさん…?どうしたんですか?…み、見られちゃいますよ」

「お前…もう少し付き合ってやってる俺のことも考えろ。そっちばっかり見やがって…」

「ふふっ、リヴァイさん…今日は何だか可愛いですね」

ぽん、と頭を撫でられ急にイラついた俺は、街灯の明るい、人の行き交う道で、乱暴に唇を奪ってやった。
それに気付いた人々はチラチラとこちらを見ている。
ざまぁ見ろ。こいつは俺のもんだ。

「〜〜っ!!…リヴァイさんっ!な、何をっ、!」

「ほら…皆見てるぞエレン」

「や、も、もうっ!!」

手を握り返され、ダッ、と駆け出したエレンは、角を曲がり暗い道に駆け込んだ。
ガクンと腰を落としたエレンは肩を上下させている。

「なに…するんですか…もう……人前で、あんな…堂々と…」

「ここなら良いのか?」

「え、いや、えと…そうゆうんじゃなくて、ええと…ここなら…良いです…けど…」

「ほう…なら遠慮はしねぇ」

す、と屈んでエレンに顔を近付ける。
それと共にほんの少しだけ強くなったエレンの匂いに誘われるようにして、優しく口付けを交わした。

「ん…んむ、ぅ…ん、んん…ぅ、?!ふぁ、ぁあんっ、はぁ…っ」

エレンの油断した隙を狙い、すかさず舌を入れる。
右から人が歩いてくる気配がするが、エレンは必死で気づいていない。
それどころか、はりつめたソレを触ってやれば甘い声でよがり始めたのだ。

「は、リヴァイさ…もっ、と…ほし…」

「構わんが、人が来てるみたいだなエレン…」

「へっ?!え、あっ?!んぅうぅ、!は、ぁああっ…い、ぁああっ、!!」

「声抑えろバカ野郎、…それとも聞かせたいってか?」

「ちが、は、っんんーっ、!!ふぁ…っ、!ーーっ、!!」

温かい感触を感じたと思えば、エレンは涙を流しながら俺の手の中で達していた。
通行人にはバレなかったようで、荒く息をするエレンの横を通り過ぎて行った。

「続きだエレン…帰るぞ」

「は、はぁっ、…はい、っ」

力が抜けてしまったエレンを背中で担ぎ、暗い道を歩き始める。
こうなったのは俺のせいだな、とは思ったが、反省する気はさらさら無かった。

「…バレなくてよかったな」

「な、そんなっ」

「、?お前…バレたかったのか?」

「ち!ちがいますっ!そんな訳ないです!」

「おら暴れるな、てめぇのぐちょぐちょが擦れるだろうが」

「っ、!も…もうー…っ!!」

家に帰ると、どうゆうわけかエレンは拗ねて一人浴室に入っていったのだった。


fin.


その後
きっとエレンはお風呂で襲われる。

エレンが見ていたショーケースのくまさんは、
リヴァイHPB企画のときのです。



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