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memo

強くなりてえ、

SERVAMP12巻、読みました…!2日経ってやっとまとまってきたように思う…超絶ネタバレ含む感想書くので未読の方は避けてください。

とりあえず田中ストライク先生はどんな毎日を送っているの…?対人関係ひとつとっても、普通の人間には思い至らないような高尚な、それでいて捻くれた視点をもっていて、それがとても辛くて愛おしかったです。たとえば「許す気などないのだからそんなことは聞くべきじゃない」という言葉。
まずは、ろきくんの話。ろきくんのことがよくわからなくなった。人一倍自分を隠していたろきくんが、その実誰よりも自分の強さを肯定してほしかったのだと思うと、なんだか…もう…
「許す気などないのだから〜」の言葉、これ、すごく「僕らは一度食事を共にした」の吊戯ちゃんと似たことを言ってるなあと。「欲しがる覚悟もないのに妬ましいと思うのは〜」みたいなことを言ってたなあと。からの、「あんな気持ちになるくらいならお前の名など知らなきゃよかった」に繋がるの…アア…
「いっそ、出会わなければよかった」と思うこと、人生でたくさんあります。人と出会うことって、時にとてもいいことを自分にもたらしてくれるけれど、大切になればなるほど失った時に、「出会わなければよかった」の気持ちが大きくなる。そのことを、すごくわたしたちに再確認させる台詞だなあと…

次、椿の話。
椿は徹頭徹尾、この巻にきても言いたいことが徹底している印象。椿はどこまでも「他人に絶望」している。理解し合えない、ということを知りながらそれをずっと悲しんでいる、それを憎しみとして昇華している、わかり合いたいと思っている。ここが吊戯ちゃんとの大きな違いで、吊戯ちゃんはそれをすっかり諦めきっているように思う…(深読み)

次、真昼くんの話。
真昼くんはめきめきかっこよくなってる。やばい。主人公らしからぬ感じになっていて、やばい。ちょっと話は逸れるけど、「かぞくのはこ」、吊戯ちゃんの箱は「底だけない」ってやばくないですか?よくそういう発想になるよなあって…
この巻を通して何度か説かれてるのは、「自分で自分を認めていい」ってこと。それがわたしにはすごく救われた…
「あけてあげるよ」の真昼くんまじでやばいですね。超かっこいい。
料理が得意だったのは、「このため」かもしれないって言い切れちゃうの本当にすごい。真昼くんにとっての吊戯さんって、それほどの存在だったんだなって…

次、弓景さんの話。
エロ本のくだり、めっちゃ面白くないですか…!そのエロ本結局何系にしたのかすごく教えて欲しいです…
この一連の流れを読んで、めっちゃこの3人と高校生したい気持ちが高ぶったので、早く次の話書きたい気もちになりました…
この巻で何よりびっくりしたのは、弓景さんの恋愛の話…めっちゃびびった…これを読んでから前の方の巻の吊戯ちゃんの「告白できたことないくせに!」って台詞を思い出すと滅茶苦茶しんどくなります…どうでもいいけどこのファミレスに同席して一緒に滅茶苦茶気まずくなる役やりたかったです…
「あの日、テメエに声をかけたことだ」のとこでぶわーーーーーーっと涙出てきました。「強くなりてえよ」からの、「塔間が生かしたお前でいい」ってくだりに、弓景さんの優しさを感じました。それと同時に、彼の美しさにしんどくなりました。絶対に自分には綺麗過ぎる…弓景とは付き合えない…ってまあそれは良いんですけど。

最後、もうすでに疲れ果ててきたんですけど吊戯ちゃんの話。
この巻の吊戯ちゃん、最高にかっこよくてびっくりしました。「かっこいい」という感情を吊戯さんに向けたのはこの巻が初めてで、脆くて美しい筈の吊戯ちゃんが、他人に憤りを見せたことのない吊戯ちゃんが初めて、塔間さんを心の底から肯定したうえで怒りを向けた…はじめてみる吊戯ちゃんの怒った顔…
思ってた以上に軽薄な高校生吊戯ちゃんに驚きました。彼はいつ、人生や他人に絶望しきって、あのだんまりだった子供時代からへらついた今の「狼谷吊戯」になったのか…気になります。長生きできないことを知っている美しい狼…だからこそ彼は大切な人を大事にしない道を選ぶんじゃないかとか…そういう彼のさみしさを、二次創作ながら色々考えていきたいな…と思いました。
「育ちがいいね…」のくだり、すごく好きです。弓ちゃんに対して「君がしらないのは『お金で築ける友情がある』ってことじゃない、『お金がないから築けない友情がある』ってこと」って言葉。こういう風な言葉が出てくるの、さすがストライク先生…の一言でした。
吊戯ちゃんが結局、どうしたかったのかずっとわからなかったんですけど、結局は「塔間さんを肯定してほしかった」って言われた瞬間、なるほどなあと思いました。わたしにはその発想が全くなかったし、もしもわたしが闇夜の2人の立場だったならば、弓ちゃんのように塔間さんを許せないだろうなと思いました。わたしは如何なる理由があろうと、きっと塔間さんを許せる気がしない…その辺、主人公も成長できるような話を、次は書きたいなあと思っています。今のシガーキスの主人公はちょっといい子すぎるので、次は表面ばっかり飾ってる駄目人間系の女の子と吊戯ちゃんを書きたい…と思ってます。

アー、まだなんか書き損じありそうですが、疲れ果ててきたのでこの辺で。万が一読んでくださった方がいたなら、ありがとうございました。お酒飲みながらくどくどと、最新刊の話したい気分です。読んでから2日経ってやっと、自分の中で昇華できてきた気がします。そうだ、わたしはこういうのが好きでSERVAMPを読み始めたんだ…と思えるような12巻でした…
2018.03.29 23:48


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