さよならのかわりにD
セキュリティを守るプログラムがうごめく0と1の世界で、ゴーストはふと物音が聞こえないことに気づいて後ろを振り返る。誰もいない。ただ無数に浮遊する原始的なプログラムがあるだけだ。


いつの間にかいなくなってしまったplaymaker。想定通りとはいえ、ちょっと寂しいゴーストである。少し考えればわかることだ。ゴーストは散々迷惑を被ってきた相手なのだ。わざわざ道中を一緒にいきたいと思うほど、playmakerは酔狂ではない。まして今はゴーストがイグニスのコピーの争奪戦を申しこんできたのだ。先に行くには別の経路を移動した方がいいと踏んでいるのだろう。案の定、このエリアのマッピングでは、ゴーストの現在地からどんどん遠ざかっていく、緑の反応が一つ。ゴーストの未到達地点の情報をどんどん更新してくれている。playmakerの進行は好調なスタートを切ったようだ。ゲームのダンジョンだとすべてのエリアを踏破しないと気が済まないタイプのゴーストである、playmakerが気づいているとは思わないがとても助かっていた。これであとは帰りにいろいろ寄り道すれば完了である。


HALのサポートの元、セキュリティプログラムを回避しながらゴーストは先を急ぐ。接触したら消滅する類いのプログラムは何が何でも回避しないとまずい。髪の毛一本通すような緊張感が漂う中、ひたすら移動を進めていく。次第に警備が薄くなり始めた。気をつけろ、とHALの警告が飛ぶ。あきらかになにかがいる。ゴーストの端末ではさっきからplaymakerの反応が同じところで止まっている。これはあちらの方が先に気づかれたのだろう。そりゃそうだ、ゴーストがいる、と何も考えずに単身ログインしてきたのである。一応認識阻害のプログラムやジャミングを展開しているこちらとは訳が違う。ゴーストはゴーストでこの通路からいけるところは虱潰しで進み、どうでもいいところまで寄り道するから結局かかる時間は同じくらいなのだが。変なところで凝り性なゴーストとつきあって早5年である。今更HALはなにもいわない。


「おーっと、さっそくお出ましだね。本日のメインイベント」


きっとplaymakerが苦戦している相手だ。そう思わせるには十分な存在がゴーストの行方を阻む。


「結界の展開お願い、HAL」

『おうよ』


久しぶりの結界である。そろそろ草薙もplaymakerの単独行動に気づいて、あわててサポートに回ろうと躍起になっているはずだ。余計なことまで気づかれたら困る。周囲のネットワークを遮断し、一時的に孤立したエリアを作り出す。


「……あれ、マスタールールに変更できない?」

『んー、だめだな。できるっちゃできるがめんどくせえ。あちらさんはどうやらスピードデュエルをお望みのようだぜ』

「えーっと、結界張ったままスピードデュエルってできる?」

『まかせとけ、サイバースの風はそもそも俺様達が生み出した英知の結晶だぜ。結界の改竄くらいすぐにできる。よし、コレでいけるぜ』


もともとはお姉ちゃんの蘇生のため、デッキデータを少しでも多く集めるために用意した結界だ。スピードデュエルだとそのルール故にすぐデュエルが終わってしまう。それを強制的にマスタールール、それもライフポイントを8000にするという特殊フィールドを形成するための結界だった。どうやらこのエリアはサーバの持ち主が管理者権限でデュエルのルールを固定しているようだ。サーバをハッキングすれば管理者権限を一時的に掌握して改鋳できるが、できるならわざわざ真正面から突入なんて強引な手段に出るわけがないので、今回は却下。結界自体は展開できるようなので、今回はスピードデュエル故に結界ながら風が吹きすさぶことになる。


『さーて一応おさらいだ、ゴースト。スピードデュエルはモンスターゾーン、魔法・罠ゾーンは3つずつだ、注意しろよ!《魔弾》デッキはカードの位置がとっても大事なデッキだからな。それに今回はこっちの改竄がうまくいかねえから、従来のスピードルールとなる。互いに開示情報はカードの効果の確認は発動してからじゃねーとできねーぞ。墓地と除外ゾーンのカード情報の開示は墓地に送られる瞬間だけだ、よく覚えとけ』

「わかってるよ!さあて、ボクが抜けたあとグレイ・コードに参入したのはどこの誰かなっと」


目の前にいるのは、女性アバターだ。SOLテクノロジー社の職員だからか、高いレートを誇るパーツをふんだんに使用している。中世の女性貴族を思わせる服装だった。長い緑のターバンはマントのように膝まであり、そこからのぞく真っ白な短いドレス、そして多彩な装飾の施されたベルトはエジプトあたりの民族衣装を思わせた。不敵に笑う歯は白く、その大きな黒い両瞳は不思議な輝きに満ちている。魅力的な甘美さを伴った衣装がそれを和らげている。Dボードもどこか中東あたりの壁画に描かれていそうな、巨大な目玉のモニュメントがある。ゴーストがデュエルディスクを構えると、彼女は石版でできたデュエルディスクを展開した。


「あの目玉の彫刻やだなあ」

『そーかあ?』

「うん、ボク好きじゃない」


ゴーストはぼそっとつぶやく。グレイ・コードに長らく幽閉されていたとき、一番に目にするVR画面のロード画面があれとよく似たデザインだったと思い出してしまうのだ。もっと禍々しいデザインだった気がするけども。さすがはSOLテクノロジー社に潜伏している内通者ということはあるのだろうか。実質リーダーだったフランキスカを失った今、彼女の怒りは間違いなく和波誠也もといゴーストに向いているはずだ。HALのコピーを入手した時点でゴーストのアカウント先はバレているはず。playmakerに気づかれる前に何が何でも倒さなければならない。


互いに手札が4枚ずつ、裏側の状態で表示されるエフェクトのあと手札にやってくるエフェクトが入る。そして実体を伴ったカード達が4枚ゴーストの手の中に出現した。デュエルディスクはゴーストの先攻を知らせている。そしてサイバースの風はゴーストを味方しているのか、Dボードもまた追従してくる女アバターの先を行く。このまま突っ切ってしまえばデュエルに突入しなくてもすむが、相手の猛追はどんどん勢いを増している。振り切るのは不可能だろう。なによりも。


『たぶん、俺様達が回収にくるのわかってて組んだ防衛プログラムだぜ。情報が足りねえ以上、もらっちまうのもありだと思うがな。どーよ、ゴーストちゃん』

「それもそうだね、フランキスカの時とちがって、どんな人なのかボクたちはしらないわけだし」

『グレイ・コード参入の目的はおそらく愛する男の蘇生だろうが、それは憶測にすぎねえからな!悲劇気取りの甘ちゃんか、またサンドバックが欲しくなったのか、はたまたいい男がいねえから息子にまで歯牙にかけようとする魔女かどれかね。楽しみだぜ、まったくよ!』

「……メロドラマみすぎだと思うよ、HAL」

『あ?んなのどーでもいいんだよ、相手にどんなバックグラウンドがあろうが回収っつー目的は同じなんだからな!そこんとこ間違えんなよ、ゴースト』

「わかってるよ。でもそれはそれ、これはこれ。まだ考え中だからね、ボク」

『へーへーわーってるよ。ほんとくだらねえことで思考が回るよな、人間ってのは。これだから欠陥だらけなんだよ』

「それでもボクは人間でいたいんだ」

『そーじゃなきゃ、あんとき声なんかかけてねえっての。言わせんな、ばーか』


軽口を叩きながら、ゴーストは笑った。


「ボクの先攻みたいだね!よーし、いくよ!ボクは《魔弾の射手 カスパール》をフィールドの中央に攻撃表示で召喚!そして魔法カード《同胞の絆》を発動!このカードを発動するターン、ボクはバトルフェイズを行えないけど1ターン目だから問題ないね!ライフポイントを1000支払い、自分フィールドのレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できるんだ。そのモンスターと同じ種族・属性・レベルでカード名が異なるモンスター2体をフィールドに特殊召喚!このカードの発動後、ボクは特殊召喚をすることができないけど、まあ必要経費だよ。ボクは《魔弾の射手 ドクトル》と《魔弾の射手 ザ・キッド》を攻撃表示で特殊召喚!」


ゴーストのフィールドにそれぞれの得物を携えた、狙撃手達が並ぶ。いずれも歴戦の銃の名手とたたえられた者たちだ。相手のターンに備えて迎撃の準備に余念がない。相手の女アバターの目つきがするどくなる。スピードデュエルだとモンスターフィールドは3つ、たった1枚ですべてのモンスターゾーンを埋めてしまったのだ。


「ここで《魔弾の射手 カスパール》のモンスター効果を発動、存在する縦列で魔法・罠カードが発動したとき、同名カード以外の《魔弾》カードを1枚デッキからサーチ!」


カスパール、と呼ばれた男性は緑色に輝く《同胞の絆》を打ち抜いた。緑のカードは四散し、《魔弾》カードが表示される。そしてゴーストの手札に加わった。順当に手段を整えていくゴースト。気づけば手札が減っていないのにモンスターだらけになっていた。


「これでボクのターンは終わりだよ」


女アバターは警戒しているようだ。


「《魔弾》モンスター、ね。ずいぶんとステータスが低いようだけど、私にターンを渡してしまってもいいのかしら?《ライトロード》の時のようにエクストラゾーンを使用する特殊召喚を忘れていない?」

「それは見てのお楽しみだよ」

「あらそう。ならそうさせてもらうとしましょう。きっと特殊召喚しない方がいい盤面なんでしょうね。どこにモンスターを召喚してもかち合ってしまうとなると恐ろしいわ。《オネスト》でも控えているの?」

「手札にあったとしても言うわけないし、それがホントか嘘かはわかんないよねお姉さん。素直になにもしないままターンを渡してくれてもいいんだよ?」

「それはお断りよ。私のターン、ドロー!」


女アバターは白のドレスをはためかせ、カードを掲げる。


「私は永続魔法発動、《ポジションチェンジ》!1ターンに1度自分フィールド上のモンスターの位置を使用していない隣のモンスターカードゾーンに移動することができるわ。ゴースト、あなたのモンスターが存在する縦列のカードは2枚となった。この瞬間、私は手札から《機界騎士》モンスターを特殊召喚することができる!来なさい、《翠嵐の機界騎士》!」


デュエルフィールドのうち、《魔弾カスパール》の存在する縦のフィールドにモンスターが置かれた。その巨体に《魔弾》モンスターたちは気圧される。


「いきなり攻撃力2100!?こ、これは飛ばすねえ。しかも変わった初動だ。もしかしてボクのニューデッキみたいにカードの位置が大事なテーマなのかい?」

「それはすぐにわかるでしょう。ここで私は魔法を発動」

「それならチェーンして発動させてもらうよ、《魔弾の射手 ザ・キッド》のモンスター効果を発動!このカードの縦列で魔法罠カードが発動した場合、《魔弾》カードを1枚捨てて、デッキからカードを2枚ドローすることができるんだ。もちろん相手ターンでもね!」

「臨機応変に迎撃のカードを補充という訳ね、まさに《魔弾》。魔法罠を銃撃のように駆使するカードたち。なかなかのテーマだわ。私は《翠嵐の機界騎士》をリリース、《蒼穹の機界騎士》を攻撃表示でアドバンス召喚!このモンスターの召喚に成功したことで、このカードが存在する縦列の相手のカードの数だけデッキから同名以外の《機界騎士》モンスターを手札に加える!2枚サーチするわ」


女の頭上に《機界騎士》モンスターが二枚開示されて手札に加わる。まだ効果を発動していないためテキストを見ることができない。ゴーストはため息をついた。和波誠也ならマインドスキャンを使用することでこのデメリットを回避できるが、playmakerのデュエルログと連動している以上、スキルの使用ははっきりと残ってしまう。使えないのは面倒だった。その程度で負ける気はないが。


「ここで魔法を使ったことで縦列にカードが2枚、手札から《紅蓮の機界騎士》を攻撃表示で特殊召喚!《ポジションチェンジ》により私は好きなモンスターゾーンにカードを移動させることができるわ。墓地の《翠嵐の機界騎士》を除外して、《紅蓮の機界騎士》モンスター効果を発動!同じ縦列の表側表示モンスターを破壊する!」

「そうはいかないよ、永続罠発動《魔弾ーデビルズ・ディール》!!このカードが存在する限り、ボクのフィールドにある《魔弾》モンスターは効果では破壊されない!」


《魔弾 カスパール》に襲いかかった《紅蓮の機界騎士》だったが、3つの連続した銃声が轟く。《魔弾》を授けた悪魔の幻影が一瞬映り込み、容赦ない銃撃により《紅蓮の機界騎士》を貫通した弾丸が武器の展開を阻害する。サイキック能力を獲得した武器は電撃が走ったかと思うと、制御不能を知らせるエラー音をまき散らしながら爆発四散した。《魔弾の射手 カスパール》は不敵に笑う。


「そして、《魔弾ーデビルズ・ディール》が発動した縦列にいる《魔弾の射手 ドクトル》のモンスター効果を発動!このモンスターが存在する縦列で魔法罠カードが発動したとき、同名以外の墓地にある《魔弾》カードを1枚回収することができる!サルベージさせてもらうよ!」


ゴーストの手札がどんどん補充されていく。女は眉を寄せた。


「そう、ならバトルで蹴散らしてあげるわ。さあ、バトルよゴースト。私は《紅蓮の機界騎士》と《蒼穹の機界騎士》で《魔弾の射手 カスパール》と《魔弾の射手 ドクトル》に攻撃!すでにモンスター効果は使ったでしょう、すでにただの低レベルモンスターよ!」

「それはどうかな!」

「なんですって!?」

「速攻魔法発動、《魔弾》ークロス・ドミネーター》!自分フィールドに《魔弾》モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として効果を発動!ターン終了時までその対象モンスターの攻撃力・守備力は0になり、効果は無効化される!ボクは《紅蓮の機界騎士》を宣言!攻撃力は0となる!でも攻撃を止めることはできない!さあ、カウンターダメージを受けてもらおうか!!」

「きゃああああっ」


《魔弾の射手 カスパール》めがけて放たれた《紅蓮の機界騎士》の攻撃は、《魔弾の射手 ザ・キッド》の放った《魔弾》に吸収され、2丁拳銃が火を噴いた。禍々しい紫のオーラを放った弾丸が女アバターに致命的なダメージを与える。ライフポイントは一気に削れ、4000から1700にまで数値が低下する。


「もう《蒼穹の機界騎士》の攻撃宣言は終わってる!これがどういう意味かはわかるよね?ボクは速攻魔法発動《魔弾ーネバー・エンドルフィン》!このカードは1ターンに1度、自分フィールドの《魔弾》モンスターを対象に効果を発動できるんだ。モンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで倍にするよ!これで《魔弾の射手 ドクトル》の攻撃力は2800!さらにダメージを追加だよ!!」


これで女アバターのライフポイントは900となった。


「……私はここでターンを終了するわ」

「ふふっ、ここから逆転の一手を導くことはできるかな?運命の女神様は今のところ、ボクにご熱心みたいだけどね!愛想尽かされないうちに決着といこうか!ボクのターン、ドロー!」


駆け巡る風は何処までも荒々しい。ゴーストの風や服をなびかせながら、Dボードを巻き上げる。特大のデータストームが通り過ぎていくのが見えた。playmakerがスキルでも発動したんだろうか。大きく旋回して回避に入ったゴーストは、こちらに引き寄せようとする大波を我が物顔で乗り越える。この程度ならたいしたことないのだ。6才から11才まで強いられてきたデュエルはこの程度ではない。今の自分を作っている過酷な過去に苦笑いすら浮かんでくるが、こういうときだけは感謝なのだ。着地したゴーストをモンスター達が追いかける。

ゴーストは後ろを振り向き、笑う。


「さあ、バトルだよ!《魔弾の射手 カスパール》、《魔弾の射手 ドクトル》、《魔弾の射手 ザ・キッド》でダイレクトアタック!!」


3つの砲弾が女アバターのDボードを破壊する。ゴーストが捌ききった大波を越えることができず、女アバターは滑落する。ゴーストのデュエルディスクが勝利を告げるメッセージを告げた。


「HAL、お願い」

『言われなくてもわかってら!』


ゴーストのデュエルディスクから吹き出した黒い粘着質の液体がぶわっとあたりを覆い隠す。playmakerがついてこないとわかっていたからできたことだ。デュエルのログは残っても道中のログは残らない。どんどん落下していく女を拘束した時には、まるで巨大なイソギンチャクのような黒い物体ができあがっていた。女アバターは悲鳴を上げる。


『負けたんだからお前は俺様の一部になるんだよ。どーせ負けたら俺様をあの男の蘇生につかってたんだろーし、おあいこだ、おあいこ。うちのゴーストより強い決闘者のプログラム組まなかったご主人様を恨むんだな!』


HALはひとしきり笑うと、えぐい咀嚼音を立てながら飲み込んでしまう。そしてあっという間にゴーストのデュエルディスクに戻ってしまった。


「どう、HAL。時間かかりそう?」

『どーだかな。それなりに時間はかかるだろうが、とりあえず言えるのはこの女はAIだってことだ。モノホン様はもっとプレイング上手だから、せいぜい気をつけろ』

「了解。それにしても、やっぱり凄いねグレイ・コード。完全自立型AIを自宅の警備につけるなんて。SOLテクノロジー社でも膨大なプログラムと指示するたくさんの研究者が必要なのに」

『しかもせいぜい2,3体。ま、それはハノイの騎士にも言えるけどな。ネット嫌いなくせに従えてる従者は全部AIじゃねーか』

「でもあっちは遠隔操作のAIでしょ?一応モニタの向こう側に人がいるんだから、SOLテクノロジー社と同じだよ。完全自立型じゃない。SOLテクノロジー社よりは必要な人員はだいぶ少ないみたいだけど」

『あっちは人海戦術がつかえるからな。SOLテクノロジー社と素体は同じなんだ、ブラッシュアップ繰り返してるとはいえ中身は同じだろーよ』

「グレイ・コードが突出してるのは、やっぱりサイバースの技術かな」

『だろーな、俺様の複製共と同じソース組んでやがる』


ゴーストは解析を始めるため沈黙すると宣言して、真っ黒画面になった端末を確認してから先を急ぐ。


「あれ、まだplaymakerさっきの場所から動いてない?もしかして苦戦してるのかな?」


点滅する光はさっきから微動だにしていない。おそらくAIの精度は同じだと思うのだが、《サイバース》と《機界騎士》は相性が悪いのだろうか。更新され続けているデュエルログを確認する。ついでに女アバターのデッキ情報を閲覧する。やはり見たことがないテーマだ。


《機界騎士》は同列に2枚以上のカードが存在している場合、手札から特殊召喚できる共通効果を持ったテーマだった。サポート魔法や罠は《機界騎士》と同列のカードの効果を無効にする効果を持っている。光族例・サイキック族・上級モンスターで統一され、レベルはバラバラなビートデッキだった。スピードデュエルのルールだとモンスターゾーン、魔法・罠ゾーンが3つしかないため、すぐに埋まってしまう。縦列に2枚カードをそろえやすい。最近のテーマは展開するスピードが早いため、後攻となればあっという間に特殊召喚の条件を整えてしまうのだ。今回はさいわい初動で《同胞の絆》が引き込めたから迎撃の準備が整えられたが、手札が悪ければ地力で押しまけてしまったかもしれない。冷や汗がうかぶ。


ゴーストはplaymakerに合流できる地点をさがした。


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