さよならのかわりにF
「俺は《ドラコネット》を攻撃表示で召喚!このカードが召喚に成功した時、手札・デッキからレベル2以下の通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。《デジトロン》を守備表示で特殊召喚。さらに《バックアップ・セクレタリー》 のモンスター効果、サイバース族モンスターが自分フィールド上に存在するとき、1ターンに1度このカードを手札からを攻撃表示で特殊召喚!」


playmakerのフィールドに可愛らしい声をあげてモンスターたちが召喚されていく。そしてplaymakerの周りをくるくる回り、じゃれつくような仕草をみせた。playmakerが先を促すと、彼らは思い思いの場所に並び始める。


「来い、未来に導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はレベル4以下のサイバース族モンスター1体!俺は《デジトロン》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク1《リンク・ディサイプル》 !」


ひし形の白い枠が出現し、内側から水色、赤色のひし形が組み込まれる。浮遊するその物体によく似た配色のポーンが出現し、まるで胴体のような形状に変化していく。それは鍵のような杖を振り回し、魔方陣を描き始めた。


「さらに《サイバース・コンバーター》の効果!自分フィールドのモンスターがサイバース族モンスターのみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる」


紫色のジェットエンジンが勢いよく噴射され、フィールドに現れた。


「再び開け、未来に導くサーキット!アローヘッド確認、召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺は《リンク・ディサイプル》、《ドラコネット》、《バックアップ・セクレタリー》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク3!《エンコード・トーカー》 !」


《デコード・トーカー》と対となる巨大な盾を振りかざし、白の騎士が召喚された。


「《サイバース・コンバータ》で攻撃!」


わずかなダメージながら女はバランスを崩してあやうくDボードから落ちかける。


「そして《エンコード・トーカー》の効果!1ターンに1度、このカードのリンク先の自分のモンスターが、そのモンスターより攻撃力が高い相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。その自分のモンスターはその戦闘では破壊されず、その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。そのダメージ計算後、このカードまたはこのカードのリンク先の自分のモンスター1体を選び、その攻撃力をターン終了時まで、その戦闘を行った相手モンスターの攻撃力分アップする。これにより《エンコード・トーカー》の攻撃力は4500にアップ!バトルだ!」


白の盾から無数の歯が出現し、《エンコード・トーカー》が勢いよく跳躍する。そのまま垂直に盾を振り下ろし、ギロチンのごとくモンスターを一刀両断する。モンスターの絶叫ごとあたりは爆発音にかきけされていった。女の悲鳴も遠くで聞こえる。


女のターンだが、《機界騎士》が1体もいない今、フィールドを立て直すには手札に呼び込むしかない。ドローを宣言するものの、AIにはこのときのプレイングはインプットされてはいなかったようだ。エンドが宣言された。


『ま、そこいらのAIじゃこれが限界かもな!』

「本来の使い手はさらに上をいくってことだ、気を引き締めていくぞ」

『おうよー』


playmakerのターンが回ってくる。


「俺のターン、ドロー!俺は《サイバース・ガジェット》を攻撃表示で召喚!そしてモンスター効果を発動、このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。俺は《デジトロン》を守備表示で特殊召喚!」


またお呼びがかかったとモンスターたちは浮かれている。


「三度開け、未来に導くサーキット!アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上!俺は《エンコード・トーカー》と《サイバース・ガジェット》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4《ファイアウォール・ドラゴン》!」


ドラゴンの咆哮はどこまでも響き渡る。


「そして墓地に送られた《サイバース・ガジェット》の効果!このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。自分フィールドにサイバース族、光属性、レベル2の攻撃力守備力0の《ガジェット・トークン》を守備表示で特殊召喚!ここで魔法カード《貪欲な壺》を発動!自分の墓地のモンスター5体を対象として発動、モンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから2枚ドローするさらに発動、《強欲で貪欲な壺》 !自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。自分はデッキから2枚ドローする」


手札増強はこのターンで終わらせるという宣告でもある。女はもうなにもいわない。


「アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体!俺は《ガジェット・トークン》と《デジトロン》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2《プロキシー・ドラゴン》」


小柄なドラゴンが《ファイアウォール・ドラゴン》のコバンザメのごとく追従する。


「ここで《死者蘇生》を発動、《バランサーロード》を攻撃表示で特殊召喚!そしてモンスター効果を発動。
1ターンに1度、ライフポイントを1000支払い、このターン自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにサイバース族モンスター1体を召喚できる。こい、《ドットスケーパー》」


あまりにも場違いなドット絵なモンスターが出現した。


「アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上!俺はリンク2《プロキシー・ドラゴン》と《ドットスケーパー》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク4《ファイアウォールドラゴン》」


2体目のドラゴンが産み落とした風は暴風となる。


「ここで《ファイアウォール・ドラゴン》の効果、墓地の《サイバース・ガジェット》を手札に回収。そして特殊召喚!さらに《ドットスケーパー》の効果、自身をフィールドに特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体。俺は《ドットスケーパー》と《サイバース・ガジェット》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2《ハニーボット》」


ミツバチの女王は得意げに杖を振りかざす。


「ここで《ファイアウォール・ドラゴン》の第2の効果!このカードのリンク先のモンスターが、戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に発動できる。手札からモンスター1体を特殊召喚する。俺は《デジトロン》を守備表示で特殊召喚!2体目の《ファイアウォール・ドラゴン》の効果、このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、このカードと相互リンクしているモンスターの数まで、自分または相手の、フィールド・墓地のモンスターを対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。俺は墓地の《ブート・スタッガード》を手札に加わえ、効果を発動。自分フィールドにサイバース族モンスターが召喚された時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。アローヘッド確認、召喚条件は効果モンスター2体以上!俺は《ドットスケーパー》《ハニーポット》《ブート・スタッガード》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク4《ファイアウォール・ドラゴン》」


三体ものドラゴンがならんだ。その圧倒的な存在感に女は立ちすくむ。


「バトルだ!」


やがてplaymakerの勝利をつげるブザーが鳴り響いた。


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