フランキスカ戦(修正済み)
巨大な球体の空間に浮遊する和波の前に、透明なデュエルフィールドが構築される。発光する輪郭がカードゾーンを教えてくれる。


向かい合う巨大な胸像の前には何十倍もあるデュエルフィールド。そして巨大なカードのビジョン。5枚ずつ提示された裏側のカードたち。和波は静かに手札を確認する。


異様な静寂があたりを包んでいる。つばを飲む音すら響いてしまいそうな気がして、じとりと汗が伝う。緊張しているのだ、と和波はわかっていた。


この男といつか対峙する日をずっと夢見てきた、デュエルするの日をずっと待ちわびてきた。今こうして、いざそのときになってみるとあっけないものである。


和波は前を見据えた。やるべきことはすべてわかっている。だが和波をあざ笑うかのように、運命の女神はフランキスカを先攻に選んだ。


『私のターン、私は《テラ・フォーミング》の効果を発動、デッキからフィールド魔法をサーチする。私がサーチするのは《星遺物に差す影》』


立ちはだかる壁のようなカードである。デッキから閃光が走り、発光したカードがフィールドを一瞬で崩落した遺跡に変える。


『そして発動、《星遺物に差す影》。このカードが存在する限り《クローラー》モンスターの攻撃力・守備力は300ポイントアップする。そして、1ターンに1度、自分メインフェイズに手札からレベル2以下の昆虫族モンスター1体を表側守備表示、あるいは裏側守備表示で特殊召喚することができる。さらに私はモンスターを1体伏せ、カードを2枚伏せてターンエンドだ』


《クローラー》を含めたリバーステーマ特有のガン伏せである。嫌な予感がするが踏み抜かないと前に進めない。それは一番わかっている。


「僕は《創造の代行者ヴィーナス》を攻撃表示で召喚!モンスター効果を発動します。ライフを1500支払い、デッキから《神聖なる球体》を守備表示で3体特殊召喚!」


黄金色の女神がモンスターゾーンに出現し、赤、青、そして黄色の球体が召喚された。産み落とされた3つの光がモンスターゾーンに透き通った美しい球体が出現する。音もなく旋回し始めた。


そのたびに和波を微量のダメージが襲う。これくらい必要経費である。マスタールールだ、8000ポイントもあればたいしたダメージではない。


「アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1,《リンク・スパイダー》!」


それから怒濤の連続リンク召喚が始まった。


「さらにアローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体!僕は《神聖なる球体》2体を賃九マーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2、《プロキシー・ドラゴン》!」


playmakerのカードバンクから借り受けたリンクモンスターが和波に力を与える。


「ここで手札から《究極封印神エクゾディオス》を《プロキシー・ドラゴン》の隣に特殊召喚、墓地からデッキにカードを戻します!」


これで和波は《聖なる球体》3枚をふたたびデッキに戻すことができるようになった。それが意味するのは、もう一度《創造の代行者 ヴィーナス》のモンスター効果を使うことができるということである。


「500ポイントライフを支払い、《神聖なる球体》を守備表示で特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク1!《リンク・スパイダー》!!さらにアローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体!僕は《リンク・スパイダー》2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2,《ハニーボット》!!」


playmakerのリンクモンスターが和波の盤面を強固なものにしていく。任せてください、とばかりに《ハニーボット》はほほえみながら翻る。


「まだまだいきますよ!500ポイントライフを支払い、《神聖なる球体》を守備表示で特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件はトークン以外の通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク1《星杯竜イムドゥーク》!!」


可愛らしい姿をしたドラゴンが次なるリンク召喚の布石となる。


「さらに500ポイントライフを支払い、《神聖なる球体》を守備表示で特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク1!《リンク・スパイダー》!!」


もう1体出現した《リンク・スパイダー》が《星杯竜イムドゥーク》と共に和波の指示を待っている。


「アローヘッド確認、召喚条件は種族属性の異なるモンスター2体!僕は《究極封印神エクゾディオス》と《創造の代行者ヴィーナス》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2《星杯神楽イブ》!!」


可憐な姿をした少女がフィールドのモンスター達を守るために、自らに宿った星杯の力を解放する。青い光が世界を輝かせた。


「さらにアローヘッド確認、召喚条件はリンクモンスター2体以上!リンクモンスターはそのリンクの数だけ素材の数にカウントできます。だから僕は《プロキシー・ドラゴン》と《リンク・スパイダー》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク3!《星杯戦士ニンギルス》!!」


少女の兄が彼女を守るように降り立ち、自慢の槍を振り上げる。少女はうれしそうに笑った。


「ここで《星杯戦士ニンギルス》のモンスター効果を発動、リンク先の星杯モンスターの数だけデッキからカードをドローできます。2枚ドロー!!」


和波は笑う。いいカードが引けたようだ。


「僕はアローヘッド確認、召喚条件はモンスター3体以上!僕は《星杯竜イムドゥーク》と《星杯戦士ニンギルス》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク4,起動せよ《ファイアーウォール・ドラゴン》!!」


playmakerとは違う、赤い姿が目を引く。高らかに咆哮したドラゴンが風を産み落とし、大きく旋回した。


「僕の墓地には天使族モンスターが4体います!よって《大天使クリスティア》を特殊召喚!モンスター効果を発動します、墓地から天使族モンスター1体を手札に加えます」

『チェーンして発動、罠発動《砂漠の光》』

「なっ!?」

『そのモンスターだけは通せないのでな、消えてもらうか。自分フィールドに存在する裏側モンスターをすべて表側攻撃表示に変更する。私は《クローラー・スパイン》と《クローラー・レセプター》のリバース効果を発動させてもらう。《大天使クリスティア》を墓地に送れ。そして私はデッキから《クローラー・グリア》をサーチする』

「そうはいきません、僕は《ハニーボット》のモンスター効果を発動!」

『なに!?』

「このカードのリンク先のモンスターは効果の対象にはならず、戦闘では破壊されません!だから《大天使クリスティア》は無事です!」

『……なるほど、playmakerの使用モンスターか、イグニスめ厄介なことを』

「僕のターンなんですから、好き勝手動かないでください。いきますよ、フランキスカ。言いましたよね、僕はお姉ちゃんを助けに来たんです。あなたを倒すために。さあ、バトルです、フランキスカ。《大天使クリスティア》の効果で特殊召喚が封じられた今、あなたになにができるのか見せてください」


和波の盤面は恐ろしいことになっていた。《ハニーボット》と《星杯神楽イブ》の戦闘耐性、そして相互リンク2状態の《ファイアウォール・ドラゴン》、そして《ハニーボット》の耐性が付与された《大天使クリスティア》。もはや攻撃力の高い《マシュマロン》状態である。


「さあ、バトルです。覚悟してください、フランキスカ!」



「軽率だったな、和波 誠也!」

「なっ!?」

「《クローラー》の効果を知っていながらバトルを宣言したな?《ハニーボット》が《クローラー・レセプター》を攻撃して破壊したこの瞬間、私はフィールド魔法《星遺物に差す影》の効果を発動!自分のリバースモンスターが戦闘で破壊されたとき、相手モンスターを墓地に送る!」

「……しまっ」

「さあ、墓地に消えてもらおうか、《ハニーボット》!!」


星遺物からわき上がる無数のクローラーたちが《ハニーボット》をあっという間に食い尽くしてしまう。えぐい光景に思わず和波は身震いした。


「で、でもバトルを続けます。僕は《大天使クリスティア》で《クローラー・スパイン》を攻撃!」

「ここで罠発動、《星遺物の傀儡》!」

「このタイミングで!?」

「自分の墓地の《クローラー》モンスター1体をデッキに戻し、自分フィールドの表側表示のモンスターを対象として発動できる。裏側守備表示に変更だ」

「ってことは、《クローラー・スパイン》のモンスター効果が発動しちゃう!」

「そういうことだ、もちろん私が破壊を宣言するのは《大天使クリスティア》。さて、どうする。怖じ気づいたか?」

「……そんなわけないですよ。僕は《ファイアウォール・ドラゴン》で《クローラー・スパイン》を破壊します」

「これで厄介なモンスターは粗方除去できた」

「……僕のターンはコレで終わりです」


フランキスカのターンを告げるランプが点灯する。


「私のターン、ドロー!まずは《星遺物に差す影》の効果で手札からモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。そして《星遺物の傀儡》の効果を発動、《クローラー・レセプター》を表側守備表示に変更する。モンスター効果を発動だ、デッキからクローラーをサーチ。ここで速攻魔法《地獄の暴走召喚》の効果を発動、私は《クローラー・レセプター》を2体攻撃表示で特殊召喚する」

「……僕は出せるモンスターがいません」

「アローヘッド確認、召喚条件は昆虫族モンスター2体。私は《クローラー・レセプター》2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2《クローラー・クオリーク》!」


巨大な魔方陣からゲートが開く。無数のクローラー達が山のように積み重なり、1体の巨大な蟲となる。


「魔法発動、《ワーム・ベイト》。自分フィールドに昆虫族モンスターが表側表示で存在する場合、レベル1攻撃力守備力0の《ワームトークン》を2体特殊召喚する。アローヘッド確認、召喚条件は昆虫族モンスター2体、私は《クローラー・レセプター》と《ワームトークン》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2、《クローラー・ニューロゴス》!!」


さらに巨大な蟲がフィールドを埋め尽くしていく、その異様な光景はぞわぞわとした恐怖となって襲いかかる。


「そうはいきません、僕は《ファイアウォール・ドラゴン》のモンスター効果を発動します!《ファイアウォール・ドラゴン》の相互リンクは2つ、《クローラー・ニューロゴス》と《クローラー・クオリアーク》をエクストラデッキに戻してください!」

「ふふふ、だがどうした。《クローラー・ニューロゴス》と《クローラー・クオリアーク》のモンスター効果を発動、相手の効果でフィールドから離れたとき、私はクローラーモンスターを2体ずつ裏側守備表示で特殊召喚することができる。これで壁が4つできたぞ、和波 誠也」

「くうっ……」

「威勢はいいが相変わらず感情にまかせて動くところはいけない。だからお前はこのデュエルに負ける」

「そんなこと、まだわからないじゃないですか、デュエルは最後までやらなきゃわからない!」

「いつまでその威勢を保っていられるか見物だ。私はターンエンド」


和波の脳内にちらと後悔がよぎる。あのとき冷静に《ファイアウォール・ドラゴン》の除去効果をつかっていれば、攻撃する順番を考えていれば、さっきのターンで決着がついていたはずなのに。


『おいこら、誠也。後悔するのはデュエルが終わったあとだろうがよ』

「……うん、そうだよね。ごめん。がんばるよ、僕」


和波はドローを宣言した。


「僕は魔法カード《貪欲な壺》の効果を発動します、自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できます。そのモンスターをデッキに加えてシャッフルして、デッキからカードを2枚ドロー!」


和波の頭上に選択されたカード達が並ぶ。そしてデッキに戻っていき、裏側のカードが2枚追加される。


「僕は《星杯の妖精リース》を召喚。モンスター効果を発動、このカードが召喚に成功した時、デッキから《星杯》モンスター1体を手札に加えます。僕が加えるのは《星遺物ー「星杯」》。そして魔法カード《トランスターン》の効果を発動します。自分フィールドの表側表示のモンスター1体を墓地に送って、発動できます。墓地に送ったモンスターと種族、属性が同じでレベルが1つ高いモンスターをデッキから特殊召喚します。きて、《創造の代行者 ヴィーナス》」


ふたたび和波に力を貸すために、黄昏時の女神はフィールドに舞い戻る。


「《創造の代行者 ヴィーナス》のモンスター効果を発動、1500ポイントを支払いデッキから《神聖なる球体》3体をフィールドに守備表示で特殊召喚します。いきますよ!アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》1体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1《星杯竜イムドゥーク》!エクストラゾーンに特殊召喚します。そして《星杯竜イムドゥーク》のモンスター効果を発動、このターン僕はもう1度だけ通常召喚をすることができます。僕は《神聖なる球体》をリリース、《星遺物ー「星杯」》をアドバンス召喚!」


起死回生のドローだったのだ、とフランキスカは確信する。和波から迷いが消えていた。


「アローヘッド確認、召喚条件は星杯モンスター2体!僕は《星遺物ー「星杯」》と《星杯竜イムドゥーク》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2、《星杯剣士アウラム》!ここで墓地に送られた《星遺物ー「星杯」》のモンスター効果を発動、デッキから《星杯》モンスター2体をフィールドに特殊召喚!僕は《星杯に誘われる者》2体を攻撃表示で召喚します。僕はレベル4《星杯に誘われる者》2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!ランク4《ダイガスタ・エメラル》!!オーバーレイユニットを1枚取りのぞいてモンスター効果を発動、墓地のモンスター3枚をデッキに戻してシャッフル、カードをドローします。もちろん戻すのは《神聖なる球体》。さっそく500ポイント支払い、1体守備表示で特殊召喚します。さあ、いきますよ!アローヘッド確認、召喚条件は種族と属性が異なるモンスター2体!僕は《ダイガスタ・エメラル》と《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2《星杯神楽イブ》!!」


もう1体のイヴが出現する。これで和波のフィールドには三つ子の少女達が勢揃いした。


「さらに1000ポイント支払い、僕は《神聖なる球体》を2体守備表示で特殊召喚します!アローヘッド確認、召喚条件はトークン以外のモンスター2体!僕は《創造の代行者ヴィーナス》と《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2,《プロキシードラゴン》!!そして連続リンク召喚!アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1、《星杯竜イムドゥーク》!!そしてアローヘッド確認、召喚条件はリンクモンスター2体!僕は《星杯竜イムドゥーク》と《プロキシードラゴン》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク3、《星杯戦士ニンギルス》!!ここでモンスター効果を発動します、リンク先の星杯モンスターの数だけカードをドローすることができる。僕は3枚ドローします!」


ここから一気に和波の展開が終盤に向かう。


「アローヘッド確認、召喚条件はモンスター3体以上!僕は《星杯神楽イヴ》と《星杯戦士ニンギルス》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク4、起動せよ《ファイアウォール・ドラゴン》!!ここでモンスター効果を発動します、相互リンクの数は2,フランキスカ、あなたの裏側表示のモンスターをデッキに戻してください!!」

「何度も同じ手は食わないということか」

「そういうことです!」


巨大な人面岩の顔が苦痛にゆがむ。フィールドで異様な圧迫感を生んでいた巨大なカードが2枚消えてしまう。


「ここでふたたびアローヘッド確認、召喚条件はモンスター3体以上!僕は《星杯神楽イヴ》2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク4、きて!《ファイアウォール・ドラゴン》!!ここで《星杯神楽イヴ》のモンスター効果を発動します、フィールドに《星杯に誘われし者》2体をフィールドに特殊召喚!そして《ファイアウォール・ドラゴン》のモンスター効果を発動、もう2枚手札に戻してください!!エマージェンシー・スケープ!!」


2体の真っ赤なドラゴンの咆哮が轟いた。


「今度こそこれで終わりです、フランキスカ!!僕は《ファイアウォール・ドラゴン》2体、そして《星杯に誘われし者》2体でダイレクトアタック!!」


ばちばちっと激しい火花が散った。2体のドラゴンが放った爆煙が黄金色の男の胸像をあっという間に覆い隠してしまう。その向こうから何かが壊れていく音が聞こえる。どおん、どおん、と空間全体を揺らすようなどよめきが浮遊している和波にすら不安を抱かせるほどの規模にまでふくれあがっていく。


「やった、よ、ね?」

『ああ、デュエルはお前の勝ちだぜ、誠也』

「やった……僕、やったんだ、フランキスカに勝ったんだ!やったあっ!!」

『喜んでるとこわりーけどちょーっとやばい雰囲気じゃねーか?喜ぶのはここから無事に脱出できたら似しようぜ、誠也』


おずおずと和波は手を下ろして、恥ずかしそうに笑った。


「……は、HALもそう思う?」

『お前の気持ちはわかるけどなー。でも逃がすわけにはいかねえよなあ?電子体になっちまった以上、下手したら探すのも大変だ。あの野郎には悪いがここで消えてもらうとしようぜ』

「うん、ここから除去しないとグレイ・コードのウィルスに感染して、フランキスカに人格を上書きされる人たちがたくさんでちゃう。頼んだよ、HAL」

『おうよ、俺にまかせとけ』


その瞬間、和波のデュエルディスクから真っ黒ななにかが吹き出した。そして、煙の向こう側では何かを咀嚼するえげつない音、そして断末魔が響くことになる。和波はその様子をただずっと静かに見つめていた。


prev next

bkm






×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -