心中去来@(修正済み)
『これから1階のエントランスホールにおいて、××楽団による発表会を行いますので、みなさまお集まりください』


繰り返し流れる放送に葵は不思議そうに首をかしげた。


「どうした?」

「変ね、そんなイベント聞いたことないけど」

「そうなのか」

「それに、こういうイベントって興味がある人がいくものじゃない?入院してる人も、お見舞いに来る人も、みんな行かなくちゃいけないってこと、あるのかな」

「たしかに」


このフロアは葵専用といっていい。ナースステーションの職員はもちろん、清掃員、そして葵、見舞いに来ている遊作たちにまで声をかけるのは、少々大規模すぎる気がした。


みんな考えることは同じなのか、足取りは鈍いものの、1人1人に声をかけ、行かない人がいないかわざわざ確認する念の入れようである。ここまでくるとなにかあるのでは、と勘ぐりたくなってしまう。素直に従った方がいいだろう、と遊作たちは車いすの葵とともにエレベータに向かう。


遊作たちはエントランスホールではなく、別の経路に通された。そして、そのまま外に向かう。ざわつく人々のざわめきの中で、落ちついてください、というアナウンスが聞こえる。


「実は、今日、ここにテロ予告があったんです。実際に不審者が表をうろついていたため、皆様をここまで誘導いたしました。安全が確認されるまでしばらくお待ちください」


繰り返し響き渡るアナウンスに、なるほどいい誘導だ、と遊作は思った。


「ところで藤木君、和波くんは?」

「和波?」

「たしかアルバイトってここでやってるのよね?」

「ああ、でも1人1人に声をかけてたんだ、さすがにいるんじゃないか?」

「だといいんだけど……」


不安そうな葵に、一応確認してみるか、と遊作は近くを通りかかった看護師に声をかけた。


「和波、和波誠也は来てますか?友達なんですけど」


遊作の言葉に看護師達は顔を見合わせる。一瞬顔がこわばるのを遊作は見逃さなかった。


「まさか、まだ来てない?」


彼女たちは確認するからお待ちくださいという言葉を最後に、その場から逃げるように立ち去ってしまった。遊作はしばしの沈黙の後、周りを避けるようにこの場を後にする。


『お、お、おー?なんかえらいことになってんな、遊作!俺の出番?』

「ああ、行くぞ。ここからこの病院のネットワークに侵入する」

『おー、いいじゃねえか!手伝うぜ!』


すべての人々が避難し、がらんどうになったナースステーションのパソコン端末と自分のデュエルディスクをつなげる。体のすべてを電子化し、遊作はその中にフルダイブした。


張り巡らされたネットワークはアイによるハッキングで無理矢理こじ開け、和波がアルバイトをしているはずの階層の電子端末まで飛ぶ。


院内では共通のネットワークを使うPHSやパソコン、携帯電話しか使用は許可されていないのだ。案の定、その階のナースステーションの端末前に現れることができた。


「ここは……」


遊作が和波から話を聞いていたフロアではなかった。サイコデュエルやリンクヴレインズの研究ができそうな設備はどこにも見当たらないのである。


どこをどう見ても葵が入院しているフロアだ。ナースステーションがあり、1階の受付でもらえる特殊な電子チップが内蔵された許可書をかざさなければ入れない個室があり、その治療に必要な設備が整っている。


明らかに電脳空間を発端とする病の治療をするための部屋、しかも長期入院が必要な患者のためのフロアだ。それもSOLテクノロジー社にとってとても大事な人物の。


「どういうことだ、どうして和波はここに?」


遊作はあたりを見渡す。葵の部屋に入るために渡された許可証は他フロアでも使えるんだろうな、という予感はあった。和波が2つも許可証を受け取るところを遊作は一度も見ていないのである。


言いしれぬ不安を抱いて、遊作はここに入院していると思われる誰かを探るため、個室を目指す。許可証をかざし、ぴぴぴ、という短い音と認証したことをしらせるランプの点灯、そして音声に従い、パネルに数字を打ち込む。しばらくすると扉が開いた。


「……?」


そこはもぬけの殻だった。さらさら、とカーテンが不自然に揺れている。人1人通れそうなほどの窓ガラスが開いており、その先にはベランダ。


きっとデンシティの街並みを見下ろすことができるだろう。バリアフリーで車いすのまま外に出ることができるようだ。そこに行ってみたが、車いすだと思われる人の姿は確認できない。だが。


「和波?」


近くに置き去りにされている車いすにすがりつく人影を発見した遊作は、あわてて駆け寄る。


「おい、大丈夫か、和波?和波!?」


揺さぶるが起きない。


『こりゃ起きるわけねえよ、遊作。今、和波はリンクヴレインズに行ってるみたいだぜ』

「体だけこちらに置き去りってことか?でもどうしてこんなところで?」

『さあ?』

「とりあえず運ぶか」

『そうだな』


和波を背負い、遊作は先ほどと同じ手順で避難先に戻ろうとニュースステーションに戻る。


「和波?」


遊作はふりかえる。


「……?」


目元にたまった涙に遊作は眉を寄せた。


「アイ、ちょっといいか」

『ん?』

「ここのデータハッキングできないか?誰が入院してるのか、カルテの情報とか」

『できるけど?草薙にできて俺にできないことがあるわけないじゃん?』

「じゃあ頼む」

『いーぜ、ちょっと待ってろ』


デュエルディスクに繋がれた端子からデータをすいだし、アイはそのデータの収集を試みる。


『おっとお、これはこれは重大なことがわかっちまったぜ、遊作』

「なんだ?」

『和波のやつ、思ってる以上に嘘つきみたいだなー』

「嘘つき?」


アイはしれっと抜き取ったカルテの情報を惜しげもなく開示する。


和波誠也が誘拐されたのは10年前。誘拐する手口は、まず肉体と精神を乖離させる。肉体にグレイ・コードが操作する人工知能を入れ、和波の精神はサイバースのデータによって出力したコピーの肉体に入れる。人工知能が和波誠也を代行したため、和波が誘拐されたことに家族はもちろん友人、学校、近所、誰1人として気づくことはなかった。


SOLテクノロジー社がサイバースの存在を隠したい、最初期のダイブの方法を悪用したことで類似犯が出ることを危惧し、隠匿されてしまった。その結果、和波はHALが入手したAIの5年間を完全にトレースし、できあがっている和波誠也を演じることを強いられた。


控えめで、いつも笑顔で、にこにこしている、普通の男の子。和波は和波であることを強いられて、早5年が経過している。もはや演技は演技ではなくなっているのだ。嘘をついているわけではない。


世間ではすでに認められている嘘を嘘だと糾弾できない状況になってしまったのだ。なにせ、和波がマインドスキャンを制御できるのはSOLテクノロジー社のデュエルディスクとリンクヴレインズのシステムがあってこそだ。楯突くことはようやく得た安寧を捨てることにつながる。


そして、悲劇はつながっていく。和波の姉が誘拐されたのは、そのたった3年後だ。リンクヴレインズが精神だけダイブする方法から肉体ごとデータに変換するフルダイブへの移行期、グレイ・コードは今までの誘拐方法が使えなくなることに対する報復として、最後の誘拐を行ったのだ。


リンクヴレインズのB版のユーザーすべてがその対象になるはずだった。データ化した精神を残して肉体となるデータを爆破し、二度と帰れない状況を作り上げ、傀儡とする計画だった。


愛する弟がその計画を実行するための被検体だったと姉が気づくのは当然の流れである。リンクヴレインズのΒ版の最高責任者だった彼女は、当時数十にも及んだユーザーを守ろうとした。


そして、緊急転送先で自爆装置を破棄しようとした矢先、グレイ・コードは現れたのである。なにがあったのか、誰もわからない。裂けた空間と自爆装置を無力化したプログラム。デュエルの痕跡。そして、和波の姉の失踪。


SOLテクノロジー社の爆破事故の負傷者は出たが、死者はでなかった。一番の損害は和波の姉のカプセルポットだった。状況証拠だけが積み上がっていく。


SOLテクノロジー社は、和波の姉が無力化するプログラムを巡り、ぎりぎりの攻防の果てに最悪の事態は免れたがログアウトできなかったと結論づけた。2年間、和波の姉はリンクヴレインズのどこかをさまよい歩いているのだ。植物状態、夢遊病、症例に名前をつけることは難しいが、ずっと和波の姉は入院しているのだ。


『和波は姉のサルベージのためにここに来てるみたいだぜ」

「マインドスキャンをそのために……か」

『たぶんな』

「……おい、待て。じゃあ、和波は?今、まさか姉を探すためにリンクヴレインズにいってるのか?」

『そうなるなー』

「この異常事態に気づかないなんておかしい。もしかしてなにかあったのか?」

『さっすがだぜ、遊作』

「どういう意味だ」

『この電子端末に回ってるメーリングリスト確認したらさ、どーやら今回のテロ予告、グレイ・コードが送りつけてきたらしいぜ』


その言葉に遊作の血の気が引く。


「まさか狙いは和波の姉か!」

『財前葵なら同レベルのセキュリティ体制をしくと考えたんだろうな−、なかなかえぐいことするぜ』

「普通ならついでに見舞いにこようとするはずだ。そして、姉の思考を読み取りリンクヴレインズにダイブ……まずい、姉の肉体と和波の精神体をもろとも誘拐する気だ!!アイ!」

『いわれなくても準備はできてるぜ!』

「いくぞ、IN TO THE VRAINS!!」


遊作は和波を近くの椅子に寝かせると、あわててリンクヴレインズにログインした。





風が吹いていた。姉の心を読み取ったとき、いつもと違う様子に不安になった和波は、いつもの姉のIDではなく自分のIDでログインした。こちらはSOLテクノロジー社の監視下にある。何かあればすぐに連絡が行くはずだ、と踏んだのだ。


リンクヴレインズにダイブした和波は、マインドスキャンのスキルをオフにする。多くの人が出入りする仮想現実でこの能力を発動したら無尽蔵に湧き出す人々の思念が濁流のように流れ込んできてしまう。


「お姉ちゃん?」


ゆらめく幻影が見えた。いつも幽霊のようにただそこに存在する。歩く、走る、動作は様々だが感情が抜け落ちた表情ではなかった。明らかに何かにおびえている。体が青ざめ、血の気が引いている。


「待って、お姉ちゃん!」


和波はあわてて追いかける。少しでも逃げようと走って行くたびに0と1がきらめいた。データの残骸を拾い集め、和波はそのかけらをHALに渡す。プリズムがどんどん遠くなる。風が強くなり始めていた。


リンクヴレインズの世界で吹き荒れるデータストームに姉はかけていく。もうここまで来るとまともにたっていられなくなる。懸命に姉を呼ぶがその声すら風に吹き飛ばされてしまった。


お姉ちゃん、と寂しそうにつぶやいた和波は、静かに目を伏せた。どこかのビルの屋上のフェンスに捕まりながら、あたりを見渡す。その風を操る青年と対峙した。


「君は?」


和波の問いかけに、少年は挑発的な笑みを浮かべた。


「俺か?……俺は誰だと聞くのか、和波誠也」

「僕のこと、知ってるんですか?」

「何をしらばっくれている。なんなら、今ここでメッセージログを残してもいいんだぞ?お前が今までこの私に幾度も挑んできた、あのおふざけをな」

「なんだよー、君だって結構ノリノリじゃなかったっけ、リボルバー君?しっかしすごいね、まさかボクの正体に気づくのが君だとは思わなかったよ。時間の問題だろうとは思ってたけどさ」

「私はplaymakerと違ってはじめからそのつもりで近づいたからな」

「うっそ、ほんとに?どうしよ、こっちは全然君の正体わかんないんだけど」

「せいぜい考えるんだな」

「けちー、ヒントくらい教えてくれたっていいじゃないか」

「私は甘くないんだ。そもそもくだらない茶番に私がつきあう義理はないと思わないか?」

「うーん、それはちょっと勘弁してもらいたいなあ。playmakerに気づかれちゃうじゃないか」

「いってくれる」

「まあ、いいや。ボクに会いに来たってことは、ボクが望むことわかってるでしょ?」


和波の言葉にリボルバーと呼ばれた少年は笑った。


「ずいぶんと軽率だな、和波。私が勝ったらサイバースのアーカイブをよこせ、といったらどうするんだ?」

「一応、君のそういうとこかってるんだよ、ボク。2つ同時に要求するのは君らしくないね、リボルバー。君がわざわざボクにお願いにくるってことは、そういうことは棚に置くと考えていいんでしょ?」

「……いいだろう、和波誠也。この私が相手をしてやろう」

「ゴーストって呼ばないとこ、好きだよボク」

「くだらん。イグニスのいないお前などデュエルするに値しないだろう、速攻で終わらせてやる」

「そう簡単にはまけてやらないよ!」


2人はデュエルディスクを構えた。

ここからは同期している遊作のデュエルディスクに、和波のデュエルログがわかってしまう。もちろんSOLテクノロジー社にもだ。和波はいつもの表情に戻った。ゴーストではなく和波誠也にならなければならない。


「僕は《創造の代行者 ヴィーナス》を攻撃表示で召喚します!そして、ライフポイントを1500支払い、レベル2、光属性、攻撃力守備力500の《神聖なる球体》をフィールドに特殊召喚!」


和波のフィールドに黄金色の女神が降臨する。そして、鮮やかな金の翼を広げた。赤、青、黄色の光が周囲を浮遊し、音もなく回り始める。


そして、グレイ・コードによる地獄のような誘拐生活の中で染みついた恐怖をぬぐい去ってくれたplaymakerの口上をまねるのだ。相手はハノイの騎士のリーダー、リボルバーである。


和波として会うのはこれが初めてなのだ。初めて遭遇してデュエルを挑まれた、と遊作は思うはずである。なら、それに見合うだけのデュエルをすべきだ。それに値しないと思われたとき、おそらくリボルバーは余計な爆弾を投下するだろう。それだけは御免被るという話である。


「さあ来て!未来に導くサーキット!アローヘッド確認!召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》2体をそれぞれのリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚、リンク1!《リンクスパイダー》2体!そして、連続リンク召喚!アローヘッド確認、召喚条件は地属性モンスター2体!僕は《リンクスパイダー》2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク2!《ミセスレディエント》!そして、アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》1体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1《リンクスパイダー》!ここで僕は墓地にあるカードをすべて手札に戻し、《究極封印神エクゾディオス》を特殊召喚します!」


突如出現した石碑にひびが入る。デュエルモンスターズの世界の秩序について言及されている石碑のひび割れが次第に大きくなり、跡形もなく消し去られたとき。封印されしエクゾディアから生まれた新たなる神が降臨する。


「《究極封印神エクゾディオス》の攻撃力は手札に戻した通常モンスターの数×1000ポイントアップします!僕が戻したのは《神聖なる球体》3枚!よって、攻撃力は3000!」


《究極封印神エクゾディオス》は高らかに咆哮する。


「そしてふたたび1000を支払い、《神聖なる球体》2体をフィールドに特殊召喚します!アローヘッド確認!召喚条件はモンスター2体!ここで僕は《神聖なる球体》とリンク1《リンク・スパイダー》2体をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク2《プロキシードラゴン》!!」


《ファイアーウォール・ドラゴン》を小さくしたような小柄なモンスターが出現した。


「そのリンクモンスターは……」


リボルバーは目を見張る。


「なにを驚いてるんです?僕の相棒はアイくんのバックアップをつとめてる、アーカイブでもあるんですよ!カードプールを共有するってことは、こういうことです!」


和波はカードを掲げる。


「アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体以上。《究極封印神エクゾディオス》とリンク2《ミセスレディエント》、《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!起動せよ、リンク4《ファイアーウォール・ドラゴン》!!メインモンスターゾーンに特殊召喚です!」


playmakerのエースが和波のよって召喚されたこの瞬間から、リボルバーはその言葉が本当だと察するのだ。それだけ和波は真剣なのだと。おもしろい、やってみろ、と先を促す。


「さらに500ポイント支払い、《神聖なる球体》を特殊召喚。そして、アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体。僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1《リンクスパイダー》!エクストラゾーンに特殊召喚します!!ここで僕は2体目の《究極封印神エクゾディオス》を召喚。墓地からデッキにカードをすべて戻します。そして、僕は500ポイント支払い、《神聖なる球体》を特殊召喚。アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体。僕は《究極封印神エクゾディオス》と《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク2!《プロキシードラゴン》!!さらに500ポイント支払い《神聖なる球体》を特殊召喚。リンク2《プロキシードラゴン》と《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚、リンク3!《電影の戦士ガイアセイバー》!!」


馬が高らかに咆哮する。そして、誇り高き剣士が剣を掲げた。


「まだまだいきますよ!僕は500ポイントを支払い、《神聖なる球体》を特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体!僕は《電影の騎士ガイアセイバー》と《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク4、《ファイアーウォール・ドラゴン》!!そして、モンスター効果を発動、墓地にある《神聖なる球体》2体を手札に回収します。そして、ライフを500ポイント支払い、《神聖なる球体》を特殊召喚!アローヘッド確認、召喚条件は通常モンスター1体!僕は《神聖なる球体》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク1、《リンクスパイダー》!!ここで最後の仕上げです!アローヘッド確認、召喚条件はモンスター2体以上!僕は《創造の代行者 ヴィーナス》と《神聖なる球体》、《リンクスパイダー》をリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン、リンク召喚!リンク3、《電影の騎士ガイアセイバー》!リボルバー、あなたのエクストラゾーンに特殊召喚させてもらいます!」


和波のエクストラゾーンには《リンクスパイダー》、モンスターゾーンには《ファイアーウォール・ドラゴン》、《プロキシードラゴン》、《ファイアーウォール・ドラゴン》、相手のエクストラリンクには《電影の騎士ガイアセイバー》が召喚されている。


「これで僕のターンは終わりです。僕が何をしたか、わかりますよね!」

「ほう、おもしろい。相互リンクを決めてきたか」

「あなたが相手ならこれでも不安なんです」

「なら、その不安が現実になるよう全力でいかせてもらうぞ、和波誠也!」


リボルバーはドローを宣言した。


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