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次の週、昼休みに食堂に向かおうと財布片手に教室を出た瞬間、
ドタバタと勢いよく花崎が現れて梓はぱちぱちと目を瞬かせた。


「あの、東堂さん!今、いいかな!?」

『びっくりした…圧がすごい。どうしたの花崎くん』

「結果が出たんだ!最優秀賞は取れなかったけど…、特別賞を受賞したよ!!君のおかげだ!」


4月に目を奪われて以来、陰ながらずっと目で追っていた東堂梓を題材にしたプロデュース案。クラスメートたちが授業の一貫でプロヒーロー達と接触する中、花崎だけは仮免ヒーローである彼女を選んだ。

プロデュースをしたくなる不思議な存在である彼女につけたキャッチコピーは、


「守護天使、リンドウ」


花崎が落とした紙を拾って読み上げた轟に周りは大層なキャッチコピーをつけられたものだと笑った。


「守護天使て!」

「いやまあ、確かに。そう言われるとそうなのかもって思うけど、そんなに幻想的なもんじゃねえよなァ」

『いや笑いすぎだろ、瀬呂くんと切島くん』


轟の持つ紙を横から覗き込んで笑うものだから梓は困ったように頬をかくと花崎をちらりと見た。


『っていうか、守護天使って何?』

「守護天使っていうのは…守護する対象に対して善を進め悪を退けるように守り導く天使のことさ。弱気を助け強きを挫き、悪を退け守り抜く生き様…少し意味合いは違うかもしれないけど、空を飛ぶこともできるし、君をそう称したいと思ったんだ」

『…私、そんなに大層なもんじゃないよ。まあでも、君が特別賞取れてよかった』


力説する花崎にひきつつも、控えめに笑ってそう言った梓に花崎は顔を赤くすると、


「き、君のおかげだよ…。そうだ、お礼しなきゃ!何か欲しいものはある?」

『りんご』


即答する梓に轟が吹き出した。




放課後、
花崎は担任の先生に外出届を出して校外のコンビニに買い物に来た。もちろん、りんごを買うためである。
が、


「よォ、兄ちゃん…、何してんだ?」

「ここらへん彷徨いてるってこたァ、てめえ、雄英だろ?何科だ」

「ヒャッハー!こいつ金もってんぜ!」


帰り道に不審な男たちに絡まれ、花崎は顔を真っ青にして棒立ちの状態で固まっていた。
半グレ集団の出で立ちをしたガラの悪い男たちは花崎の財布を奪うと、金を抜き取りつつ何かを探しており、


「あったァ」


やっぱり雄英生だ。
そういやな笑みを浮かべた男の手には学生証が握られており、花崎は息をするのも忘れそうなほどガチガチと体を強張らせた。

恐怖に体が震える。
今、明確に自分は狙われている。
半グレ集団のような男達はまるで雄英生を探していたかのような言動で、そして、花崎が雄英生であることに喜んでいるかのようで。


「経営科かァ…。出来ればヒーロー科の方が良かったんだがなァ」

「ヒャハハ!雄英ってだけでとりあえずは手土産になんじゃねェの?」


「…どいて、ください」


絞り出した声はかすれていた。
何?聞こえねえよ!と髪の毛を掴んでくる男から逃げるように身をよじりながら花崎は半泣きで首を振る。


「どいてください…!一体何が目的で、」

「俺ら敵デビューしたくてよォ、敵連合に入りたいのよ。そうすんなりいれてくれるわけねえから、手土産が必要だと思ってな」

「なっ、ぼ、僕にそんな、価値…」

「やっぱヒーロー科じゃないと箔はつかねえが、ないよりマシだろ」


敵連合に入るための手土産。


(そんな…最近新しく敵になろうとしている輩が増えているとニュースで言われてはいたけど、まさか敵連合に入ろうとするなんて、無茶苦茶だ!手土産になんてなるはずないし、)


とんでもないことを言い出す男達に花崎は焦り震えるが、腕を掴まれ、路地裏に連れ込まれそうになる。
が、


『花崎くん、何してんの』


男達に掴まれている腕とは反対の腕。
小さく指の細い手にパシッと掴まれ、聞こえてきたのは鈴のなるような可愛らしい声。
ハッと顔をあげれば、ここにいるはずのない東堂梓の凛々とした瞳がじーっとこちらを見ていて。


『友達、にしては穏やかじゃないね』

「東堂さん…!!」


助けに来てくれた、という期待感と、
彼らがヒーロー科の人間を望んでいたのを知っているからこそなんて間の悪い時に来てしまったんだと花崎は働かない頭でパニックになった。


(ど、どどどうしよう!東堂さんは確か敵連合に攫われてたし、格好の手土産だ!急いで、逃げなきゃ)


慌てるが恐怖で声が出せず、花崎は来ちゃダメだという気持ちを伝えるために首をブンブン横に振るが梓は別の意味に取ったようで。


『…怯えてる、お兄さんたち、何したの?何か言ったの?…ああ、敵意がすごい。殺気向けるんなら私だけにしておけよ』


初めて見たギラついた目。
ヒーロー科1年の東堂梓の登場に、男達は少し驚いたもののすぐににたりと口角を上げた。


「真打ち登場ォ!俺らツイてるね、敵デビュー幸先良いジャン」

「巷で噂の東堂ちゃん!連合に攫われたのを見るに、こりゃ手土産にする価値あんね!」

「こいつの知り合いか…、手土産に傷はつけたくねえし、こいつを殺されたくなかったら俺たちと一緒に来てもらおうか」


リーダー格であろう男の懐から拳銃が取り出され、花崎の頭に銃口が向けられる。


「ヒッ…」

『銃…!?なんで持って…』


バイヤーからまあまあいい値段で買ったんだよ、と
にたにたと笑う男3人に囲まれて、梓は少しだけ唇を噛むと花崎の腕を離すまいと力を入れ、
一か八か。

勢いよく花崎の腕を引っ張ると、彼と男達の間に滑り込み、リーダー格の男の顎をしたから蹴り上げ他2人の鳩尾に拳打をくらわせ、


「ぐふっ…く、そ!」

『走るぞ花崎くん!』


3人が怯んでいるうちに花崎の腕を掴んで大通りに飛び出すと走り出した。


「わ、ちょ、待、」

『足動かして!君を安全なところまで逃す!』

「そ、そんな…僕は運動が苦手で、ウワッ」


花崎がコケた。
梓に腕を引っ張られ縺れそうになりながら走るが、恐怖とパニックで息が上がり足がうまく動かなかったのだ。

ハッと後ろを見れば笑いながらこちらに銃口を向ける男がいて、ああもうダメだとぎゅっと目を瞑る。


ーパァンッ!


銃声がなる。


「……っ?」


なのに、痛くなくて恐る恐る顔を上げれば、
自分を守るように梓が覆いかぶさり肩に銃弾を受けていて、


「東堂さん…!?」

『痛…、あれ?思ったより、痛くない』


銃に撃たれた時ってもっと熱くて痛いはずなのに。
と、きょとんとする少女に花崎は慌てた。


(そんな…、僕のせいで東堂さんが撃たれちゃった…!痛くないって、なんで)

『とりあえず、奴らが迫ってる。私は大丈夫だから、花崎くん、走れる?』


むくっと起き上がった少女は走ってくる男達に向き直る。
花崎が足を縺れさせコケたこともあり、一緒に逃げるという選択肢は捨てたらしい。

今彼女の頭にあるのは、仮免ヒーローとして3人の男を制圧すること。
一歩も引かず、譲らない躊躇いのない強い光の宿る目がまっすぐ男達を射抜く。


『先に行って』


口角を上げて笑い、ポケットから小型ナイフを取り出し、
その頼もしい姿に、たしかに自分がここにいても何もできないし彼女の足手まといになるだけかもしれない、と花崎は震える足で立ち上がった。


(彼女の言う通りにしよう…)


が、


『ん!?…あァ、嘘でしょ…!?』


短刀を構えたまま変な声を出したものだからびくりと肩を揺らす。
追いついてきた男達はニヤニヤと笑っており、


「個性、使えねェだろ?嵐の梓チャン」

「エッ!?」


個性が使えない。
とんでもない男の言葉に嘘だと梓を見るが、苦虫を噛み潰したような顔をしていて本当なのか、て絶望した。


「この銃もバイヤーから高値で買ったんだがな、一時期市場に出回ってた個性を壊すクスリが一発だけ入ってんだよ。ま、粗悪品だから効き目は短いけどなァ」

「そんな、どうしよう…!無個性状態の君じゃ、敵うわけ、」

『……』


黙って手をグーパーと閉じたり開いたりしてみている梓を男達は笑いながら見ていて。


「東堂チャン、じゃあこっちに来てもらおうか。嵐の個性が使えなけりゃ怖いものねェしな。ヒャハハ!」

「兄貴、連合に渡す前に一発ヤりましょうや」

「いいねェ、傷はあんまりつけたくねェから大人しくこっちにきてくれよ」


1人は爪が刃物のように伸びる個性、1人は腕が伸縮自在の個性、そしてもう1人は髪の毛がぶわりと伸びる個性。


『全部伸びる系じゃん』


思わずツッコんだ梓だったが、花崎は彼女ほど冷静ではいられずぐいっと腕を引っ張った。


「に、逃げよう、東堂さん!僕の個性じゃ、人を守れないけど、一緒に走ろう…。じゃないと、また君が連合に、」

『あ、そういえば花崎くんの個性ってなんなの?』

「えっ…今聞く?掌から少しだけ花を出すことが出来るだけだけど」

『へえ、いい個性』


いい個性。そう言われたことなんてほとんどない。
親にだって、友達にだって、男なのに花を出すなんて、と笑われる。
草木を操れるわけでもなくただ、花弁が舞うだけの掌。
いっそのこと女の子に生まれていれば可愛い個性だとちやほやされたかもしれないのに。

花崎は自分の個性があまり好きではなかった。
が、梓はこの危機的状況で自分の腕を掴む花崎の手をそっと外すと、


『ねェ、リンドウだしてよ』

「リンドウ…、あ、君のヒーロー名か。っていうかこの状況で何言って…!」

『そ。いいからいいから』

「…っ、もう、ほら」


青紫色のリンドウ。彼女のことを調べている時にこの花についても調べた。
何故彼女がこの花をヒーロー名につけたのか、花崎は詳しくは知らなかった。

ただ、この花の花言葉を調べた時に確かに彼女にぴったりかもしれないと思った。

正義、誠実、そして悲しんでいるあなたを愛するという意味。ヒーローとして守る戦いをする梓にぴったりな気がする。


『これこれ』


花崎の手から溢れたリンドウの花を一輪、手に取りながらそれを彼に振って見せる梓の表情は危機感なく柔らかくて、


『君が出してくれた此花に誓って、守るから。そこで見ててよ』

「えっ」

『君は、私のことを調べたと言ったけど…それは、雄英に入ってからの私だよね。その前の、私がいるから、今から見せてあげる』


持っていたリンドウを一輪、髪に挿し、
短刀を構えてグッと身を低くする。
その好戦的な表情は花崎の心をざわつかせ、言葉を失わせた。

個性が使えないのに戦うなんて無謀だ。止めなきゃいけない。逃げなきゃいけない。
それなのに、なんとなく彼女がらやらんとしているこの先を見てみたいと思ってしまった。

雄英に入る前、彼女は無個性だったという。
それでもヒーローになるために鍛錬をしていたという。


(無個性状態で、戦うつもりなんだ…。1人だったら逃げ切れたはずなのに、僕がいるばかりに。僕を守るために、この子は無個性状態で個性のある奴ら相手に…)


ぐるぐるする思考をぶった切るかのように梓が地面を蹴って男達に向かって飛び出す。
ぶわりと髪の毛と腕が自分を捕らえようと左右から襲ってくるが彼女はタンタンタンッと身軽にステップを踏むとすべて避け、


『ほっ』


バク転をするとなぜか男の個性である髪の毛がもう1人の個性である腕に絡まって結ばれており、避け方を工夫し先を見据え器用に絡まらせたのかと花崎は感嘆した。


「なんだこれェ!?」

「くそ!髪の毛絡まらせてんじゃねェよ!」

「いてて引っ張んな!」

『!』


一瞬で髪の毛男との距離を詰めると、掌でパァンッと顎下を打ち脳を揺らしその一発で昏倒させ、
慌てている腕男を回し蹴りで壁にドカッと叩き付ける。

一瞬だった。
まさに数秒で2人の男を気絶させていて、

梓は止まらない。

驚いているリーダー格の男が慌てて爪を伸ばし大太刀のように斬りかかるが、


ーガキィン!


梓は短刀でそれを受け止めた。


『太刀筋、なってないな…。こんなんじゃ連合にも入れないと思うよ、あいつら、こういうところは中途半端じゃなかったから』

「ッ…クソが!」


やけくそにブンッと横振りした爪刀を体を反らせてヒョイっと避けつつ、
横振りしたことで開いた体に距離を詰めると短刀を持っていない左手一方で男の腕を関節を極め、脱臼させ、短刀の柄で頬をぶん殴る。


ードガッ!


『ハイ終わり』


無個性状態で男3人制圧した梓は短刀をしまい、お仕事完了とばかりにパンパンっと手をはらう。


「す…すごい…」

『すごくないさ。やつら弱かったもん。敵デビューとか言ってたし、たぶん今まで本気で戦おうとしたことなんてない中途半端なやつらだよ。殺気でわかる』


そうなのかもしれない。それでも怖かったのだ。
なのに梓は無個性状態で彼らに立ち向かった。

その言葉と表情で彼女の半生を垣間見、花崎は自分が調べたことは彼女の一面に過ぎないのだと悟った。
もっと奥深い。言葉で言い表せないが、彼女の中には重い何かがたゆたっている。
そして、それをなんてことないように光に変える強い意志を持っているから、周りは言うのだ。強い、かっこいい、熱が伝播する、と。

腰が抜けたようにドサっと尻餅をついたことで掌にあふれていたリンドウが溢れ地面に広がる。


「きみは…、正義の味方、だね」

『?……守りたいと思ったものを全力で守るだけだよ』


肩をすくめて笑ってみせた梓は、男達をゴミ捨て場にあったロープで縛り携帯を取り出すと相澤に連絡した。





“ヴィラン志望のチンピラに絡まれたので制圧しました”

携帯に表示された教え子の名前。
唯一自分の携帯番号を知っている問題児は滅多にかけてこない。
だからこそかかってきたことに驚いてコール1回目で出ればそんなことを言うものだから相澤は携帯を落としそうになった。

近くのコンビニまで外出許可を出したはいいがチンピラに絡まれるとは。敵志望と言うからには個性も使ってきたのだろう、と、とりあえず近くにいたプレゼントマイクの首根っこを掴んで職員室から飛び出した。

そうして、飛んできた相澤とプレゼントマイクは制圧された男達と地面に散らばったリンドウと、半泣きの花崎を見て、「「は?」」と声をそろえた。


『あ、先生方!』

「怪我は?」

『えーっと、花崎くんがこけちゃって、膝をちょっと擦りむいてます』


私は外傷ないです!と元気よく笑う梓に、マイクは男達が気を失っているのを確認しながら「問題児!イレイザーを振り回す天才か!」と苦笑する。

相澤はうるせえぞマイク、と若干イラつきながら未だ座り込んでいる花崎に駆け寄った。


「大丈夫か?」

「だ、大丈夫です…」

「何があったか話せるか?」


花崎が外出許可を取った理由は大方想像がつく。
手に持っている袋にリンゴが入っているのが答えだろう。
花崎はリンゴを大事そうに抱え直すとコクリと頷き、


「コンビニを出て直ぐに、カツアゲされて…学生証見られて、雄英生だってバレたら、敵連合への手土産にするとかなんとか言って、連れ去られそうになりました…」

「敵連合だと?」

「は、はい…敵デビューをしたかったみたいで、敵連合に加入しようと考えていたみたいです。そのために、雄英生を手土産に連れていったら喜ぶだろう、と。そこに、東堂さんが…」

「……」


顔をしかめた相澤にそりゃそうだよな、と花崎は同調するように眉を下げた。

そんな思考の奴らに、一度誘拐されている梓が狙われないはずがない。


「標的が東堂に変わったか」

「はい…、東堂さんは僕を引っ張って逃げようとしてくれたんですけど、コケてしまって、銃を向けられて、東堂さんが撃たれちゃって…」

「は!?」

「外傷ないんだろ!?」


ぐるん、と相澤とプレゼントマイクの驚愕の目が自分に向き梓は慌てて首を横に振った。


『外傷ないですって!ただ…撃たれはしました』

「撃たれたってお前…」

『環先輩に撃ち込まれたやつと同じです』


そういえばわかるだろう、とこちらを見る少女は困ったように頬をかいていて、


『幸い粗悪品なので、環先輩と同じで時期に自然治癒します』

「……個性を壊す、クスリ。まだ出回ってやがったか」

「エリちゃんの一件のアレかァ!?ってことは東堂、お前個性使えねーのか!」

『はい、今はうんともすんともいいません』

「その状態でこの3人を倒したのか」

『まァ…、そんなに喧嘩慣れしてなくて強くなかったのでなんとかなりました』


無個性状態でも十分強い彼女が居合わせたのは不幸中の幸いだろう。
ぽかんと口を開けているマイクに花崎を頼むと、相澤はがしがしと頭をかいて梓に歩み寄った。

本当にこの生徒は、いちいち心臓に悪い。

きょとんと自分を見上げる大きく透き通った目をじっと見下ろし1つ大きなため息をつけば、なんで!?とショックを受けていて、相澤は背の小さい教え子の頭にぽん、と手を置く。


「とりあえず、リカバリーガールん所行くぞ。マイク、そっちは頼んだ」

「おうよ、行くぞ少年!」

「え、あ、はい…、あの、東堂さん!」


相澤に連れられていく梓を見ながら、マイクに背負われた花崎は思わず彼女を呼び止めた。
優しい目が振り返りこちらを見る。


『?』

「あの、助けてくれて…ありがとう」

『いーえ、むしろ私が連合に狙われてるせいで色々巻き込んでしまって、ごめんね』

「元はと言えば僕が絡まれなければ…!…いいや、たらればを言ってもしょうがないか…。東堂さん、守ってくれる君の背中を見て、君の一面をまた知れたよ。今度は、もっと最高のプロデュース案を作れる気がする!…また同じ課題が出たら、今度こそ優秀賞をとって、胸を張って君に名刺を渡しに行くね」

『うん、それより膝から血ぃでてるから早く消毒しなよ』

「シヴィー!!」


思わず叫んだマイクに花崎は彼女らしいな、とホッとしたように笑うのだった。

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