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「お前、尸魂界に来る気は無ぇか?」

「……………はい?」



『今日は様子を観に来て下さったんですか?』


言い忘れていたと薬のお礼を告げれば、『いや、それは良いんだけどよ……』と伝えられたのがその台詞。


急ぎの用だと言ったその内容は、驚いた、なんてモノじゃない。


「尸魂界っ?……に、行けるんですか?私が?」


もう直ぐ夏休みなんだろって、そう言う問題じゃない気がする。


「まだ死にたくは無いんですが」

「いや、死なねぇから」


って、いやいや、間違いなく死にますよね!?


「いえ、あの、だったらどうやっ……じゃない、何で私が行くんですか……」

「……だよな」


呆れ目をする阿散井さん然り、何故にと問うた答えは簡単と言うかいい加減と言うか何と言うか……


『ちょっと研究対象になりがてら1週間くらい遊びに来い』?


「そんな近所じゃないんですから……」

「いや俺もそう思ったんだけどよ……」


文句が有るなら阿近さんに言ってくれって、


「今度は阿近さんて誰ですか……」


死神って人達はどうしてこう……、と思った私に罪は無い。








「じゃあ、ちょっと考えといてくれな」


多分、断れねぇ事になるから……


そう言い置いて襖の向こうに消えたのは阿散井さん。


「それって、考えといてじゃないんじゃあ……」


阿近さんがどんな方かは知らないが、はいかイエスの選択肢ってどうなんだと、渇いた笑いが溢れた。







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