「一日」






 不動家の一日






――6:00






ク「――自動スリープモード解除――




  はぁー…朝か。ブルーノ、起きろ」


ブ「ん……、おはよう、クロウ…」


ク「おはよう。遊星、朝だぞ!起きろ!」


遊「……っ、もう朝か…」


ブ「おはよう、マスター。ご機嫌はどう?」


遊「おはよう、ブルーノ、クロウ。いつもと変わらないよ」


ク「おはよう、眠そうな顔してんな」


遊「そりゃ、起きたばかりは眠いさ…」


ブ「顔洗ってきなよ、その間に僕らは朝食の準備とかしておくから」


遊「あぁ、任せたよ」











――6:30








遊「父さん、朝ですから早く起きてください」


不「うん………後…一時間」


遊「確実に遅刻です、起きてください」


不「うぅ……、ゆうくんが…おはようのチューしてくれたら…良いよ…」


遊「右頬に拳を入れれば良いんですね?」


不「あぁ、そのチューは…ボクシング界にしか通用しなさそうだね…」


遊「待っててくださいね、今やりますから」


不「ゆうくん、ゆうくん…それだとパパ、一生目覚めないかも」


遊「なら早く起きてください。朝食食べれなくなりますよ」


不「……はぁい…」














――7:00











遊「クロウ、ブルーノ、充電の時間だぞ」


ク「やっと充電か」


遊「(カチッ)ほら、ブルーノも(カチッ)」


ブ「有難う、遊星」


遊「ほら父さん!さっさと顔洗って席についてください」


不「はーい」


遊「いただきます」


不「いただきまーす」










――7:30







遊「そろそろ行くか。クロウ、ブルーノ、マナーモード」


ク「了解。――マナーモードに移行します――」


ブ「了解、マスター。――マナーモードに移行します――」


遊「父さん、また先に行きます。早く仕事に行ってくださいね」


不「頑張って遅刻しないように行くよ」


遊「それじゃあ、行ってきます」


不「行ってらっしゃいー」












――8:00







遊「おはようございます」


 「おはようございます、遊星さん」


遊「俺は年下なんですから、敬語は良いんですよ?」


 「何を仰るんですか!社長の御子息で、未来の社長なんですから」


遊「いや…ですから…ここでは一社員ですし」


 「遊星さんなら、すぐにでも昇進しますよ」






ブ「(やっぱ信頼されてるね、遊星は)」


ク「(本性を知らないんだろ)」


ブ「(またそんな憎まれ口を…)」


ク「(本性見た時のこいつらの顔を見てみたい)」


ブ「(クロウ………)」












――17:00








遊「よし、帰るか。マナー解除していいぞ」


ク「――マナーモード解除します――」


ブ「お疲れ様、マスター」


遊「お前たちも、お疲れ様。これからちょっと買い物に寄るな」


ク「そういや、冷蔵庫の中身減ってたな」


遊「どっかの誰かが冷蔵庫をあさくるからな」


ブ「どっかの誰かさんって、不動博士しかいないじゃないか」


ク「隠し切れてねぇよ」











――19:30









不「ただいまー」


遊「お帰り、ご飯出来てますよ」


不「本当かい?もうお腹ぺこぺこなんだ」


遊「しっかり手を洗ってくださいね」


不「はぁーい!」


ク「どっちが親かわかんねぇ」


ブ「ね」











――21:00







不「ゆうくん、お風呂先にどうぞ」


遊「いや、父さんが先に…」


不「私はもう少しこの資料と格闘するよ。だから先にね?」


遊「分かりました、お先にいただきます」


不「うん。ゆっくりしてきなさい」


遊「クロウ、風呂行くぞ(グイッ」


ク「ぐぁっ!何で俺まで!?」


遊「一人で入ってもつまらないだろ」


ク「俺携帯だぞ!?風呂なんか必要ねぇぞ!?」


遊「何のための防水加工だと思ってるんだ」


ク「少なくとも風呂のためじゃねぇぞ!!」


遊「はいはい、分かった分かった(ズルズル」


ク「わかってねぇ…!こいつ…!!」


ブ「行ってらっしゃいー」


ク「止めろよ!!」










――23:00






ク「そろそろ寝るぞ」


遊「後三時間」


ク「馬鹿言うな。身体壊す気か。そんなにドMか?ドMなのか?」


遊「誰がドMだ、誰が」


ク「自分の身体に負担掛けまくるお前の事だよ」


ブ「そうそう。仕事で疲れてるんだから、ちゃんと寝なきゃだめだよ」


遊「だが、まだこの資料を読み終わってない…」


ク「嫌がるなら無理矢理ベッドに沈めるだけだ(バキッ」


遊「この野郎……主人に力尽くか…」


ク「お前もデリケートな機械に力尽くじゃねぇかよ」


ブ「まったく、似た者同士なんだから…」









――23:30



 強制就寝。

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