「改悪携帯」
遊「というわけで、クロウの設定を弄ってみたぞ!」
鬼「片手にクロウを抱えて何でうちに来るの…」
遊「お前にも見てもらおうかと思って。一人で体験するのは少々怖いんだ」
鬼「俺は巻き添えかよ畜生!」
遊「そのために、今クロウをスリープモードにしてある。さっそく、起動しようと思う」
鬼「……確かになんかドキドキしてきた…」
遊「さあ鬼柳!このボタンを押すんだ!」
鬼「起動させんのは俺かよ!」
遊「さあ、どうぞ鬼柳」
鬼「……えぇい!もう勢いだ!(ピッ」
ク「(パチッ)」
鬼「あ…目開けた…(ドキドキ」
遊「クロウ、おはよう……?」
ク「おはようございます、マスター」
遊「誰だこれは」
鬼「お ま え……」
遊「どこか、調子が悪い所とかないか?大丈夫か?」
ク「あぁ、どこも問題ないぜマスター!」
遊「それなら良かったです、本当に」
鬼「遊星、動揺し過ぎてお前が敬語になってんぞ!」
遊「誰なんだ……これは…」
鬼「落ち着け遊星!俺も同じ気持ちだから!」
ク「マスター、なんか顔色悪いぞ?風邪か?熱は……ねぇみてぇだな」
遊「………」
鬼「遊星…っお、お前…涙出てんぞ…っ」
遊「クロウが…優しいなんてそんな…ありえない…っ」
鬼「……持ち主なのにどういう扱いされてたんだ…?」
遊「ダメだ…っ、鬼柳手伝ってくれ!設定を戻す!」
鬼「おう、それなら俺も心底同意だ!!」
遊「よし…戻したぞ…スリープ解除してくれ」
鬼「お…おう…(ピッ」
ク「……、ん…?」
鬼「よぅ…起きたか…?」
ク「げっ」
鬼「あぁ、戻ったな。いつもの嫌そうに俺を見る目だ」
ク「何でお前ここに居んの?馬鹿なのか?死ぬのか?」
鬼「ここは俺んち!!」
遊「よかっ……戻った…っ(泣」
鬼「俺に対する態度で戻ったって確信しないでくれる!?」
ク「え、おい!何で遊星が泣いてんだよ!まさか鬼柳…、てめぇ泣かせたのか!」
鬼「泣かせたのはお前だああああ!!」
ク「は?」
遊「クロウ…っ、お前は、そのままで居てくれ…っ」
ク「は?どういうこと?」
鬼「素直なお前は気持ち悪いってこと…」
ク「え…何言ってんだよお前…気持ち悪い」
鬼「これはこれで腹立つ!!」
遊「クロウ!俺はそのありのままのクロウが好きだぞ!」
ク「はッ!?///」
遊「だから変わるな!絶対にだ!」
ク「いや、だから、何の事!?」
鬼「どうでも良いけど……帰れよ(ボソッ」
++++++++++++++++++++
ク「正直…目覚めて一番最初にお前の顔を見るとは思わなかった」
鬼「遊星が起動させろって言うから…」
ク「俺にとっての、目覚めの始まりは…遊星の頬笑みから始まるんだよ…!」
鬼「本人が居ない所でデレやがる…」
ク「俺にとっちゃそれが当たり前だったんだよ!なのにお前の顔で目覚めるとか…ねーよ…」
鬼「謝れぇぇぇ!俺に謝れぇぇえ!俺はこんなに美形だってのに!」
ク「ハッ」
鬼「鼻で笑われた……ッ」
ク「とにかく!今日は目覚め方が違ったから、テンション駄々下がりだぜ…」
鬼「俺のテンションも駄々下がりだよ……っ」
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