「ブルーノ携帯」









遊「ただいま、クロウ。ちゃんと留守番してたか?」


ク「おかえ……、なんだその何処の馬の骨とも分からない携帯は!!」


ブ「初めまして!僕、ブルーノ」


遊「新しく我が家にやってきた、ブルーノ携帯だ」


ク「買うの禁止って言ったろ――ッ!!」


遊「お前が一向に電話を使わせてくれないからじゃないか!」


ク「どうせ俺は心が狭いですよー!あぁそうかい、俺は用済みかい!」


遊「誰もそこまで言ってないだろ!ブルーノは、ジャックと鬼柳専用の携帯だ!」


ク「あの馬鹿二人のだと!?」


ブ「え、僕何に使われるの……」


遊「あぁ、いや…別に心配しなくていい…普通に連絡手段として頑張って貰うから」


ク「……どんまい」


ブ「えぇ!?なにその人たちどんな人!?」


遊「とにかく、クロウはいつも通り目覚まし兼連絡手段として頑張って貰うから」


ク「……おい、ブルーノ」


ブ「なに?」


ク「朝飯準備任せたぞ」


遊「面倒事を後輩に任せるな」


ブ「僕は構わないよ?」


遊「良いのか?ブルーノ?」


ブ「うん、僕だってマスターのサポートしたいからね」


ク「流石最新型、素直だな」


遊「クロウ、見習え」


ク「俺はもう旧型枠にランクインしてるから」


遊「一応、お前も最高級品なんだぞ…?」


ク「恨むなら、この性格を設定したお前の親父さんを恨めよ」


遊「いや、その性格がまさにクロウらしい」


ブ「仲が良いんだねー」


ク「遊星に捕まって早2年」


遊「その言い方はなんだ。まるで俺がお前を盗んだような言い方じゃないか」


ク「言葉の文だ、おかげで毎日のように改造されてるぜ。身体中を散々弄繰り回され……手にしたのは、携帯に似つかわしくない謎の攻撃機能」


遊「失礼な事を言うな。ちょっと弄っただけじゃないか」


ク「気をつけろ、ブルーノ。お前も身体中改造されるぞ」


ブ「えっ……」


遊「真に受けるなブルーノ。お前にはやらない。お前はそのままで良いんだ」


ク「それある意味贔屓だよな!?俺なら改造してOKってことかよ!」


遊「クロウなら問題ない。超高性能だから、少しくらい弄ったって誤作動は起きないからな」


ク「俺の持ち主意外に鬼だったっ!!」


ブ「……クロウ、頑張ってるんだね…」


ク「同情するなら代われよ」


ブ「それは……遠慮しておくよ」


ク「………」


遊「さっそくだがクロウの設定をカスタマイズさせてもらうぞ」


ク「言った傍からかよ!!」


遊「言っとくが、改造じゃない。あくまで設定変更だけだ」


ブ「充電の設定を変えるみたいだよ?」


ク「充電の……まさか…」


遊「よし、クロウ。服を脱いでさっさと背中をこっちに向けろ」


ク「お前普段と態度違ぇぞ!!」


遊「ブルーノ、剥げ」


ブ「了解、マスター!」


ク「ぎゃあああああああああ!!」











遊「ブルーノ、これを接続してくれ」


ブ「はい、マスター。えいっ(カチッ」


ク「い゛ってぇ!!おまっ、力加減しろよ!五感神経機能に当たったぞ今!」


ブ「ごめんごめん、接続は初めてで」


ク「最初に言っとけ!!」


遊「えーと……充電カスタマイズは…あぁ、あった」


ク「何に変更するつもりだよ……」


遊「鬼柳のアドバイスを元に、愛情モードに変更しようかと」


ク「やっぱりか!!」


遊「大人しくしていないと、永遠にスリープモードにするぞ」


ク「了解、マスター(棒読み」


遊「ブルーノ、設定はこれを選べばいいのか?」


ブ「うん、それだよ。後、自分の情報を入力すれば設定終了」


遊「分かった。………よし、これでOKだ」


ブ「クロウ、コード抜くけど…勢いよくが良い?ゆっくりが良い?」


ク「嫌な聞き方だな…。勢いよくやれ、勢いよく」


ブ「うん、分かった!(カチッ」


ク「い゛ッ!!……っ、お前…抜く練習しろ…ッいてぇよ…」


ブ「ご、ごめん……」


遊「……(今までの会話、鬼柳には聞かれたくないな)」













遊「無事、設定を変更したわけだが……ブルーノ」


ブ「なんだい?」


遊「愛情で充電というのは、具体的にどうすれば充電出来るんだ?」


ク「知らずに変更したのかよ!」


ブ「まあ、二人の事だから…会話してるだけでも充電出来るんじゃないかな?スキンシップを取るのが一番多い充電方法だけどね」


遊「成程(ギュッ」


ク「うぶっ!く、苦しッ…身長差考えろ…っ///」


遊「あ、やっぱり髪の触り心地が良い(ワシャワシャ」


ク「髪の毛ぐしゃぐしゃすんな・・・っ」


遊「この触り心地が癖になる」


ク「髪の毛が乱れる……っ!つか、遊星腰細ッ」


遊「言うな、結構気にしてるんだ」


ブ「ずるいよ、二人だけ!僕も僕も!(ガバッ」


遊「ブルーノも、後で設定変えるか?」


ブ「そうしようかなー」


ク「初期設定で我慢しろ」


ブ「クロウって、実はやきもち焼きさんなんだね」


ク「(スパコーンッ!)」


ブ「暴力反対ーっ!!」


遊「仲良くなって何よりだ」



[ 52/211 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -